
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
寒暖差に驚かされています
2025/3/27(木)
先週はコスモフリーゲン(5人気2着)が最高着順。長い休み明けでも地力を見せてくれました。デビュー戦以来の1800mでどれくらいの位置を取れるか懸念していたのですが、スタートからシュンと反応してくれて驚かされたほど。レース選択の幅も広がったので、2戦目の次走が楽しみです。アイアンオバーカム(8人気5着)は続戦でマイナス体重も、合っている中山1200mで精一杯走ってくれました。権利は獲れたのですが、疲労回復に専念して間隔を空けることになりそうです。

土曜の騎乗予定馬が来週にスライドしたり節で入らなかったりし、今週は日曜の中山で4鞍に騎乗します。1Rのオーガスタフラッグは真面目で一生懸命なのですが、結果に結びつかないため距離を延ばしてみます。牝馬同士で適性さえかみ合えば前進できるはず。4Rのカリヨンベルは競走中止明けの再試験で今週乗りましたが、特に問題はなくダートが合いそうな走りでした。今後に繋がる走りをさせてあげたい。
7Rのパーセルペーパーは昇級してから結果が出ないのでダートに衣替え。未勝利時に7着だったのですが、体幹がしっかりしてきたので同じ結果にはならないはず。ダートで追い切った今週の動きも悪くなかったので、このタイミングで変わってくれませんか。8Rのスプランドゥールの前走は7着でも勝ち馬と0秒3差。直線は外からのプレッシャーで馬が怯んだ面もあり、敗因を掴めているんです。そのあたりを考慮しつつスムーズに導いてあげたい。

先週水曜の調教は雪で大変だったという話を書きましたが、今週水曜は半袖で人馬ともに汗だくでした。美浦の桜はまだまだですが、週末の中山は結構な見頃なのではないでしょうか。芝2500mのスタート地点はとりわけ綺麗なんです。週明けの月曜は花見遠征を予定していますが、天気予報ではまさかの12度くらい。レースも調教も寒暖差に驚かされており、これでは桜も咲くのを戸惑いますよね。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。