以前は3歳牝馬限定の重賞だったのだが、札幌へ移した20年前、2000年から古馬も戦えるレースとなり、距離を1800へとした。札幌競馬場スタンド改修の2013年は函館で施行したが、札幌記念に次いでの名物レースである。一昨年にはディアドラが圧勝して世界で戦う馬の強さを見せつけた。今年のメンバーから大きく羽ばたく馬が出てくれる事を願うばかりだ。

今年のクイーンステークスは、ジョッキーの顔ぶれの豪華さが特徴的だ。ルメール騎手に武豊騎手、岩田康騎手は札幌を主戦地に置いている夏だが、藤田菜七子騎手、内田博騎手。柴田善騎手も騎乗予定だ。関西からは福永騎手、和田竜騎手が乗り込んでくる。これだけでもジャパンオールスターみたいなレースとなる。

重賞ウイナーが3頭。コントラチェックスカーレットカラーフェアリーポルカだが、昇り馬のサムシングジャストタガノアスワド。昨年3着のカリビアンゴールドも元気いっぱい。充電明けのサムシングジャストが怖い存在。


【アイビスSDの回顧】

20年7/26(日)2回新潟2日目11R 第20回 アイビスサマーダッシュ(G3、芝1000m)
  • ジョーカナチャン
  • (牝5、栗東・松下厩舎)
  • 父:ロードカナロア
  • 母:ラッキーダイス
  • 母父:ネオユニヴァース

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昨秋のルミエールオータムダッシュでは、レジーナフォルテに差されてしまったライオンボス。58キロを背負っていた点が最後の詰めに響いたか。そして今年の韋駄天Sでは逃げるジョーカナチャンをキッチリとアタマ差し切った。その時よりコンマ5キロ軽くなるうえに、相手が1キロ増し。

ところが、レースは前走と同じパターンで逃げるジョーカナチャンが外。自分はその内から脚を伸ばしてきたが、前走とは反対にアタマ差届かずの2着となった。むしろ勢いでは3着の1000初のビリーバーに圧倒されそうであった。

スタートからけっこう押して行くライオンボス。それに反して、内からジョーカナチャンはすっと前に出てくる。外へと取りついた時には、ジョーカナチャンはライオンボスよりも前にいた。内からラブカンプーが接近してきて3番手となる。外ラチ沿いにあるあと400の赤い棒を機に追い出すのは前回とほぼ同じ。

ところが今回は前を行くジョーカナチャンが渋太い、渋太い。 追い出しを遅らせたジョーカナチャン。菱田騎手は顔の横で見せムチを使う。追いまくるライオンボスとやや強め程度に見えるジョーカナチャンのアクション。そんな図だった。

最初のゲートからの1Fが11.7。過去19回のなかで11.6で行った馬が3頭。その次に速いラップである。3Fの32.1も過去のなかの3番目タイ。この速さが武器のジョーカナチャン。この新潟千へ使った時の鞍上が鮫島駿騎手。当然に逃げ切りだが、その時の2着馬には菱田騎手が乗っていた。この二人の関係は何かの因縁か。

ジョーカナチャンの武器は速さ。負けた時は半年ぶりと、枠も内枠だった。来年までない新潟千直。5歳牝馬だけに来年があるのか判らないが、自分の型を持っている馬はいつか華咲き、実がつく。

ただビリーバーの様に初めての千直で好走、激走する馬もいる。そこらを見つけるのが毎回の馬券のテーマである。だが今年も大いに楽しんだアイビスサマーダッシュでありました。