
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
今週は東京競馬場で騎乗します
2025/5/8(木)
開幕週の新潟遠征はグラツィオーソ(3人気2着)が最高着順。速いペースで前が潰れるなか、ラストしっかり脚を使って文句なしの内容でしたが、あれで残られてしまっては勝ち馬が強かった。型どおりに良くなっているので次走で決めてあげたい。スプランドゥール(5人気4着)はモマれるのが得意ではないのですが、内に入っても終いまで辛抱して頑張ってくれました。この馬も枠順や相手関係ひとつという段階です。

この土曜は東京で3鞍に騎乗します。3Rのサバイバルダッシュはゲート試験から乗せていただいています。この時期デビューとあってまだ弱い面があるので、既走馬相手にどれだけの競馬ができるのか。次に繋がるいい経験にしてあげたい。7Rのバンブトンプロは着順こそ案外も、状態としては安定しており悪くありません。展開ひとつ、上手くハマってくれれば着順を上げられるはずです。
日曜も東京で5鞍に騎乗します。3Rのコウセイケンタロスは初戦の良さがなかなか繋がっていかず、ダートを試して芝に戻ります。少しずつですが良化はしているので、そろそろキッカケを掴みたい。5Rのチンプンカンプンの前走はあまりにもスローのよーいドンという展開。この馬なりに時計を短縮して状態を上げています。距離を延ばして、ロスなくソツなく淡々と上位を狙います。
7Rのマイネルトルファンは状態的に安定しています。前走はダートで戸惑っており、慣れるのに時間がかかりそうなこともあって今回は芝。競馬がしやすい少頭数で頑張ってくれるはず。9Rのシグムンドは勝ち上がってからも前走以外は崩れていません。この中間も追い切りをしっかりこなして体調面は問題ないので、お馴染みの条件で巻き返しに力が入ります。

今週は真相をお話ししますという映画を観てきました。軽い感じなのかな?と気を張らずに行ったのですが、蓋を開けてみれば感動させてもらいつつ考えさせられる深い内容。現代における大切なことを訴えている映画なので、是非とも若者世代にお薦めしたいです。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。