現役時代のロードカナロアも強かったが、種牡馬となってからも凄い遺伝力。芝であれダートであれ活躍馬を出している。

芝のG1馬のステルヴィオが、初ダートにチャレンジしてきた。2年半前のマイルCSで鮮やかに淀の芝を駆け抜けた馬である。勝ち星こそその後にないが、距離短縮しての重賞で2着とか存在感たっぷり。ただ時折見せるゲート内の煩さで結果を出せていない。そんなステルヴィオが今回、ダートに挑む。

そしてダートで重賞初勝利を狙うレッドルゼル。こちらはデビュー戦を芝で3着敗退の後は、一貫してダート路線である。昨夏のプロキオンSと前走のカペラSで1番人気支持ながら、重賞はまだ手にしていない。

ルメールはタイムフライヤーに騎乗。過去6戦して3勝で、彼のなかでもっとやれる感のある馬なのだろう。当然に注意は必要。前走で12勝目としたサクセスエナジーもいる。

私の推奨馬はスマートダンディー。前走が勝っていた内容で最大の穴馬はこれだ。


アリストテレス
【アメリカJCCの回顧】

21年1/24(日)1回中山8日目11R 第62回 アメリカジョッキーC(G2、芝2200m)
  • アリストテレス
  • (牡4、栗東・音無厩舎)
  • 父:エピファネイア
  • 母:ブルーダイアモンド
  • 母父:ディープインパクト

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雪の予報も出たりで、前売りもしなかったアメリカJCC。幸いに雪は降らなかった中山競馬場。《不良馬場》の発表だが、道悪の巧拙の具合がどの馬もあまり判らない過去だけに波乱必至と思えた。ところが直線半ばで先頭に立ったのは、本命のアリストテレス。坂を上がってからステッキを入れたルメールの仕掛けに応えて、ヴェルトライゼンデの追撃を半馬身交わしてのゴールだった。ミルクボーイの漫才ではないけれども、《ルメール様の前では誰しもが無力になるのよ~》と、そんな突っ込みが聞こえそうである。

馬場が悪いのはどの馬も一緒。だからこそ進路の取り方が問題になるのは当然。ルメールはそこもそつがない。見た目では3角から手綱をしごいて、シンドそうに見えていながら、直線入口では内の6頭の外でいちばん前に出る。さらに直線でも坂を上がる寸前まで追い出さない。坂を上がってからステッキを入れ、もうひとつのギアを使ってゴールへ入った。

インタビューでも、『トップコンディションでないのにG2を勝った』とルメールである。コントレイルを菊花賞でヒヤっとさせた地力。そんな馬が雨ぐらいでは負けられないのかも知れぬ。

ちなみにこの2.17.9の勝ち時計は、こちらの勝ち時計では、2000年から一番のワーストタイム。ルーラーシップが勝った2012年でも、今年の時計よりもコンマ6秒早かった。最後の1ハロンの13.3が物語るスタミナのいる馬場。キタサンブラックが2017年秋の天皇賞で勝った時が14.0。あの時はドロドロな馬場だった。今回はそこまではひどくなかったにしてもこれである。

半馬身差まで迫ったヴェルトライゼンデも頼もしい。6着の牝馬のウインマリリンと言い、4歳馬は活気がある。ただ、サトノフラッグは4角手前の押し上げで前へ取りついたが、そこから11着敗退。ことのほか道悪が応えたのかも知れない。

今年もルメールの勢いはますます加速中。今週も神の騎乗が見られる。