元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
負けても尚 本命
2024/1/26(金)
皆様、こんにちは!この間、お土産に大好物の明太子をもらって気分がルンルンになりました。これをツマミにまた美味しいお酒が飲めますからね。そして、大相撲ではまだ髷も作れない大の里関が初入幕にして横綱戦ということが起こりました。2歳馬が有馬記念に出たようなもので負けはしましたが、力を示してくれただけに今後の活躍も期待できそうです。
先週は注目の東海Sが行われ、ウィリアムバローズと坂井君が勝利を収めました。週中から天気が悪く馬場が前有利となっていただけに乗り方ともマッチした印象。ウィリアムバローズはダートに替わってから大きく崩れることもなく、常に結果を出してきたことが頷ける内容だったと思います。勢いもありますが、非常に乗れるスタッフが多い厩舎力を感じるレースでした。
2着にはオメガギネスが入りました。こちらは力の違いを見せつけたい中で負けてしまったのは誤算だったと思います。道中から行きたがる素振りも見せていましたから。しかし、これでガス抜きができたと考えるとフェブラリーSでは本命を今から打ちたいと思っています。その他にもヴィクティファルスやブライアンセンスなども力は見せてくれました。この2頭も今後、結果を出してくるはずなので要チェックです!
雪が心配ですが今週も3場開催となります。その中でも注目はシルクロードSになります。今の京都の馬場は非常に特殊なだけに難しいレースになると思っています。本命はルガルが選ばれるのではないでしょうか?西村君もすっかり本場の騎手として力をつけて来ていますし非常に楽しみです。
ここ数戦はタメる競馬をしてきたアグリですが枠次第では行くのではと予想しており、そうなればチャンスがあるはず。しかし、ここで行ってしまうと本番は難しくなるので、悩ましい判断になると思います。ペースがかみ合えばバースクライやサンライズオネストも楽しみです。重賞騎乗に慣れてきた田口君には思い切った0か100の乗り方で勝負してほしいです。少しでも日本が元気になるような、雪を吹き飛ばす天晴れなレースに期待しましょう!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。