AJCC

東海S

サクラアンプルール

(牡8、美浦・金成厩舎)

キングカメハメハ
サクラメガ
母父サンデーサイレンス
通算成績26戦4勝
重賞勝利 17年札幌記念(G2)
連対時
平均馬体重
472kg (最高:484kg)
(最低:462kg)
前走時馬体重486kg
POINT
8歳を迎えたが、相変わらずキングカメハメハ産駒らしい肉付きの良い体型を披露している。胴の長さは平均的で、いかにも中距離タイプといった雰囲気。距離が2200mへ短縮されるのはプラス材料だ。有馬記念ではふっくらとした造りで、当日も+18キロと馬体重を増やしていたが、2走前で減らした分が戻ったという印象。今回は前走ほどでは無いものの、引き続き下腿部や肩周りには血管が浮き上がっているように、馬体の張りも上々。得意の中山ならまだ見限れない。
今週のイチオシ

ジェネラーレウーノ

(牡4、美浦・矢野英厩舎)

スクリーンヒーロー
シャンハイロック
母父ロックオブジブラルタル
通算成績8戦4勝
重賞勝利 18年朝日セントライト記念(G2)
18年京成杯(G3)
連対時
平均馬体重
499kg (最高:506kg)
(最低:496kg)
前走時馬体重506kg
POINT
背中と腹側のラインが平行に近く、かつ胴が長く見える体型。このような形は一瞬の加速力には乏しいものの、長く持続的に脚を使うことが可能。同時に胸も深い造りで心肺面の発達も見受けられ、スタミナも豊富。セントライト記念のようにロングスパートから押し切るのがベストのスタイルと言えるだろう。腹袋も立派で、底力の必要な苦しい展開に強い印象がある。常に毛艶が黒光りしているが、内蔵面がしっかりしているので、基礎体力に優れ=代謝も良いのだろう。青鹿毛の毛色も相まって見栄えのする立ち姿だ。この条件で強気な競馬が出来るなら逆転まで。

ショウナンバッハ

(牡8、美浦・上原厩舎)

ステイゴールド
シュガーハート
母父サクラバクシンオー
通算成績43戦4勝
連対時
平均馬体重
436kg (最高:454kg)
(最低:418kg)
前走時馬体重454kg
POINT
明け8歳となるがトモはパンと張っており、全体的に若々しい印象を与える立ち姿。500キロを優に超える馬体だった半弟のキタサンブラックと比較して、この馬は馬体重450キロ~と牡馬の中ではやや小柄な部類に入る。恐らく、父ステイゴールドの影響が大きいのだろう。母父サクラバクシンオーと母方には短距離の血が入っているが、胴周りはゆとりのある造りで、距離は中距離以上が良さそうだ。前脚が長く、ストライドも馬格の割に広い。長く良い脚を使うことのできる、外回りコースの中山2200mは条件的に合っていると言えるだろう。冬場ながら毛艶も悪くなく、展開に左右される面はあるものの、引き続き上位争いに期待。

ステイインシアトル

(牡8、栗東・池江寿厩舎)

ステイゴールド
シアトルサンセット
母父Belong to Me
通算成績12戦5勝
重賞勝利 17年鳴尾記念(G3)
連対時
平均馬体重
490kg (最高:496kg)
(最低:484kg)
前走時馬体重496kg
POINT
キ甲から肩にかけて筋肉が盛り上がるように発達しており、トモよりも前駆に目を引かれる立ち姿。飛節が真っ直ぐに伸びている直飛で、背中と腹側のラインが平行に近く、胴が長く見える。典型的な持続力で勝負するタイプの馬体と言って良いだろう。切れる脚は無いが、長く良い脚を使うことが出来る構造だ。休養期間が長かったこともあり、まだキャリア12戦。全身の筋肉は明け8歳とは思えないほど張っており、非常に若々しい。毛艶も黒光りしているように体調も良さそうで、今回含めて今後の活躍もまだまだ期待できる1頭。

