一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
天気が気になる暑熱対策の新潟開幕週
2024/7/25(木)
福島最終週はマクミランテソーロ(6人気3着)が最高着順。先行決着となり、とりわけ前に行った2頭が強かった。状態も良く上手な競馬をしてくれており、戦前に書いたとおりに相手関係ひとつという段階です。マイネルボス(7人気4着)は幼さを見せつつも最後にオッと思わせる脚を使ってくれました。次に繋がる感触で、初戦とすればいい内容でした。モルトマエストーソ(4人気4着)は前回乗った時からの成長を感じました。最終週で馬場に脚を取られるシーンがありつつも頑張っています。違う条件で3度乗せていただいて、ゆったり走れる広いコース向きという印象を改めて持ちました。
開幕週の土曜は新潟で2鞍に騎乗します。7Rのコスモカレンドゥラの前走は時計が速かったことで着順こそ案外でしたが、内容は悪くなかった。開幕週でも雨馬場がマッチしそうなので、この馬らしさを発揮させてあげたい。11Rのマルモリディライトは競馬で初めて乗ることになりますが、同じ千直の2走前が悪くない内容。枠順を見つつイメージを作って、よく研究して臨みたい。
日曜も新潟で2Rのドラゴンムスメに騎乗します。普段の調教に乗せていただいており、前向きな気性がダート短距離とかみ合いそう。暑熱対策外の時間も、一頭入魂で頑張ります。
先週は夏の福島ラストで頭数が揃っていたこともあり、家族全員が競馬場まで応援に来てくれました。勝って締めくくれれば良かったのですが、自分なりに収穫ある2日間だったと思っています。そんなこともあって市内で一泊してから、月曜は大内宿に立ち寄りました。行けば欠かせないねぎそばを食べるなど、いい時間を過ごすことができました。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。