一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土日合わせて10鞍騎乗の東京です
2023/11/2(木)
先週は2頭の3着が最高着順。ダイゴリュウジン(7人気)は2戦目で状態が上向いており、しっかりと走り切ってくれました。相手関係ひとつで勝ち負けという段階まできています。アムンラー(7人気)は初めて乗りましたが返し馬から好感触で、競馬でもそのとおりに頑張ってくれました。もうひとつ上向きそうな次走はチャンスだと思います。パドックのテンションを心配していたパーセルペーパー(5人気4着)は、初戦よりも落ち着いて周回できていました。瞬発力勝負になって着順を下げてしまいましたが、条件ひとつですぐに巻き返せます。
この土曜は東京で3鞍に騎乗します。3Rのポンポンダリアの初戦はスタートを出てくれませんでしたが、終いは脚を使っています。前半流れにさえ乗っていければ、もっと走れる感触がある馬です。
5R(2歳新馬)のクライスは先週の追い切りに乗せていただきましたが、体力が付き切っていない印象を受けました。乗り込みの割に時計が詰まってこないので、次に繋がるようなデビュー戦にしてあげたい。9Rのローズピリオドの前走は不良馬場が敗因だったのだと思います。今回は乾いた馬場でやれそうな休み明け3戦目。いいタイミングで乗せていただけるので、久々の騎乗を楽しみにしています。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。3Rのフローティンローズは先週思いのほか走れなかったので連闘。初戦の内容からも自分の力だけ頑張ってくれればやれる馬。1300mに戻るのもいいと思います。
4Rのテイキットイージーは中間の調教に乗せていただいており、前2戦よりも上向いています。コース替わりと少頭数でひとつでも上の着順を目指します。5R(2歳新馬)のコスモエスメラルダは大分しっかりと乗り込んできました。使ってから上向きそうなムードがありつつも、調教量とマッチしそうなコースでチャンスがあると思います。
7Rのタイキマクスウェルは本当に気分ひとつ。3.4走前(4着)くらいは走れていい馬なので、気分を損ねずに上手く先行させてあげたい。12Rのリネンマリンは初芝でブリンカー着用。キッカケさえ掴めば2勝クラスでもやれると思うので条件替わりに期待しています。
秋の新ドラマが出揃って品定めしていますが、安定の相棒22を除けば前クールのインパクトには物足りない感じ。そんな中でもマイ・セカンド・アオハル、下剋上球児は面白くなっていきそう。フェルマーの料理もなかなかですね。当初は期待していたONE DAYがもう少し盛り上がってくることに期待しつつ、なんだかんだといい息抜きをさせてもらっている自分がいます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。