ダンビュライト

(牡5、栗東・音無厩舎)

ルーラーシップ
タンザナイト
母父サンデーサイレンス
通算成績16戦3勝
重賞勝利 18年アメリカジョッキーC(G2)
連対時
平均馬体重
470kg (最高:478kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重496kg
POINT
ルーラーシップ産駒には大柄で全体的に重厚感のある馬が多い中、この馬はデビュー以来シャープなフォルムを維持していたものの、前走で+14キロと大きく馬体を増やしてきた。その影響は立ち姿にも如実に表れており、前回の立ち写真と比較して重心がどっしりと沈むようになってきた。3歳春から常に一線級で戦ってきたが、ココに来て成長期を迎えているのかもしれない。以前のような素軽さというよりもパワーを感じさせ、ある程度馬力の必要な冬の中山芝はよりマッチするのではないだろうか。銭型も薄っすらと浮いているように体調も良さそうで、巻き返しに期待したいところ。

フィエールマン

(牡4、美浦・手塚厩舎)

ディープインパクト
リュヌドール
母父Green Tune
通算成績4戦3勝
重賞勝利 18年菊花賞(G1)
連対時
平均馬体重
482kg (最高:488kg)
(最低:476kg)
前走時馬体重480kg
POINT
ディープインパクト産駒らしい斜尻直飛。全体のバランスも整っていて美しいシルエットを披露している。長駆短背と呼ばれる活躍馬に多い体型で、一般的に中距離以上が向くとされるが、本質的に長距離よりも2000~2400mくらいが合っていそう。体の伸縮性にも優れており、長く良い脚を使うことが出来る。中山でも外回りの2200mなら問題なくこなせるだろう。菊花賞後は大事を取って放牧に出され、今回は休み明けとなるが、牧場でもしっかり乗り込まれているように腹周りにも血管が浮き上がるほど引き締まっている。いきなり能力全開といった雰囲気で、勝ち負けに期待。
今週のイチオシ

アンジュデジール

(牝5、栗東・昆厩舎)

ディープインパクト
ティックルピンク
母父フレンチデピュティ
通算成績18戦6勝
重賞勝利 18年JBCレディスクラシック(Jpn1)
18年エンプレス杯(Jpn2)
18年マリーンカップ(Jpn3)
17年スパーキングレディー(Jpn3)
連対時
平均馬体重
469kg (最高:480kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重486kg
POINT
ディープインパクト産駒らしく全体のシルエットと筋肉の付き方は芝馬かと思わせるほどだが、繋ぎが短く、蹄も立っていて典型的なダート向きの造りをしている。素軽いでスピード能力にも長けており、速い時計にも対応できる下地はあると見た。筋骨隆々としたパワー型というイメージではないものの、近2走で馬体重を増やして前走では486キロで出走しているように、ココに来て馬体が成長期を迎えている印象がある。G1を2戦した後でも全く消耗した気配が無く、むしろ筋肉がパンプアップしてボリューム感が増した。冬の牝馬とは思えないほど毛艶も光っており、体調も抜群に良さそう。牡馬相手でも勝ち負けになる。

インティ

(牡5、栗東・野中厩舎)

ケイムホーム
キティ
母父Northern Afleet
通算成績6戦5勝
連対時
平均馬体重
510kg (最高:520kg)
(最低:496kg)
前走時馬体重516kg
POINT
父ケイムホームに似て立派な腹袋を持っており、ダート馬らしくパワーがありそうな印象の立ち姿。バランスも整っており、素質の高さが感じられる印象だ。父は背中の短さが目立つ馬ゆえに産駒は短距離を中心に活躍しているが、この馬は背中から尻にかけて比較的ゆとりある造りで、中距離までなら問題なくこなせるだろう。どちらかといえば母父のノーザンアフリート-アフリートの特徴が散見される。アフリート産駒はバンブーエールやプリエミネンス、スターリングローズのように一度勢いに乗ると重賞やG1の壁も難なく突破する。この馬も成長途上の体付きではあるが、馬体の張りも上々で十分通用するレベルにあると見た。将来性も含めて楽しみな1頭。

