2016年の阪神JSでJRA史上初の同一重賞7年連連対記録などJUMPレースの顔として活躍する高田潤騎手。 そして、ファンサービスの積極性は競馬界一とも噂される熱き男の生の声をお届けします!
騎手免許の重み
2024/10/18(金)
高田潤です!!
先週東京競馬場で行われましたジャンプ重賞、東京ハイジャンプ(J・G2)で、騎乗するジューンベロシティが頑張ってくれまして、断然の人気に応えることが出来ました!!
非常に強いメンバーが集まった一戦でしたので、本当に価値のある1勝だと思います。
吉川潤オーナー、武英厩舎陣営、放牧先で調整して下さった牧場関係者、そして応援して下さったファンの方々に感謝致しますm(_ _)m
前から何度も言っていますのでご存知の方も多いかと思いますが、ジューンベロシティを管理するヒデ(武英智調教師)は僕の同期です。
15歳で競馬学校へ入学したときから今まで28年間ずっと一緒に過ごしてきました。辛いときも苦しいときも共に乗り越えてきました。
僕が一昨年の暮れに頸椎の大怪我をして約一年間の休養を余儀なくされ、長い入院生活を送っていたときも、忙しい中メールや電話で毎日励ましの連絡をくれたヒデ。
本当に毎日かかさず連絡をくれました(T_T)
長い時は電話で4時間以上話していることもありました。
ですのでヒデとの勝利は毎回、言葉ではうまく説明できませんが非常に感慨深いです。。(T-T)
ヒデ、いつもホンマにありがとうな!!
今は調教師と騎手という立場は違えど2人とも馬に対する熱い気持ちは誰にも負けない!!という強い気持ちを持ってここまでやってきました。年末には最大の目標であります『中山大障害』があります!!
まだまだ重賞勝利の余韻に浸っている暇はありません。ここからが本当に大事な時期となってきます。ジューンベロシティは非常に高いポテンシャルを秘めていると同時に非常にヤンチャで暴れん坊で調教や調整の難しい面も持ち合わせている馬ですので、大一番に向けてしっかりと集中して気を引き締めて良い準備をしていきたいと思います!!
最近、相次ぐ若手騎手の不祥事でお客様に多大なるご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
これだけ問題が続きますと、これは騎手ひとりの問題ではなく、騎手会全体、さらにはJRA全体の問題にもなってきます。
土日と節内移動などもある騎手におきまして、管理しきれない部分はどうしても出てきますので、これはJRAの管理体制がどうとか言うことではなく、騎手ひとりひとりの認識、自覚の問題だと思います。
厩舎に所属する騎手はレース当日も各トレセンにおきまして調教に騎乗してから競馬場へ移動しますので、調整ルーム入室後(前日21:00以降)の調教の変更などの連絡やレースにおける連絡などは調整ルームの事務所に連絡をし、職員さんを介して行わなければなりません。
当たり前のことではありますが、そういったルールを一つ一つしっかりと守らなければなりません。
JRAにおきましてはレースに関して不正や八百長と言われるようなことは絶対にあり得ませんが、そういったことではなく、公正確保が少しでも疑われるようなことは、いかなる場合であってもしてはいけません。
JRAがこれまで徹底してきた公正確保、そして、お客様が安心して楽しめる安全な競馬。
いまは昔と違いネット社会ですのでスマホは生活の一部になっているかもしれませんが、これくらいは…とか、これくらいなら…と、なぁなぁにならず、競馬関係者は、いかなる場合おいても少しでもお客様から疑いをもたれるような行動をしてはいけません。
先週は騎手会でも臨時総会があり、ルールの徹底、重要性の喚起がありました。騎手免許の持つ重みや責任を今一度しっかりとよく考えて行動していかなければなりません。
プロフィール
高田 潤 - Jun Takada
1980年11月3日生まれ、大阪府出身。
1999年に松田博資厩舎所属から騎手デビュー。デビュー当初から、平地・障害の垣根を越えた活躍を続けると、2006年にはドリームパスポートで神戸新聞杯を制覇。これが平地重賞初勝利となった。
一方、2008年にはキングジョイとのコンビで中山大障害を制し、キャリア初のJG1勝ち。2013年には待望の障害リーディングに輝いた。
また、2009年には師匠である松田博資師の元を離れ、フリーに転向。2012年にも生涯の伴侶を得るなど、公私ともに充実期を迎え、障害競走の次代を担う存在として更なる活躍が期待される。