
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
土曜の新馬を楽しみにしています
2025/10/30(木)
先週は6頭が掲示板に載るなど頑張ってくれました。フェスティヴハート(11人気4着)は最後の1F過ぎてから入場時につく足跡を見てしまい、馬が思いっきりブレーキをかけてしまいました。あれがなければ勝っていたかもしれません。悔やまれるデビュー戦でしたが、調教で教えてきたことがしっかりレースでもできていました。キタノドンカルロ(4人気4着)はどうしてもスタートが上手ではないのですが、いつもどおりに終いはしっかり伸びています。ペースがかみ合えば、いつ突き抜けてもという段階です。
エフティヴェント(7人気4着)は初めて乗せていただきましたが、真面目で一生懸命な馬ですね。厩舎サイドが懸念されていた1600mでもしっかり脚を使えており、次に繋がる内容だったと思います。グレイトクラウン(9人気5着)は過去レースを観てイメージしていたとおりの馬でした。いい感触を掴めたので、改めてチャンスをいただけた際には頑張ります。オリーブグリーン(5人気5着)は凄くいい馬です。気難しくて道中ブレーキかけながらでしたが、外に出してからの反応には驚きました。1勝クラスでこのレベルの馬がゴロゴロいる矢作厩舎はレベルが違いますね。

この土曜は東京で3鞍に騎乗します。4R(2歳新馬)のクロリンは今週の追い切りに乗せていただきましたが、気持ちが前向きで仕上がりが良さそう。金曜朝にゲート練習をして万全の態勢で臨みたい。新馬向きの気性に思えるので楽しみです。
5R(2歳新馬)のコスモアンタレスは中間ずっと乗せていただいています。ここまでしっかり追い切りを積んで好仕上がり。気を抜く面も少しずつ解消されてきたので、現時点の力は出してくれるはず。8Rのデビッドテソーロは追い切り以外の調教で乗せていただいています。前走は長い休み明けの分だったと思いますし、叩いた上積みと距離短縮で頑張ってくれるはず。
日曜も東京で2Rのイーアンベに騎乗します。使って上向くタイプと思っていましたが、2戦目の前走が好内容。もうひとつ上積みがありそうで、東京コースなら1400mもマッチしそうです。

ここ2週はザ・ロイヤルファミリーについて書かせていただきましたが、年末クールだけあってその他のドラマもなかなかの豊作です。じゃあ、アンタが作ってみろよは竹内涼真さんの「こういう奴いるよな」と思わせてくれる演技が最高!ちょっとだけエスパーは大泉洋さん、終幕のロンドは草彅剛さん、コーチは唐沢寿明さんがそれぞれさすが。安定の相棒24や緊急取調室など、毎晩忙しすぎるくらいです(笑)。
プロフィール

柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。




