春の天皇賞で忘れられないのはキタサンブラックの4歳時。スタンドのゴール前で観ていたがカレンミロティッ ク優勢で進む直線だったが、ゴール板通過時だけは内のキタサンブラックが出たと感じた。急いで検量室前まで降りて歓喜の渦に巻き込まれた。

春の天皇賞は数々のドラマを演出する淀の3200。今年はどんなレースを刻むのか。前走のテーオーロイヤルを観ていると2年前にタイトルホルダーが勝った阪神の天皇賞3着時よりも強くなっていると感じる。切れが出ている。後脚の骨折から1年ぶりに復帰しての緒戦こそ10着も次戦から能力発揮。どんどん良くなっている印象でここも期待したい。

関東馬が2頭、栗東で調整。サリエラは武豊Jとはぶっつけの騎乗だ。ドゥレッツァは先週に戸崎Jが駆けつけていた。菊花賞馬はもっとも春の盾に近い存在だ。タスティエーラ、ワープスピードは直前に淀入り。タスティエーラは鞍上にマジックマンで劇変の可能性もある。

【マイラーズCの回顧】

24年4月21日(日)京都11R マイラーズC(G2) 芝1600m)
  • ソウルラッシュ
  • (牡6、栗東・池江寿厩舎)
  • 父:ルーラーシップ
  • 母:エターナルブーケ
  • 母父:マンハッタンカフェ
  • 通算成績:19戦7勝


天気予報ばかり何度も何度も観ていた。開幕週と言え、上からどんどん降り続けば悪くなる度合いは進む。今年も雨が多いし、淀の芝はまだ根付きが良くない様だ。何とか大丈夫の結論を出したのだが、想像以上に雨脚が早い。だが馬場状態は何とか持ちこたえてくれた様だった。

レースを終えて感じたのは『格の差』であった。GⅠ路線で常に戦っている2頭、ソウルラッシュとセリフォスの1、2着。簡単な結末なのだろうが、なかなかこうはいかないのが競馬だ。松山Jが前日の落馬負傷での乗り替わり、団野Jに白羽の矢が立ったのだが見事に結果で応えた。

そしてインタビュー、伝えたい事は判るのだがたどたどしい。今、競馬はいちばん悪い流れにあるのかと思える程にアクシデントが多すぎる。《つまさき3センチ》の名言がある。まさしく鐙に足先だけで乗っている職人技だ。誰しもが気をつけて乗っているのだが、それにしてもこれだけ続くとは。長い間、競馬を観てきたがこれだけアクシデントが多い事はない。それを感じるからこその団野Jのインタビューだった。

4歳馬はセッションでもコレペティトールでもエエヤンでもなく、重賞初挑戦のニホンピロキーフが際どく3着に健闘した。ソウルラッシュと同じタイミングで後600から前へと仕掛けて直線半ばでは一旦2番手。内からセリフォスに抜かれはしたが力を示した。

セリフォスは4コーナーで渋滞しだした内めに居ただけにタイミングが少し遅れ気味となった感じではあるが、最後に脚を繰り出しているあたりが流石の力。パドックで歩く姿はむしろこちらの方が勝ち馬よりも良く見えたぐらい。安田記念では先着は許さないと思える。勝ち馬、ソウルラッシュは馬体の数字も昨年と同じだけに次ぎはもっと良くなりそうだ。競馬はもっともっと楽しい筈である。