本格化を迎えた今、昨年の捲土重来へフェイムゲーム
2015/4/26(日)
誤算だった有馬記念の除外
-:2年連続で天皇賞(春)(G1)に出走しますフェイムゲーム(牡5、美浦・宗像厩舎)ですが、まずは昨年の天皇賞の際の調整過程などを伺ってもよろしいでしょうか?
宗像義忠調教師:昨年は牧場から帰ってきての調整でしたが、いつも牧場である程度やっていますので、それを継続する形でしたね。ダイヤモンドS後も放牧を挟みました。
-:牧場から継続しての調整ということでしたが、レース当日の気配はいかがでしたか?
宗:ゴールデンウィークの最中でしたので、普段は前日輸送なのですが、金曜日に輸送をしました。競馬場に1日多くいることになるので、その辺りが心配でしたが、割と落ち着いていましたよ。
-:結果としては6着でしたが、内容としてはどのように見られていましたか?
宗:結果論ではありますが、もう少し積極的に行っても良かったのかなと思います。
-:その後は宝塚記念、オールカマーを使ってアルゼンチン共和国杯を勝って2014年を締めくくることになりましたが、今年の予定というところでは、どのような見立てをしていたのですか?
宗:できれば日経賞あたりから始動ということを考えていたのですが、その前に有馬記念を使えていれば、というところでしたね(苦笑)。ただ、実際には使えなかったので状況が変わってしまいました。
-:そういう理由もあってAJCCからの始動になったと。
宗:頑張ってはいたのですが、結果は出ませんでしたね。
「(AJCCでの敗退は)有馬記念に向けて調整していた影響もあったのかもしれません」
-:中距離になると少し忙しいのでは、という話もあります。
宗:そういう形だったのかもしれませんね。しかし、有馬記念に向けて調整していた影響もあったのかもしれません。
-:そこから昨年も制したダイヤモンドSを使うことになりましたが、レースはどのようにご覧になっていましたか?
宗:長い距離なら、という自信もあったのですが、斤量は重かったですし、その辺りは自分との戦いになるのかなとは思っていました。体調以外に心配はありませんでしたよ。
-:その中でしっかりと結果を残してくれましたね。前走後の調整過程というのは、どのようにされていますか?
宗:リフレッシュということで、一度牧場に戻しました。いつもと同じように牧場でも何本か乗ってから帰厩、という感じですね。
-:こちらに戻ってからはジョッキー(北村宏司騎手)が跨っていますね。
宗:そうですね。流れとしては順調にきていますし、何も心配することはないですね。
-:1週前追い切りもジョッキーが跨っての追い切りになりましたね。
宗:「変わりないよ」と言ってくれました。変わりなくきているのが一番良いのかなとは思いますね。
4/22(水)、ウッドコースでシセイオウジと併せ馬。
北村宏騎手が騎乗して5F67.8-12.9秒をマークしている
昨年6着からの経験が試される大一番
-:そして、ここからレースに向けて、ということになると思いますが、今のところ考えている当週の予定を聞いてもよろしいですか?
宗:何もなければ水曜日に追い切ってと。今年も同じような日程になりますので、金曜日辺りの輸送になるのかなとは思います。渋滞だけは避けたい気持ちはあります。
-:ゴールデンウィークですから道路の混雑も考えられますからね。これまでフェイムゲームが走ってきた中で、これがベストだったと思えるレースはどれになるのでしょうか?
宗:う~ん、勝ったレースがベストなのかもしれませんね。
-:力を出せる、出せないという点で見ますと、どの辺りがポイントになるのでしょうか?
宗:今は体調的に変わりはないように思えるので、その点は大丈夫なのかなと。それよりもレースの流れといったところがポイントかなと思いますね。
-:状態による上下はあまりないと。
宗:状態に関しては良い意味で安定していると思います。
-:現在のフェイムゲームにとっての一番の強みというのは何になるのでしょうか?
宗:色々と強い相手と戦って揉まれてきていますし、様々な距離も使ってきて、レース経験は培ってきていると思うので、そこは強みかなと思います。
-:今回のレースでもその辺りが上手く生かせればいいですね。
宗:そうですね。スタミナはある馬ですので、何とか立ち回ってくれればと思います。
-:北村宏騎手にも期待が懸かるところですね。
宗:長くコンビを組んでいますし、良いところも悪いところも知っていると思いますので、力を引き出してほしいなと思います。
(取材=競馬ラボ 写真=武田明彦、競馬ラボ特派員)
プロフィール
【宗像 義忠】Yoshitada Munakata
約12年間、高橋英夫厩舎の調教助手として従事した後に念願の調教師免許を取得。開業後も徐々に白星を伸ばしていくが、重賞勝利には手が届かない日々を送っていた。しかし2001年の新潟2歳Sでバランスオブゲームが優勝し重賞初制覇。その後も中山記念2連覇など引退までに重賞7勝を挙げ、厩舎を代表する馬へと育てあげた。フェイムゲームはその近親にあたり、縁の深い同馬で厩舎初のG1制覇を狙っている。
1954年 福島県出身。
1992年に調教師免許を取得。
1993年に厩舎開業。
初出走:
1993年3月6日 2回中山3日目 4Rマイリッキーサン
初勝利:
1993年6月27日 1回福島4日目 1Rトライアム