アサクサゲンキ

(牡2、栗東・音無厩舎)

Stormy Atlantic
Amelia
母父Dixieland Band
通算成績5戦2勝
重賞勝利 17年小倉2歳ステークス(G3)
連対時平均馬体重451kg (最高:452kg) (最低:450kg)
前走時馬体重450kg
POINT父はストームキャット系の短距離型米国血統、母父はブルードメドサイアーとして長距離実績のあるDixieland Bandだが、この馬は正方形のシルエットで短距離向きの造り。半姉のラビットランも胴が詰まった体型をしており、筋肉の質の違いこそあるが共通点も感じられる。この馬は若干背中が垂れ気味で、筋肉量の多さを骨格が支えきれていない雰囲気。まだ良化の余地は残しているし、その中で重賞勝ちを収めたのは立派の一言。スピードで押し切るタイプのため、マイルは若干長い印象。素質の高さでどこまで対応できるか。

カシアス

(牡2、栗東・清水久厩舎)

キンシャサノキセキ
ラブディラン
母父Dylan Thomas
通算成績4戦2勝
重賞勝利 17年函館2歳ステークス(G3)
連対時平均馬体重476kg (最高:484kg) (最低:470kg)
前走時馬体重470kg
POINTキンシャサノキセキ産駒らしい、胸前とトモの筋肉が発達してスピード感のあるシルエット。デビューから1200~1400mと短距離を使われてきているが、イメージ的には昨年2着したモンドキャンノに近い馬体構造で、マイルくらいまでであればこなせそう。馬体の張りも文句ない状態で、毛艶も光って代謝の良さを感じさせる。冬毛も出ておらず、体調面で不安はない。距離延長が嫌われるようであればマークしてみても面白い。

ケイアイノーテック

(牡2、栗東・平田厩舎)

ディープインパクト
ケイアイガーベラ
母父Smarty Jones
通算成績2戦1勝
連対時平均馬体重450kg (最高:450kg) (最低:450kg)
前走時馬体重472kg
POINT母ケイアイガーベラも現役時代に屈指の筋肉量を誇る馬体をしていたが、この息子にもその特徴は受け継がれていて、盛り上がった胸前、正方形で容量の非常に大きいトモ、優れたスピードの持ち主であることがわかる。胴が詰まった体型で距離はマイルくらいまで。将来的には短距離を走っている可能性もある。完成度が高く、ここも順当に上位争いできるだろう。

ステルヴィオ

(牡2、美浦・木村厩舎)

ロードカナロア
ラルケット
母父ファルブラヴ
通算成績3戦2勝
連対時平均馬体重458kg (最高:462kg) (最低:456kg)
前走時馬体重456kg
POINTロードカナロア産駒の割に体のラインは滑らかで、武骨な印象は受けない。勿論、しっかりとした筋肉量があった上での話なので、スピード能力は高い。父はマイルまでこなしたが、この馬は2000mくらいまで対応出来そうな雰囲気があり、一概のスピード馬ではない。比較的完成度は高いほうであり、馬体の張りは申し分ない状態。冬毛も出ておらず、太めも残っていない。安定勢力として考えて良いだろう。

ダノンスマッシュ

(牡2、栗東・安田隆厩舎)

ロードカナロア
スピニングワイルドキャット
母父Hard Spun
通算成績3戦2勝
連対時平均馬体重463kg (最高:466kg) (最低:462kg)
前走時馬体重462kg
POINTキ甲から腰へのラインが父ロードカナロアと非常に似ており、バランスの良い立ち姿で素質の高さを感じさせる。ただ、1歳時から筋肉量がケタ違いに多かった父と比較すると、この馬はシャープな造りに収まっている印象。とはいえトモの張りは充実しているし、この時期の2歳馬としては筋肉量も多い。胴が気持ち短めなので、距離は1600mくらいまでが上限か。肋骨が薄っすら浮いているようにムダ肉の無い体つき、1週前にして仕上がっていると見た。
今週のイチオシ

ダノンプレミアム

(牡2、栗東・中内田厩舎)

ディープインパクト
インディアナギャル
母父Intikhab
通算成績2戦2勝
重賞勝利 17年サウジアラビアRC(G3)
連対時平均馬体重479kg (最高:482kg) (最低:476kg)
前走時馬体重482kg
POINT今回のメンバーでは筋肉量・完成度が一枚上。トモははち切れんばかりの張りで古馬顔負けの容量を誇る。胴がやや詰まった体型で距離は2000mくらいまでが合っている印象。とはいえ、同じような印象を受けたレイデオロがダービーを制した例もあり、今後の可能性はまだまだ広がっていると言って良いだろう。毛艶も黒光りして薄っすらと肋骨が感じ取れるし、1週前にして態勢は万全。G1制覇に向けて抜かりない仕上げだ。

