競馬専門紙にて記者として30年余り活躍。フリー転身後もその情報網を拡大。栗東の有力ジョッキーとの間には、 他と一線を画す強力なネットワークを築く平林氏が、現場ならではの視点でレースを分析します。
【皐月賞】中山の芝は乗り難しい
2024/4/8(月)
枠順にもよるがレースを造るのはメイショウタバル。前走が強かった。無敗馬が3頭、ジャスティンミラノは操縦性が高い。ビザンチンドリームは混戦に強そうだ。そしてミルコが選んだサンライズアース。長い脚を使う馬だ。中山での勝利ならばコスモキュランダにホープフルS勝利の牝馬のレガレイラ。前走では負けたが2歳王者のジャンタルマンタルにシンエンペラーも居る。
そしてダノンデサイルの横山典Jとエコロヴァルツの武豊J。中山での乗り方を良く知っているだけに何かをやりそうだ。週末までに考えをまとめないといけない。密かに狙うシュバルツクーゲル。太目解消ならばだ。
【桜花賞の回顧】
24年4月7日(日)阪神11R 桜花賞(G1) 芝1600m)
- ステレンボッシュ
- (牝3、美浦・国枝厩舎)
- 父:エピファネイア
- 母:ブルークランズ
- 母父:ルーラーシップ
- 通算成績:5戦3勝
②回顧 桜花賞 4月7日 阪神競馬 1600芝外 ステレンボッシュ 1・32・2 モレイラJ 美浦・国枝厩舎 満開の桜でポカポカ陽気、最高の舞台の今年の桜花賞。満開の桜花賞は8年ぶりらしい。牝馬のクラシック3冠 の最初の桜花賞。終わってみれば2歳GⅠの阪神JFでの熾烈な戦いの延長とも言える結果。
勝敗の分かれ目は能力を出し切ったステレンボッシュと、少しずつの不利が積み重ねったアスコリピチェーノの構図かと。3、4着のライトバックとスウィープフィートも思う進路を確保できたライトバックとスンナリ外へ出せなかったスウィープフィートの差で、まさしく勝負の綾だった。
そしてPVを観ていて、今年の桜花賞のポイントは浜中Jの動き。スタートしての1F過ぎぐらい。好位の後ろに居たシカゴスティングが少し進路を外へ。その後ろに居たアスコリピチェーノ。首を外へ振って避けていた。すぐ後ろがステレンボッシュ。こちらは何もなく納まっていた。まだある、直線半ばの馬群でシカゴスティングが内から外へと横に動いた。そこでチェルヴィニアが挟まっていた。もっともこの馬は位置をあげて行ったが最後はやや失速気味でもあったが。
アスコリピチェーノは4角へ入る前に後ろを確認した鞍上。そして前へと出たのだが、少し態勢が外へ流れ気味。手前を替え辛らかったのかもだが、その内へモレイラが入って行く。さらにアスコリピチェーノが流れた。真っすぐ脚を伸ばして行くステレンボッシュと、一瞬タイミングが遅れたアスコリピチェーノの差と推測する。
いかにスムーズに走らせるかが大事。スローな流れでもこの早い決着。直線では馬場の中から外を通った馬の伸びがよく、内のクイーンズウォークは8着。エトヴプレは良く頑張って5着。この1,2着馬の戦いはこれからも続く。そしてまたもや国枝厩舎。3冠の権利をステレンボッシュだけが持つ。祖母にディープインパクトの血が流れる。感慨深いものだ。
プロフィール
平林雅芳 - Masayoshi Hirabayashi
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、その情報網を拡大し、栗東のジョッキーとの間には他と一線を画す強力なネットワークを構築。トレセンおよびサークル内ではその名を知らぬ者はいないほどの存在。