長躯短背でバランスのいい骨格。四肢をスラっと長く見せ、クビさしも比較的シャープ。付くべきところにしっかりと筋肉が付いているため、華奢には映らないが、本質的には中距離向きのフォルムに映る。1600mから1ハロンの距離延長は好材料。曲飛でピッチが速く立ち回りが上手なタイプ。反応の良さを活かせれば。休み明けでも腹周りはスッキリと見せて太め感なし。毛艶も良好で、力を出せるいい状態に仕上がっている。

筋肉量が豊富でボリューム感がある一方、牝馬らしい柔軟性・しなやかさを秘めていて、後躯の仙骨は角度が傾斜した「斜尻」の構造。曲飛気味の飛節からバネ感も十分で瞬発力勝負に強い。蹄がやや薄い造りをしているので、開幕2週目で時計の出る馬場は合いそう。前走の立ち姿がかなり張りツヤ良く見せていたため、それ以上といった気配ではないが、引き続きたくましい体つきをキープできている。

全体のバランスに対して、やや胴周りをゆったりと見せる体型。小柄ゆえにピッチは速いが、飛節が伸びる馬体構造でストライドは小さくない。きょうだいの中では半姉のサリエラ、サラキアに近いシルエットで体格的には時計が掛かったほうがいいタイプ。休み明けで春よりふっくら見せるが、元が細身で太くは映らない。晩成血統の影響か馬体はさらに幅が出ているように映り、充実している印象を受ける。

コンパクトな馬だが付くべきところにしっかりと筋肉が付いている。父譲りで胸前から肩周りはたくましく、前輪駆動的な力強いフットワークが特徴的。タフな馬場状態は得意そう。バランスがやや前重心のためスピードの乗りが良い。以前はボリューム感がある立ち姿ゆえに短距離志向の強さを感じたが、現在は体重が増えているのに馬体はスッキリと見せる。これが距離克服の一因か。勝利を収めた前走時といい意味で変わらない体つき。間隔は開いたが十分に力は出せるはず。

背中が短く、前後にまとまったフォルム。トモの仙骨は傾斜した「斜尻」の構造で、飛節は地面に対して垂直に伸びる「直飛」の構造。バネが利いてストライドが伸び、父譲りの良質な瞬発力を秘めている印象。コンパクトな体格で筋肉の質感はしなやか。広い東京コースも問題なし。7歳牝馬でも後躯の大腿筋は膨らみが感じられてたくましい。毛艶も黒光りして代謝良好、衰えはなく馬体面は充実ぶりがうかがえる。

仙骨の角度は傾斜した「斜尻」の構造。前後にまとまったバランスと相まって、瞬発力を発揮する競馬でこそ真価を発揮する。体重は大きな変化がないものの、3歳時と比較して少しずつボリュームアップしている。中距離志向の強いマイラーで1800mへの延長は問題なく対応できる。後肢の下腿部には網目のように血管が浮き上がり、皮膚の薄さを示している。背中には薄っすらと銭形模様も浮いて見え、体調はかなり良さそう。