元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
ノリ典乗り
2024/5/30(木)
皆さま、こんにちは!大好きな大相撲が終了しました。なんと8場所目の大の里関が優勝を果たしました。初めて見たときから桁違いのパワーと相撲センスに加え、筋肉に柔軟性があり、まるでシンボリルドルフを人間にしたような理想でベストな身体つきから期待していましたが、ここまで強いとは驚かされました。このまま順調にいき、久しぶりの日本人横綱を目指してほしいなと応援しています。
全てのホースマンの夢日本ダービーが終わりました。勝利したのは息子の同級生 安田翔調教師と典ちゃんコンビのダノンデサイルでした。まさに圧巻、レジェンドの全てが詰まったレースだったと思います。今思えば、京成杯のレース中にボロをしながら勝利した馬で話題になっていましたが、それだけ力を出し切らずとも勝てる能力があったということだったと思います。
皐月賞を取消したことからも簡単ではないと見ていましたが、見事に持ち直し、素晴らしいパフォーマンスだったと思います。典ちゃんの馬を第一に、馬の気持ちを大事にしてきた形が花を咲かせた勝利でした。自分の感覚を信じ、積み上げてきた経験と合わさり過ごしてきた騎手人生は間違いではなかったと見せてくれました。素晴らしいレースでした。
ダービーが終わればまた来年のダービーを目指し2歳馬がデビューしてきます。ルヴァンスレーヴやアドマイヤマーズ、サートゥルナーリアと新しい父達に期待しています。そんな中、東京競馬場では安田記念が行われます。
注目はなんと言ってもソウルラッシュになるでしょう。馬場も向いてくるはずですが、個人的に右回りの方がいいイメージを持っています。香港からの刺客ロマンチックウォリアーやセリフォスも人気を集めると思います。その他では混戦だけにステラヴェローチェやレッドモンレーヴのまたもや横山!にも期待しています。
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。