一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
少数精鋭の東京開幕週
2025/1/30(木)
中山最終週はアイアンオバーカム(9人気4着)が最高着順。徐々に馬がレースを覚えてきて、距離短縮もマッチしました。適性を掴みつつあるので、どこかでチャンスがあると思います。マイネルニコラス(14人気6着)はもう少しありそうなラストで脚が上がってしまいました。間隔が空いた分かなという印象だったので、密かに次走が楽しみです。
開幕週の土曜は東京で4鞍に騎乗します。2Rのワンダーレイザーは初戦も期待していましたが、思っていたよりも脚が上がってしまいました。使った分の上積みと感触で、距離延長に対応できる乗り方を心掛けたい。4Rのチンプンカンプンは勝った後も元気一杯なので中1週という選択になりました。昇級で相手も強くなりますが、状態面の良さを活かしてクラスに目途を立てたい。
8Rのシグムンドは帰厩してから調教に乗せていただいており、いい感じに仕上がりました。この馬にとってベスト条件の少頭数なので力が入ります。12Rのコスモエスメラルダは転厩緒戦。中間の調教には跨っていませんが、新馬を勝たせていただいた縁があるので、久々の背中を楽しみにしています。
日曜も東京で2鞍に騎乗します。1Rのオーガスタフラッグは以前より前向きになって動けるようになってきました。前走が案外だったので、今の感じでどこまで頑張れるかという期待はあります。12Rのマイネルトルファンは久々を使った反動もなく、今週の追い切りの動きが良かった。日曜は天気が崩れそうな予報なので、そのあたりも味方してくれませんか。
今週は上野の国立西洋美術館でやっているモネ 睡蓮のときという展覧会に行ってきました。全てモネの作品、2月11日までということもあって物凄い混雑。それも頷けるような作品ばかりで、いい息抜きになりました。その隣の東京都美術館では東京芸術大学の卒業作品展をやっており、そちらでも若い皆さんの才能を感じました。
最後に今クールのドラマも出揃いましたが、テレ朝のフォレストとプライベートバンカー、安定の日曜劇場で御上先生も引き込まれますね。何といっても主演の松坂桃李さんのセリフの長さが驚愕で、今の時代だからこそというテーマになっているので目が離せません。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。