
一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
ニュージーランドTはミリオンクラウンに騎乗
2026/4/9(木)
先週は競馬で初めて乗ったコパノヴィンセント(15人気)で勝つことができました。返し馬から随分イイ馬だなという感触があり、陣営からの「気を抜かさずにビッシリやってほしい」という指示どおりに思い切って乗りました。脚抜きが良くて前が止まらない馬場もマッチし、有難いタイミングだったという一言につきます。今週も初めて乗せていただく馬が多いので、先入観を持たずに好結果へと導きたい。
この土曜は中山で8鞍に騎乗します。2Rのイントゥゴールデンは調教の良さが競馬で出ない現状です。今回は距離を短縮するので、先に繋がるキッカケになってほしい。
7Rのシュテルンは転入緒戦で、ゲート試験と追い切りに乗せていただきました。真面目で一所懸命に走るタイプ。中央場所に入ってどれくらい走れるのかという、まずは手探りの一戦です。10Rのスプランドゥールは久々に乗せていただきます。当時からふたクラス上がって時計の短縮などもありますが、この馬に関してはとにかく展開が向いてくれるかどうか。言い換えれば、流れさえ向けばチャンスもあると思っています。
11R(ニュージーランドT)のミリオンクラウンは前走時(転入緒戦)のゲート試験に乗せていただきました。なるほどしっかりしたいい馬で、条件さえかみ合えば中央場所でも足りそうな感触でした。重賞で相手は強くなりますが、馬場や距離短縮がかみ合ってくれませんか。12Rのベニシアの前走は好スタートから1000mに合う立ち回りでした。ゲート内でジッとしていない面に気を付けて、昇級でも牝馬限定戦なので勢いに乗じたい。
日曜も中山で3鞍に騎乗します。10Rのエスコバルはここ2週の追い切りに乗せていただいて、素直で調教の動きは抜群です。成績にムラがあるので、どういう競馬が合うのかをよく研究しておきたい。11Rのモズナナスターは有難い依頼。2走前に丸山騎手で勝っているので、彼によくリサーチしつつハンデ差を活かしたい。いつも背中に驚かされる矢作厩舎とあり楽しみにしています。

昨日水曜に石神深一騎手の引退が発表されました。たまたま今朝顔を合わせて声をかけたところ、反対に「大知さんはまだまだ頑張ってください」と励まされたくらいで、とても清々しい表情でした。彼はよく乗せていただいていた成宮厩舎の所属だったので、デビュー時から併せ馬をして、障害レースも一緒に乗って、最初から馬乗りが上手いジョッキーでした。
先週勝っていたくらいなので引退してしまうのは残念ですが、次男も競馬学校に合格して思うところがあったのでしょう。腕利き助手としていい馬を育ててくれると思います。先日ジョッキーの旅行があったのですが、見渡すと先輩は善臣さんくらい。鉄人の足元にも及びませんが、自分もできる限り頑張ります。
プロフィール

柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。





