今週から関西は小倉競馬。それもたった1ケ月。ローカル競馬がどんどん少なくなっている昨今だ。売上げなら今や馬券はネット時代であり、馬さえ走っていれば売れる筈。番組の見直しをした方がいいぐらいだ。新潟では暑さ対策で間延びする時間での競馬開催。いったい何処へ向かうJRAだ。

グチを言っても始まらない。今週は暑さも吹き飛ばす快速ぶりを楽しむ小倉の1200芝、北九州記念だ。昨年はジャスパークローネが逃げ切ったが、今年はハンデが58・5と1・5キロ増し。速さならテイエムスパーダが3歳時のCBCでマークした31・8が強烈。若さと軽量での快挙。続く一昨年のここで32・8で行っても7着敗退。逃げ馬はそうそう逃げ切れるものでない。

3歳馬ピューロマジックが53キロ。これは3歳3キロ、牝馬2キロで58キロに該当する。この馬も逃げタイプ。だから同じ3歳馬でもナナオ、ペアポルックスの好位組に流れが絶対に向きそうである。

【宝塚記念の回顧】

24年6月23日(日)京都11R 宝塚記念(G1) 芝2200m)
  • ブローザホーン
  • (牡5、栗東・吉岡厩舎)
  • 父:エピファネイア
  • 母:オートクレール
  • 母父:デュランダル
  • 通算成績:21戦7勝


21日の金曜に関西も梅雨入りした。そして天気予報も雨マークが続く。土曜以上に馬場は悪化しそうだった。日曜はもう朝から雨、雨。それでも京都の芝は上り時計が早い。ふたつ前の1400芝の短距離とは言え、33秒台の上り。宝塚記念も馬場の外での決着になるだろう。そんなイメージでレースを待った。

確たる逃げ馬が居ないと。ベラジオオペラが行くのだろうと思われていた。行って最後を馬場の外へ出すのが出来ればいいが、逆に外から外から被せられて内へ進路をとらざるを得ない騎乗はしたくないだろうの読みもある。何せ直線では外へ進路を、それも余力を残してが最優先だと誰の目にも判る。ドウデュースは凱旋門賞でこれ以上の馬場を経験している。だからあれに比べればまし。何せ上りはいつもどおりに使える馬場なのだからと。

しかし最初のコーナーへの入り具合。そして向こう正面で縦長なのに、後ろでもたついていた。一旦下げて最後方から外へマクって出て行くのかもできなさそう。坂の下りではもう内を突くしかない戦法。それでも直線で外へ出てくるぐらいに脚が残っていればだが、すぐ隣に居たジャスティンパレスを抜いて、逃げたルージュエヴァイユの傍まで行ったあたりで敗戦を覚悟した。

勝ったブローザホーンも2着のソールオリエンスも向こう正面ではすぐ前に居た馬らである。武豊Jのジョッキーカメラを観るとあの馬場の凄さが良く判る。闘志がそがれたのかも知れないドウデュース。菅原明JのG1初勝利と弾ける笑顔。また若いジョッキーが自信と勇気をつけて競馬を盛り立てて行く。

ジャスティンパレスもドウデュースも洋行帰りの一戦。そこに敗因があるのかも知れない。雨の京都の宝塚記念はこうだったと記憶に留めて、次なる戦いに臨むそれぞれの馬達。これが競馬であり、競馬は続くのだから。