東京新聞杯

きさらぎ賞

ヴァンドギャルド

(牡4、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
スキア
母父Motivator
通算成績9戦4勝
連対時
平均馬体重
471kg (最高:478kg)
(最低:460kg)
前走時馬体重476kg
POINT
母父が腹袋の立派なサドラーズウェルズ系種牡馬のモティヴェイターで、腹周りには丸みを感じさせる。ディープインパクト産駒の中ではパワーに秀でたタイプで、極端な高速決着よりも少し時計が掛かるくらいの馬場が合うイメージ。東京新聞杯は昨年こそ1分31秒9と安田記念並の高速決着になったが、それまでは1分34秒台の決着が多くかった。当日の馬場状態は必ずチェックしておきたい。真冬でも毛艶は良好で、皮膚の薄さを感じさせる。休み明けでも太め感なく仕上がった。

ケイアイノーテック

(牡5、栗東・平田厩舎)

ディープインパクト
ケイアイガーベラ
母父Smarty Jones
通算成績16戦3勝
重賞勝利 18年NHKマイルカップ(G1)
連対時
平均馬体重
459kg (最高:468kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重474kg
POINT
母がダート短距離で活躍したケイアイガーベラということもあり、胸前やトモに豊富な筋肉が付いている。胴が詰まった体型で、成長とともに筋肉量も増えて距離適性がより短くなってきた印象がある。マイルへの距離短縮は好材料と言えるだろう。ディープインパクト産駒の中でもパワーに寄ったタイプであるため、ある程度時計は掛かった方が良さそうだ。結果こそ出ていないが馬体面では依然として充実しており、GⅠを制した舞台なら侮れない。トモにも大きなスジが浮き上がり、馬体の張りも申し分ない。

ドーヴァー

(牡7、美浦・伊藤圭厩舎)

アドマイヤムーン
オルダニー
母父Elusive Quality
通算成績26戦7勝
連対時
平均馬体重
494kg (最高:506kg)
(最低:482kg)
前走時馬体重504kg
POINT
ふっくらと発達した腹袋、横幅の広いトモはいずれもアドマイヤムーン産駒に多く見られる特徴。パワーに秀でた馬体構造で、繋ぎも立ち気味。他馬が苦にするような荒れ馬場・道悪でパフォーマンスを上げてくるタイプだ。東京新聞杯は決着タイムの速さに関わらず、開幕2週目の良好な馬場状態の下で行われる。極端な高速決着になった場合、どこまで対応できるかがカギ。一雨降るようなら楽しみな1頭だ。日当たりを考慮しても毛艶は前走時よりも良く見せており、状態面での前進が見込めそうだ。

プリモシーン

(牝5、美浦・木村厩舎)

ディープインパクト
モシーン
母父Fastnet Rock
通算成績13戦3勝
重賞勝利 18年関屋記念(G3)
18年フェアリーステークス(G3)
連対時
平均馬体重
485kg (最高:498kg)
(最低:470kg)
前走時馬体重496kg
POINT
牝馬ながら500キロ近い馬だが、バランスが整っているために重苦しさは全く感じさせない。背中が短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まった瞬発力タイプの馬体構造で、決め手比べに強い。斜尻・直飛で良い脚を長く繰り出せる造りをしており、骨格自体も大きめでストライドも大きいため高速決着への対応力も高い。昨年と同水準の馬場で行われるなら注目しておきたい1頭。G1出走時には及ばないものの、休み明けながら馬体の張りも良い。力を出せる状態に仕上がった。

レイエンダ

(牡5、美浦・藤沢和厩舎)

キングカメハメハ
ラドラーダ
母父シンボリクリスエス
通算成績11戦4勝
重賞勝利 19年エプソムカップ(G3)
連対時
平均馬体重
483kg (最高:486kg)
(最低:474kg)
前走時馬体重484kg
POINT
全兄レイデオロ兄よりも胴が詰まった体型をしていて、飛節も「くの字」に折れている曲飛で瞬発力に優れている形。この伸縮性に優れた胴と、回転力に秀でた後肢を有することで、鋭い決め手を発揮することができる。全体に素軽いイメージがあり、開幕2週目の綺麗な馬場状態は合うはず。スローからのヨーイドンを最も得意とする馬体構造で、強力な逃げ馬不在のメンバー構成もプラス材料と言えるだろう。真冬でも毛艶は黒光りしており、非常に見栄えする。アップで見ると肋骨も薄っすらと浮き上がっている。
今週のイチオシ

レッドヴェイロン

(牡5、栗東・石坂正厩舎)

キングカメハメハ
エリモピクシー
母父ダンシングブレーヴ
通算成績12戦4勝
連対時
平均馬体重
481kg (最高:498kg)
(最低:472kg)
前走時馬体重494kg
POINT
バランスの良い体型に豊富な筋肉が付いている好馬体。特にトモは横幅が広く、肉付きも立派で父キングカメハメハの特徴が表れている。昨年の覇者インディチャンプも同じ父を母父に持ち、立派なトモを有していた。飛節は「くの字」に折れている曲飛で、瞬間的な加速力は相当。瞬発力タイプでありながら筋肉量が多いことで高速決着にも対応可能で、レースの流れに大きく左右されることなく力を発揮できそうだ。後肢の下腿部には血管が浮き上がっており、筋肉の張りも文句なし。

