一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
追い切りの感触を週末に繋げたい
2024/2/1(木)
先週はバナマンテソーロ(9人気5着)が最高着順。キックバックを気にする馬で道中の追走には苦労しましたが、直線大外に出してからは最後まで止まらず伸びています。競馬慣れしてレースの幅が広がれば未勝利に止まる馬ではありません。モルトマエストーソ(9人気8着)は気持ちも体も追いついていない感じでヨイショというスタート。それでも直線は能力だけで脚を使ってくれて、凄く乗り味がいいです。次走は変わってくると思います。リンカーンテソーロ(14人気9着)も不器用な馬ですが、展開や枠順がかみ合えば勝ち負けできそうな力を感じました。それぞれ収穫があったので、こういった敗戦を糧にしていきたい。
この土曜は東京で6Rのポンポンダリアに騎乗します。間隔が空いていた前走は気持ちが入っておらず、ただ回ってきただけというようなレースになってしまいました。今週は追い切りに乗せていただきましたが、一変といってもいい気配を感じました。距離延長と相まって前進を見込んでいます。
日曜も東京で3鞍に騎乗します。3R(新馬)のテアトロは中間の追い切りに乗せていただいています。ひと追い毎に動ける態勢になっており、素直でとても一生懸命。初戦から力を出してくれそうなタイプです。8Rのドラゴングライダーも坂路の追い切りに乗せていただきましたが、スムーズな動きでなかなかの感触。熱発で取消した影響は感じませんし、未勝利を勝っているコースなので頑張ってくれると思います。
2週前にドラマの話題を書きましたが、やはり反町隆史さん主演のグレイトギフトがなかなか面白いですね。あとは月曜日に君が心をくれたからからの流れで22時の春になったらも好きです。ひと通り観て今クールのルーティンが決まったので、いい息抜きを心掛けつつ鬼門の東京開催を乗り越えたい。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。