父ジャスタウェイから遺伝した、胴周りに伸びを感じさせる体型。父譲りの持続力を感じさせ、長く脚を使う展開に付いて行っても、終いに鋭い脚を使うことができる。本馬は前脚が短く、重心が低めでピッチが速い。よって距離適性は短めに出ているのだろう。飛節は折りの深い「曲飛」で、3歳春のフィリーズRでは馬群を割って勝利。瞬間的な加速力も秘めている。牝馬は一般的に成長が早いと言われるが、数を使っていないこともあって、馬体はかなり若々しいイメージ。まだ良くなる余地がありそうだ。季節的に毛艶は冴えないものの、馬体の張りは悪くなく、冬場でも太め感なくスッキリと仕上がった。

胸が深く、前脚が短めで重心が前傾している。父母共にトップスプリンターであるが、馬体の造りは母似。胴は母カレンチャンよりも伸びが感じられ、母ほどは切れないが、その分だけ持続力に優れている印象だ。心肺機能も高く、スピードで押し切るスタイルがベストの戦法といえるだろう。シャープに映る分、極端な高速決着よりは水準くらいの馬場が合っているイメージ。ある程度時計の掛かる傾向にある、中京コースも合っている。今回は4ヶ月半と間隔が開いたものの、腹周りはスッキリと引き締まり、太め感は皆無。いきなり力を発揮できそう。

2～3歳時は中距離でも活躍していたように、胴周りに十分な伸びがあって、窮屈に見せない。成長と共に馬体がボリュームアップして、若い頃と比較するとかなりパワフルな馬体へと変化してきた。7歳でも衰えは感じられない。スプリントで活躍した母ビリーヴの血が色濃くなってきたと見ていいだろう。蹄は薄く、時計の出る綺麗な馬場が合うタイプ。当日の馬場状態は要注意。今回は昨秋のスプリンターズS以来の出走。休み明け、そして冬場ということもあって、全体にふっくらと見せている。皮一枚分厚い印象があり、使って絞れれば。毛艶は光沢があるように、体調自体は悪くない。

背中は短く、腹側のラインが後躯に向かって引き締まっている。柔軟性に優れており、身体をダイナミックに使った走りが特徴的。肉付きも良く、コロンとした体型で持ち前の切れ味はやはり1200m戦でこそ。時計の掛かる馬場に向いた、パワー型の追込馬なので、高速決着になりづらい冬の中京コースは合っている印象。蹄底にも十分な厚みがあって、荒れた馬場も苦にしない。冬場でも毛艶は非常に良く見せていて、体調はかなり良さそう。腹周りにも一本ラインが浮いて、理想的なボディコンディションに仕上がっている。

筋肉質な馬体で重心も低く、パワータイプのスプリンター。距離は1400mでも長いくらいで、1200mこそ本馬の力強いスピードが活きてくる。トモの筋肉量は現役スプリンターの中でも指折りの存在。大きな推進力を生み、比較的伸びのある胴で持続力を発揮、押し切る競馬が得意だ。後続に脚を使わせてこそのタイプで、速い時計の出る馬場のほうがいい。中京芝1200mは比較的差し馬も健闘している舞台だけに、マイペースで逃げてどこまで粘れるか。セン馬は冬毛が伸びやすく、毛艶は見栄えがしないものの、後肢に血管が浮き上がっているように馬体の張りは上々だ。

父譲りの素軽いフォルム。完成度は2歳時から低くなかったため、ガラッと変わってきたところは無いものの、体つきにはメリハリが出てきた。背中がやや短めで、瞬発力に秀でた造り。追って切れるタイプだが、折り合いに課題があってなかなかタメが利かない。骨格、筋肉量を見ても本質はスプリンターではなく、マイルくらいの距離が合っている印象。ただ、中京芝1200mはパワーが必要で冬季は時計が掛かり、1400m寄りのタイプがやれると見ているので、条件はスプリンターズSよりもいい。肋骨が薄っすら浮き上がり、休み明けでもシャープに仕上がっている。