スマハマ

(牡4、栗東・高橋亮厩舎)

ネオユニヴァース
サウンドザビーチ
母父アフリート
通算成績5戦3勝
連対時
平均馬体重
530kg (最高:536kg)
(最低:524kg)
前走時馬体重534kg
POINT
530キロを超える大型馬だが、骨格に対して筋肉の付き方が比較的なだらかで今後の成長も見込めそうな体付き。トモの筋肉は現状でも大きなスジを確認できるほど張りを感じるが、横幅のある容量の割には筋肉量がやや物足りない雰囲気もある。完成した際にはどのような形になるのか楽しみだ。8ヶ月ぶりの実戦となるが、腹周りはスッキリとしており、太目は全く感じられない。仮に馬体重が大幅増であっても、成長分と考えて良いだろう。毛艶も良く、状態面での不安は皆無。成長途上なことと、一気にメンバーが強化されるため楽な戦いではないが、素質の高さで通用しても驚け無い。

チュウワウィザード

(牡4、栗東・大久龍厩舎)

キングカメハメハ
チュウワブロッサム
母父デュランダル
通算成績8戦5勝
重賞勝利 18年名古屋グランプリ(Jpn2)
連対時
平均馬体重
476kg (最高:482kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重476kg
POINT
クビさしが太く、胸前の筋肉も隆起するように発達。数字以上に迫力ある立ち姿を披露しており、父キングカメハメハから確かな筋肉量を受け継いだと考えて良いだろう。全体にインパクトのある体付きはこの一族共通の特徴で、近親に当たるルヴァンスレーヴもこの馬と同様に前駆が発達している。ダート向きの造りになるのは母系が強く影響しているのだろう。下腿部には血管がくっきりと浮き上がっており、皮膚も薄く見せているように馬体の張りは抜群。体調も良さそうで、ココもまず上位争いになると見た。

クインズサターン

(牡6、栗東・野中厩舎)

パイロ
ケイアイベローナ
母父クロフネ
通算成績23戦5勝
連対時
平均馬体重
468kg (最高:478kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重482kg
POINT
【出走回避】胴がやや短く、正方形のシルエットでマイラー体型といった印象。1800mは気持ち長いイメージがあり、昨秋のシリウスS(2000m)でも着順を下げているように、マイル戦がベストと考えて良いだろう。繋ぎの角度はダート馬らしく立ち気味だが、蹄の角度はやや寝ており、パサパサのダートよりも脚抜きの良い高速馬場が合いそう。後躯に向かって腹側のラインがキュッと引き締まっており、体の伸縮性に優れている。持ち前の末脚はこの造りによるモノだろう。芦毛で毛艶は判別しづらいが、冬毛も伸ばしておらず、体調は良さそうな雰囲気。雨が降ったら面白い存在だ。

ミツバ

(牡7、栗東・加用厩舎)

カネヒキリ
セントクリスマス
母父コマンダーインチーフ
通算成績42戦10勝
重賞勝利 17~18年マーキュリーカップ(Jpn3)
連対時
平均馬体重
456kg (最高:472kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重476kg
POINT
【出走回避】昨年は1年を通して470キロ台の馬体重で出走していたが、ダートで実績を残している馬の中では平均~やや小柄な部類に分別される馬で、立ち姿からも全体的に筋肉の付き方がなだらかな印象がある。とはいえ付くべきところにはしっかりと筋肉が付いており、重賞ウイナーの貫禄は感じさせてくれる。骨格に対してやや胴が長く、胸の角度も深い。心肺機能の高さと馬体構造を考慮すると、中長距離以上で優れたパフォーマンスを見せているのも納得といったところだ。太目感も無く、1週前にして状態はほぼ整った印象。JRA重賞初制覇となるか。

AJCC

東海S

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