一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
今週の府中は賑やかそうです
2024/5/2(木)
先週はシグムンド(7人気4着)が最高着順。2戦目でも頑張ってくれた2100mがマッチしており、メンコを外したことでピリッとして内容も良かった。東京開催のうちに勝たせられるように励みます。昇級のマイネルニコラス(11人気5着)は普段から工夫している調教が実を結んで、2000mにも対応できる感触が掴めました。力をつけつつレースの選択肢も広がっており、改めて今後が楽しみになりました。
この土曜は東京で3鞍に騎乗します。 4Rのヴォーグアルタイルは中間の追い切りに乗せていただいており順調です。前走は力んでいたように見えたので、同じ左回りでそのあたりがポイントになりそう。力どおりに走れれば巻き返せる馬です。7Rのトルーマンテソーロは水曜の追い切りに初めて乗せていただいて、時計も内容も及第点でした。東京1300mに合いそうなイメージを持てたので、結果を出せるように頑張ります。
日曜も東京で4鞍に騎乗します。2Rのノーブルニードルは坂路で調教を積む毎に動きが良くなっています。使って体が締まってくるのが理想だとは思いますが、現時点でどこまでやれるのか楽しみなデビュー戦。走ってきそうな馬ですよ。
4Rのパーセルペーパーは使った後も変わらず順調なので前向きな中1週。何よりも東京芝1800mが一番合っており、もう相手関係ひとつという段階なので力が入ります。6Rのサハラは追い切りに乗せていただきましたが、あまり自分からというところがないタイプなのでブリンカーを着けて臨みます。1600mくらいのほうが合いそうで、一連の内容からも中央1勝クラスでやれる下地がありそう。緒戦で目途を立てられるように頑張ります。
競馬関係者にとっては魔のゴールデンウィークです。先週金曜もお昼過ぎに車で東京競馬場へ向かったのですが大渋滞だったので、今週は行きも帰りも中央道が不安でなりません。競馬場付近の府中もくらやみ祭で、年に一度の大混雑になると聞きました。いつもよりかかるはずの輸送時間に加えて音でのイレ込みがあるかもしれませんので、僕らはもちろん、ファンの皆さんもパドックの気配に注意するべき週だと思います。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。