2歳から毎年、その世代のいちばんのレースを勝ってきたドウデュース。朝日杯FS、ダービー。有馬記念。 そして今年は天皇賞とJC、それも凄い切れでの勝利。ここまで極めれるものなのかと驚かせるほどの内容だっ た。

1週前の追い切りに乗った武豊Jが『不思議な馬だ』という程に今までに居ないタイプなのだろう。ハーツクライ産駒ではリスグラシュー。彼女の有馬記念時に感じたのが馬体が今までと違って逞しくなっていた事。完成型になる時期なのかもとドウデュースのこの2戦の体を観て感じる。すぐに乗り出す程の回復力だしカイバ喰いも相変わらず旺盛な様子。おそらく体も減らないだろうと思う。今年の有馬記念でもしっかり能力を発揮してくれるだろう。

今年のダービー馬や去年の有馬2着馬も居る。相手にとって不足はない。多くのファンに応援されてのラストラン。オーナーから来ないかと誘われたが老兵が邪魔してもいけない。TVの前で応援してます。

【朝日杯フューチュリティSの回顧】

24年12月15日(日)京都11R 朝日杯フューチュリティS(G1)芝1600m
  • アドマイヤズーム
  • (牡2、栗東・友道厩舎)
  • 父:モーリス
  • 母:ダイワズーム
  • 母父:ハーツクライ
  • 通算成績:3戦2勝


  • 来年を占う意味でホープフルSよりも、この朝日杯フューチュリティSの方が大きいと思って観ている。今年は 阪神競馬場が工事に入っている関係で初めての京都開催。それはどの馬でも一緒。しっかりと臨んだ筈である。

    ところがダイシンラーの絶妙なマイペースで前々での結末。と言うか、距離ロスをなく運べた馬の上位独占であった。そもそも終いを決めてここまで勝ちあがってきた馬達が思う程に伸びない直線であった。それにしても逃げたダイシンラーを難なく4コーナーで交わして行ったアドマイヤズームがしっかり伸びて2馬身半。それをミュージアムマイルも追って伸びてはいたが前の勢いには負けていた。

    そこからまた2馬身半、馬場の真ん中をしっかりと脚を使った1戦のランスオブカオス。そして4角で勝ち馬に楽々と交わされたダイシンラーが4着に粘って、アルテヴェローチェに先着してみせた。最後の3Fが11・8~10・9~11・0と切れを要求されるラップ。外々を廻った馬はいっこうに伸びる気配さえなかった。

    アドマイヤの冠名で友道厩舎。何かこのレースへの縁を感じるものでもあった。ミュージアムマイルもランスオブカオスも前走での脚色が凄く良かったのを感じてはいたが、アドマイヤズームがここまで強い競馬をするとはちょっと自分の範疇にはなかった。競馬専門紙をずっと眺めていて気がついたのはこの3頭、前走が京都で勝っている3頭だった。

    他に2頭、京都で前走を経験していた馬は居たが、3頭だけがこのコースでの勝ちからの今回だった。それだけではないのは判っている。アルテヴェローチェにトータルクラリティは10キロを超す馬体増。返し馬でもアルテヴェローチェには力みがみられた。位置取りがどんどん悪くなっていく道中だった。来年は難しいクラシック路線となりそうな予感だ。