昨年の覇者、クリソベリルが今年も元気いっぱいに参戦だ。

昨年は3歳だけに55キロでの出走、今年は57キロだがパワーは昨年以上。臨戦態勢も昨年の日本テレビ盃からの2カ月少しより間隔も短く、動けやすい。そもそもレース巧者で、すっと好位付けが出来るのがいい。

唯一の敗戦のサウジアラビアでのサウジカップでは、出遅れに挟まれてと敗因がハッキリしている。まずは安定した取り口から取りこぼしもそうないと思える。相手探しの一戦でよかろうと思える。

3年前の勝ち馬、ゴールドドリームの昨年はクリソベリルのクビ差2着と健在ぶりを見せたが、はたして今年はどんなものだろうか。先の南部杯ではちと勢いが無くなってきた感がある。元気のいいのは3歳馬、カフェファラオ。やはり少しでも距離が短い方がいいか。クリンチャーサンライズノヴァもここに来て機運が上昇して来ている。南部杯勝ちのアルクトスとか伏兵も健在。

軸は堅いが相手は混戦模様である。


アーモンドアイ
【ジャパンカップの回顧】

20年11/29(日)5回東京9日目12R 第40回 ジャパンカップ(G1、芝2400m)
  • アーモンドアイ
  • (牝5、美浦・国枝厩舎)
  • 父:ロードカナロア
  • 母:フサイチパンドラ
  • 母父:サンデーサイレンス

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夢のようなレースが終わった。最初で最後の顔合わせ、国内最強馬のアーモンドアイ。無敗で駆け抜けて来た牡牝の3歳3冠馬コントレイルとデアリングタクトと、過去にもない豪華版のジャパンカップ。

キセキの大逃げで緊張感あるレース展開となったが、真っ先にゴールへ入ったのはいつもどおりのアーモンドアイ。2着にコントレイル、3着もデアリングタクトと現在の力どおりの着順。力の継承をした結果だった。

キセキが大きく離しての逃げ。1000m通過タイムが57.9。これは過去10年で一番速い通過ラップ。2年前にアーモンドアイが2.20.6のレコードで勝った時の2着キセキがやはり逃げたが、59.4と平均的な逃げ。途中からスイッチが入ってしまった。アーモンドアイはスタートを決めて、キセキの直ぐ後ろと続いたが、最初のカーブでは好位の4、5番手。外からグローリーヴェイズが来たら、その後ろで脚を貯める。

最初のカーブと次のカーブも内目を廻る。ここまでは緑の絨毯のような芝色。向こう正面に入ると、全馬が内目を開けて走る。アーモンドアイは枯れてない処を選択して走っている感じだ。少し後ろの外目をデアリングタクトとそしてコントレイルが続く。キセキの逃げは、4コーナーでもまだ50mは離れていた。2番手にグローリーヴェイズがあがり、その真後ろがアーモンドアイ。

直線へ入ってきたキセキは馬場の3分目。グローリーヴェイズはそこから3、4頭分外へ進路を取る。さらに外へと出したアーモンドアイ。内でキセキは脚が止まり、前にいたグローリーヴェイズも内へとササりだす。

あと300を機に追い出すルメール。アーモンドアイもゴール前では外へと流れた。最後の2ハロンの13.2~12.3が死闘ぶりを物語る。デアリングタクトが苦しくなり内へササリながらも3着へ盛り返す。一旦、離されたコントレイルにクビ差と力は証明。

アーモンドアイは最強の威厳を残してターフを去って行く。