![松田幸春](/img/column/judge/tit_judge.jpg?=v1)
元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
欧州に一番近い厩舎?
2023/2/9(木)
皆様、こんにちは!今週はなんと初めてではないか?と思うほど記憶にないインフルエンザにかかってしまいました。病気やケガでも昔からどうにか乗り越えてきたのですが、流石に今回の相手は強かったです。鼻声も治らず久しぶりに高熱もでてしまいました。なんとか今は落ち着いていますが、滋賀県ではインフルエンザ注意報も発出されたので、皆様もお気をつけください。
そんな中、お昼に始まったぽかぽかの300gのお肉を切り分けるコーナーにハマっています。何気なく毎日のように、なぜお肉なんか切ってるんだろう?と思っていたのですが、もう少し多く!もっと少なく!と知らぬ間に言っていました(笑)。単純なコーナーも知らぬ間に癖になってしまっていることがあるのだなと思いましたよ。
![class=](https://www-f.keibalab.jp/img/upload/judge/202302/230209_matsuda.jpg?1675933190)
それでは先週の競馬を振り返りましょう。なんと言っても中京競馬場で行われたきさらぎ賞です。勝利したのはディアドラの弟フリームファクシと川田君のコンビでした。今回は少頭数になり、逆にゆったりとした競馬になるだろうと思っていました。川田君のことですから、ここで色々と教えながら上手く勝ってくるのかなと思っていましたが、1コーナーでは擦られるハプニング。しかし、それでも熱くさせず、馬をコントロールし、さらに中京の荒れた馬場を物ともせず、馬場を選ぶ余裕さえありました。
2着にはディープインパクト最後の世代のオープンファイアが入りましたが、今回はフリームファクシの完勝だったと思いますね。勝利した須貝厩舎はこれでルーラーシップ産駒のクラシック候補を誕生させました。調教スタイルからもパワー型のゴールドシップやルーラーシップなどが本当にマッチしている気がします。ドルチェモアしかり、これからどこまで伸びていくのか非常に楽しみな一頭だと思います。欧州の馬場を考えても、ヨーロッパで一番通用する厩舎なのかもしれません。
![class=](https://www-f.keibalab.jp/img/upload/judge/202302/230209_matsuda02.jpg?1675933190)
今週は中京競馬が休憩に入り、東京・阪神・小倉の3場開催になります。そんな阪神競馬場では豪華なメンバーが揃った京都記念が行われます。私の勝手なイメージですが、なぜか毎年雨が降っているようなイメージがあります。多分それは連覇したサトノクラウンの京都記念が頭に残っているせいだと思いますが、今年の天気はどうなるのかにも注目です。それでも開幕馬場だけに出てくる豪華メンバーにとっては、走りやすいコンディションだと思います。
注目はドウデュース対エフフォーリアの戦いになるのではないでしょうか。どちらも今年を占う緒戦となります。そこに五十嵐師の引退前に勝利してほしいウインマイティーを個人的には応援したいですね。その他にもムルザバエフが折り合わすことができれば更なる才能発揮のキラーアビリティも一発を狙っています。楽しみと不安が入り混じったような一戦になりそうです。インフルエンザには気を付けて、高熱は出さずともアツい熱のこもったレースに期待しましょう!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。