アルジャンナ

(牡3、栗東・池江寿厩舎)

ディープインパクト
コンドコマンド
母父Tiz Wonderful
通算成績2戦1勝
連対時
平均馬体重
459kg (最高:460kg)
(最低:458kg)
前走時馬体重458kg
POINT
バランスの良さは世代トップクラス。背中のラインが腹側よりも短く映る「長躯短背」で、活躍馬に多く見られる理想的な形。背中は短く見えても胴の構造自体はゆったりとしており、距離が延びても問題なく対応できそうだ。瞬発力勝負にも持続力勝負にも対応可能な、高いポテンシャルを秘めている。本質的に綺麗な馬場でこそ能力を発揮するタイプであるため、傷みが目立つようになってきた今の京都芝で結果を出せれば本物。休み明けでも太め感はなく、背中には薄っすらと銭型が浮き上がっている。
今週のイチオシ

ギベルティ

(牡3、美浦・小島茂厩舎)

オルフェーヴル
スプリングレイン
母父Dubai Millennium
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
524kg (最高:524kg)
(最低:524kg)
前走時馬体重524kg
POINT
正方形のシルエットは父オルフェーヴルと似ているが、この馬は父よりも骨格が大きく、筋肉量が豊富。胸前の筋肉が盛り上がるように発達し、クビも短く太く、トモも横幅が広くて肉付きが良い。母父のドバイミレニアムが色濃く出た馬体構造で、パワーに秀でた印象だ。体型的にはマイル前後が合っており、上限は2000mあたりまでと見ている。京都の芝コースはかなりパワーを要する馬場状態になってきていて、過去の好走馬を見ても筋肉質なマイラーが活躍している傾向にある。レース適性は高いはずだ。筋肉の張りが良く、栗東滞在でふっくらと見せている点も好印象。

グランレイ

(牡3、栗東・池添学厩舎)

ルーラーシップ
ミラクルベリー
母父ファルブラヴ
通算成績3戦1勝
連対時
平均馬体重
456kg (最高:456kg)
(最低:456kg)
前走時馬体重452kg
POINT
父ルーラーシップ譲りの腰高な体型が特徴。キ甲はまだ伸びていないため、骨格が完成されるのは先になりそう。それでも馬体のバランスは一級品で、高い素質を秘めているのではないか。横幅が広く、肉付きの良いトモはキングカメハメハの系統に見られる構造で、大きな推進力を生み出すことができそうだ。胴の長さにもゆとりがあり、距離延長も問題なさそう。どちらかといえば持続力を武器とするタイプの構造だ。晩成型で完成度はまだまだといった印象も、馬体の張りや毛艶は現時点でも目を引くレベル。将来性含めて楽しみな1頭だ。

コルテジア

(牡3、栗東・鈴木孝厩舎)

シンボリクリスエス
シェルエメール
母父ジャングルポケット
通算成績5戦1勝
連対時
平均馬体重
450kg (最高:450kg)
(最低:450kg)
前走時馬体重452kg
POINT
背中が短く、腹側のラインが引き締まった体型。父、母父ともに胴をゆったりと見せる産駒が多いが、この馬は胴を詰まり気味に見せていて、母方のサンデー系に多く見られる馬体構造に近い。筋肉を柔軟に使うことができれば、レースでも鋭い決め手を活かせる造りと見ている。馬体はコンパクトにまとまっているが、骨格に対してトモの大きさが目立つため、豊かなスピードで先行できるのだろう。写真をアップで見ると薄っすらと肋骨が浮き上がっていて、太め感のない理想的な仕上がり。

ストーンリッジ

(牡3、栗東・藤原英厩舎)

ディープインパクト
クロウキャニオン
母父フレンチデピュティ
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
454kg (最高:454kg)
(最低:454kg)
前走時馬体重454kg
POINT
兄姉が次々とJRAで勝ち上がっている優秀な血統。きょうだいの中でも全兄クリアザトラックと馬体のサイズが近く、パーツの構造も似ている。斜尻直飛の後肢、背中が短く映る長躯短背、いずれも父ディープインパクトから特徴を受け継いでいる。鋭い瞬発力を持続して使える理想的な形で、骨格のバランスも良く、高い素質を秘めている。筋肉の付き方にはまだ幼さが残っており、全体にシャープな印象がある。パワーを要する馬場状態にどこまで対応できるかがカギになるだろう。馬体の張りは良好で、毛艶も申し分ない。

トゥルーヴィル

(牡3、栗東・斉藤崇厩舎)

ディープインパクト
レディドーヴィル
母父Fasliyev
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
448kg (最高:448kg)
(最低:448kg)
前走時馬体重448kg
POINT
新馬戦の馬体重が448キロ。馬体のサイズ感は父に似ているが、肩周りの筋肉や骨格に対してトモの容量が豊富で、重心もどっしりとしている印象。さらに筋肉が付いてくることを考えると、将来的にはパワーを武器とするタイプへと変化する可能性が高い。父よりも母父の影響が感じられる馬体構造と言えるだろう。牡馬としては小柄だが、蹄底に十分な厚みのあるディープインパクト産駒で、力の要る馬場状態も難なくこなせそう。馬体の張りも現状の完成度を考慮すれば文句なしと言えるレベルにある。

東京新聞杯

きさらぎ賞

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