タムロドリーム陣営インタビュー(1P)はコチラ⇒

カイ食いの良さがタムロドリームの強み

-:タムロドリームを担当されている松尾助手に伺います。まだ、1戦のみしかされていないですけど、前回のレースを振り返って、いかがだったでしょうか?

松尾心調教助手:スピードのある馬だと思いましたね。終いはちょっと止まりましたけど、新馬としたら上出来じゃないですかね。レース前から期待はしていたのですが、新馬は分からないですからね。調教も動くし、ご飯も食べてくれる。牝馬はそれ(カイ食い)が一番ですからね。でも、期待はしていても、競馬は分からないですからね。やっぱり飯を食べてくれるというのは、一番の疲労回復ですからね。

-:松尾さんの担当馬の中で、新馬勝ちはどれくらいいましたか?

松:けっこうありますね。(昔は)2回も3回も使えていましたからね(笑)。でも、今回勝ったのは久し振りですね。2歳なので、どれだけ期待していても100%勝つやろう、というのはないですよね。

-:いつ頃、この馬は入ってきたのですか。

松:1カ月くらい前ですかね。JRAの育成馬で手が掛かっているので、やりやすいですよ。牝馬のこの時期は余計に、飯を食べてくれるのが大きいですよ。

中井助手

▲タムロドリームを担当する松尾助手

-:肉体面で感じられるところはありましたか?

松:けっこう馬格もあって、見た目よりも体重がありましたね。450はあるかなと思っていたのですが、466あったので。ここから小倉まで輸送して、多少は減っていると思うので、それでレースでは466、こっちを出る時に470以上はあったのかなと思っています。新馬前だから、あまり先入観にとらわれてもと思い、輸送前は量らなかったんですよね。1回競馬に使ったから、次からは量りますけどね。乗っていて、まだちょっとトモが非力な感じがするので、もうちょっとしっかりして来たら、まだ良くなると思いますね。現時点では前の方が勝っている感じですね。だから、坂路を単走で乗っていても数字が全然出ないんですよ。新馬前に一度ビッシリやったらちょっと変わってきましたね。

-:逆に前回を使っての上積みというか、上がってきそうな兆候はありますか?

松:1回競馬を使って、良いと思いますよ。初めてで勝つというのはなかなかないので、次もまた頑張ってくれると思いますよ。

-:1回使ってからのテンションは大丈夫そうですね。

松:問題ないですね。落ち着いていますよ。ずっとカイバ食っていますからね。でも、これでもパドックではうるさかったなぁ。

-:そこはファンが観た場合、心配な部分ではありますね。

松:パドックでミストが出ているみたいで、それが嫌みたいで、こっちにピョンと飛んできよるんですよ。

-:違う競馬場ですけど、ファンがパドックの写真を撮っていて、ミストに対して蹴とばしている写真も目にしましたよ。

松:あれは嫌がるんですよ。装鞍所で出ていますし、厩舎で出ていても、横から来るとまた違うんですかね。

中井助手

-:しかし、馬房での様子をみてもよく食べますね。

松:そうそう。それが安心します。そういえば、獣医さんが筋肉を触って「古馬みたいな体をしているね」と言っていましたね。「これ、古馬じゃないよねぇ」と。キタサンブラックを診ていた清水さん、清水(久詞)先生の弟さんが言っていましたね。

-:おお、それは筋肉の質ですか?

松:その辺は僕らには分からないですけど…(笑)。ただ、馬体の見た目より大きいと思いますね。

-:今回に向けてのテーマ、こうなって欲しいというポイントがあれば教えていただけますか。

松:別にそういうのはないですね。この馬はゲートも速いですからね。道悪になっても、みんな同じ条件ですからね。この間の新馬で馬主さんがメッチャ喜んでいて、嬉しかったなぁ。

-:厩舎的には(谷口屯)オーナーもゆかりがありますからね。

松:そうですね。ずっと長いですね。僕は最初、柳田厩舎にいたんですよ。そこからタムロさんの馬を持って来て、厩舎にも入るようになったので、嬉しかったですね。馬主さんと同じ鹿児島ですしね。

-:将来的にはどういったタイプになりそうですか?

松:スピードがあるから、1200の馬になるのかな。ある程度、距離は持ってほしいので、1600くらいまでは出してもらいたいですね。先生次第ですね、ハハハ(笑)。ただ、こっちの願望ですけどね、延びても良いんじゃないですか。大丈夫だと思いますよ。

-:気性的にも大丈夫ですか。

松:大丈夫ですね。

-:むしろ何かオットリし過ぎていて。

松:そういう意味でも、距離が延びても良いと思いますよ。

-:この馬のキャリアは始まったばかりで、先はまだ長いと思いますが、頑張ってください。

松:ありがとうございます。

~あとがき~

これまでラブミーファインエイシンゾーンタムロドリームと3頭のジャスタウェイ産駒を取材させていただき、共通するのは「扱いやすさ、前向きな気性、カイ食いの良さ」という評価。今回のタムロドリームやまだ取り上げていない産駒をみると、トモの弱さなどウィークポイントがないわけではないが、ここまでの活躍は順調な滑り出しといえる。思えば、デビュー当初のジャスタウェイも手がかからない、という陣営が口にしていたことを思い出す。父は3歳秋あたりからガラっと馬体も変わってきていたが、子どもたちにも成長力が伝われば、大種牡馬になるかもしれない。

(競馬ラボ小野田)

中井助手

タムロドリーム陣営インタビュー(1P)はコチラ⇒