競馬専門紙にて記者として30年余り活躍。フリー転身後もその情報網を拡大。栗東の有力ジョッキーとの間には、 他と一線を画す強力なネットワークを築く平林氏が、現場ならではの視点でレースを分析します。
【東海S】平林雅芳が信頼を置く不動の軸馬とは
2020/1/21(火)
今年は京都競馬場での施行となる東海S。右廻りとなるのとゴール前の坂がない違いがある。もちろん2月23日の東京競馬、フェブラリーSの前哨戦であるのは変わりない。
昨年の覇者、インティが58キロでの出走となる。昨年のフェブラリーS勝利以来、勝ち星から遠ざかっている。インティはマイペースで行って、なおかつ終いをメンバー中で一番速い脚で勝ってきた過去である。
昨年はG1馬となった《かしわ記念》でスタートひと息でと今までにないもの。もっとも勝ったのがゴールドドリームと強い相手であったのもあるが、そこから負のスパイラルに入ってしまった感がある。暮れのチャンピオンズCではその前のみやこSでのダメージもなく力は発揮したが、そこも今、一番日本で強いクリソベリルに負けたが自分の形の競馬はできていた。
スマハマが枠順次第で先手を主張するのなら2番手もOK。エアルマス、アングライフェンもいるがインティ軸で大丈夫だろう。
20年1/19(日)1回京都7日目11R 第67回 日経新春杯(G2)(芝2400m)
- モズベッロ
- (牡4、栗東・森田厩舎)
- 父:ディープブリランテ
- 母:ハーランズルビー
- 母父:Harlan’s Holiday
日経新春杯(G2)の結果・払戻金はコチラ⇒
1番人気はレッドジェニアル。昨春の京都新聞杯を制し、ダービーで8着。秋は神戸新聞杯4着から、菊花賞6着。2番人気がモズベッロ。レッドジェニアルが勝った京都新聞杯へ4戦目で9着。夏の中京で2勝目を挙げ、秋のセントライト記念へチャレンジも17着敗退。ひと息入れた京都で3勝目。3勝クラスで4着惜敗。格下だけにハンデも52キロ軽量。4歳馬は、同じ森田厩舎のメロディーレーンも。最小馬体の338キロで勝利と根性牝馬。この3頭が若い4歳世代。
古馬陣では、前走のアルゼンチン共和国杯3着のアメリカンゴールド。暮れの中京で重賞勝ちのサトノガーネットを始め、3頭出しの矢作厩舎。レッドジェニアルは人気とは言え3.6倍とやや高めのオッズで混戦模様ではあった。最軽量はメロディーレーンの49キロ。
次いでの軽量馬51キロのエーティーラッセンの逃げで始まった。ややレッドジェニアルが潜りこむ様なスタートで行き脚がつかず後方となる。最後方がメロディーレーンでスタンド前を通過。最初の3Fは11秒台も並び、ソコソコ流れる。レッドレオンが前めの4番手、内ラチ沿いを進む。その後ろにモズベッロ。
2コーナーを過ぎ、外をプリンスオブペスカが追い上げ前へと出て行くが、さすがに一番前までは並びに行かず。3番手での外並びで追走。タイセイトレイルも少し順位を上げる。レッドジェニアルは相変わらず後ろ。最後尾メロディーレーンが3角過ぎぐらいから動き出したぐらい。レッドジェニアルの行きっぷりが良くない。
4コーナーを廻る時に、モズベッロは外へ先に動く。前のレッドレオンは十分な手応えで前が開くのを待つ。あと300あたりで前が狭くなり、外へと立て直して追い上げる。が、モズベッロは逃げるエーティーラッセンを抜いて先頭となり、ゴールへまっしぐら。その勢いは1F11.8。レッドレオンがまともでも勝てなかったか。結果は内ラチ沿いを進んだ3頭の決着。これが前もって判れば馬券は簡単?
プロフィール
平林雅芳 - Masayoshi Hirabayashi
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、その情報網を拡大し、栗東のジョッキーとの間には他と一線を画す強力なネットワークを構築。トレセンおよびサークル内ではその名を知らぬ者はいないほどの存在。