一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
初めてグランクラスに乗りました
2024/8/8(木)
先週はマイネルボス(5人気2着)が最高着順。最後にしっかり脚を使えて内容は良かったのですが、惜しむらくは並んでから勝ち馬にもうひと伸びされてしまったこと。それ以外のメンバーも弱くなかったと思うので、次走がまた楽しみになりました。
この土曜は新潟で5鞍に騎乗します。 1Rのマイネルラファールは今週の追い切りに乗せていただいて、使って素軽くなったという感触でした。使いながら良くなっていくタイプだと思うので、2戦目の上積みに期待しています。
4Rのアムンラーは、前走の交流戦でもよく頑張って走っています。ダート適性も高く、とりわけ軽い馬場が合いそうなので、全力で勝利を目指します。5R(2歳新馬)のマイネルラカイユはゲート試験から乗せていただいており、追う毎に前向きさが出て動けるようになってきました。時計の速い馬場に対応できるかがカギになるデビュー戦です。
6R(2歳新馬)のブラックティンカーは今週の追い切りに乗せていただきましたが、走りの質が良くて能力が高そう。ただ、気性が難しいところがあり、そのあたりを考慮して控えめにしました。先を見据えつつ、現時点でどこまでやれるかという楽しみもあります。8Rのキタノチェロキーは中間の追い切りに乗っていないので、間隔が空いた分をジャッジするのが難しいところ。ただ、初ダートの未勝利を東京で勝ったように能力があって、コースもマッチしそうな気がしています。
日曜も新潟で4Rのノーブルニードルに騎乗します。元から能力を感じさせる馬で、使った2戦目は内容も良くなりました。間隔が空いた分がどうかも、平坦コースの1200mはベストのはず。午前中の一頭入魂で全力を尽くします。
今週は月曜日にみなとみらいスマートフェスティバル(花火大会)に行ってきました。昨年感動したこともあって再訪でしたが、25分間に2万発を打ち上げるという大迫力。はくぼ開催の最終レース騎乗後に帰宅した甲斐がありました。到着したのは0時頃でしたが……。
最後にもうひとつ小ネタを。長岡花火大会週の競馬開催後とあって新幹線は立ちが出るほど大混雑。唯一、空いていたのがグランクラスだったので、思わず奮発して乗車。もちろん初めてでしたが、無駄に豪華で自分はかえって落ち着きません。ただ、グリーン席から数千円と思えばリーズナブルな気がしないでもなく、ふと見れば隣の席が吉田豊さんだったというオチもありました。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。