ダブルシャープ

(牡2、栗東・渡辺厩舎)

ベーカバド
メジロルーシュバー
母父アグネスタキオン
通算成績3戦1勝
連対時平均馬体重470kg (最高:470kg) (最低:470kg)
前走時馬体重478kg
POINT道営所属時代にクローバー賞を勝利。ベーカバド産駒らしいゆったりとした腹回りで腹袋の大きさが特徴。厳しい展開で強さを発揮するタイプで、できればハイペースで流れて底力勝負になってほしいところ。脚元を見る限りでは芝・ダート兼用。ただ馬体のシルエット的に高速決着より時計の掛かった芝のほうが向いていそう。蹄を見た印象では道悪もこなせそうなので、一雨降ると面白いかもしれない。トモの張りも上々で、体調は良さそう。前走も2着馬とは0秒3差。巻き返しの余地はある。

タワーオブロンドン

(牡2、美浦・藤沢和厩舎)

Raven’s Pass
スノーパイン
母父Dalakhani
通算成績4戦3勝
重賞勝利 17年京王杯2歳ステークス(G2)
連対時平均馬体重516kg (最高:522kg) (最低:512kg)
前走時馬体重516kg
POINT極端に脚が短い体型で、胴の長さも短いのにもかかわらず、シルエットが長方形に移る異質な馬体をしている。この身長で500キロオーバーの馬体重、見た目も勿論のこと中身もしっかりと詰まっているのだろう。背ももう少し伸びるだろうし、将来性の高い1頭。距離はマイルがギリギリで、ピッチ走法のこの馬にとって外回りの阪神マイルがどうかも、2歳戦なら勝負になるはず。毛艶も光っており体調も良さそうだ。

ヒシコスマー

(牡2、栗東・清水久厩舎)

ブラックタイド
コスマグレース
母父ヘクタープロテクター
通算成績3戦2勝
連対時平均馬体重479kg (最高:480kg) (最低:478kg)
前走時馬体重478kg
POINT前走で穴を空けたためフロック視されやすいが、馬体のバランスも整っているし、筋肉量も豊富で立ち姿は見栄えする。間隔は詰まっているが細く映るところもなく馬体をキープできている辺りに好感。脚が長くマイルよりも2000mくらいの距離が合っていそうではあるが、跳びが大きく外回りは合いそう。できれば外枠のほうが良い。条件付きではあるが好走の可能性もある。

ファストアプローチ

(牡2、美浦・藤沢和厩舎)

Dawn Approach
ジョリージョコンド
母父Marju
通算成績4戦1勝
連対時平均馬体重535kg (最高:538kg) (最低:532kg)
前走時馬体重536kg
POINTバランスの良い立ち姿。大型馬らしくまだ全体的に緩いイメージもあり、これから中身が詰まっていきそうな印象を受ける。前脚がやや短く前傾姿勢をとっていることもあって距離はマイル~2000mくらいが合っているのでは。現状、もう一段階スピード能力がアップしてきて欲しいといったところで、ここではアタマのイメージは浮かびづらいが、体調は悪くなさそう。引き続き警戒。

フロンティア

(牡2、栗東・中内田厩舎)

ダイワメジャー
グレースランド
母父トニービン
通算成績3戦2勝
重賞勝利 17年新潟2歳ステークス(G3)
連対時平均馬体重449kg (最高:454kg) (最低:444kg)
前走時馬体重450kg
POINT450キロ前後の馬体重で牡馬としては小柄なタイプ。とはいえ数字以上に見た目から筋肉を感じる造りをしており、さすがに重賞ウイナーといったところ。この一族は本格化するまでにやや時間が掛かる馬が多いが、この馬は比較的、仕上がりが早いほう。2歳G1からいきなり能力を発揮できそうだ。肋骨が薄っすら感じ取れるように一度使って体も締まってきた。巻き返しのシーンもありそう。

ムスコローソ

(牡2、美浦・手塚厩舎)

ヘニーヒューズ
ルナレガーロ
母父アドマイヤムーン
通算成績3戦2勝
連対時平均馬体重495kg (最高:498kg) (最低:492kg)
前走時馬体重498kg
POINT父ヘニーヒューズから遺伝したであろう独特の飛節角度。前駆はがっしりとした体つきで、掻き込むような走法から将来的にはダートも面白そうだが、現状芝でもこなせている。比較的胸の幅がある馬で、大きな心臓と肺、つまり優れた心肺機能を秘めていそうだ。阪神はそこまで上がりが要求されないので、コース的にも合いそうなイメージ。腹回りがややゆとりある印象も、元々の体型と輸送で絞れるだろうし、問題ないだろう。
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