元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
福島のたなべ
2024/7/4(木)
皆様、こんにちは!引退してから趣味にしている家庭菜園にてきゅうりが大豊作を迎えています。昔は曲がってしまったり、大きさが不揃いで家族にも笑われていたのですが、最近は自分でもかなりのデキだと思っています。馬と一緒で色々と試しながら成功を見つけたいと思います。
そして、岩田望来君の情報を聞きました。フランスに着いて右も左も分からない中、毎日のように調教をつけたり、レースを客観的に観に行ったりと新たな刺激を沢山受けているとのことでした。レースでしか成長できないという人もいるでしょう。しかし、私は違う競馬に触れ、環境を変えたことによる経験は騎手の前に人として成長すると考えています。彼がフランスでどのような経験して成長するのか楽しみしかありません。皆様も彼が出す結果を見るまでは、ただ応援をしてほしいと思います。
先週は福島競馬場でラジオNIKKEI賞が行われ、オフトレイルと私がイチ推しさせて頂いた田辺君のコンビが後方一気の競馬で制しました。開幕週ということもあり、非常に速いペースで4角まで流れていきました。しかも、そのペースをマクったのが1番人気のサトノシュトラーセ。これは理解できないレースになったなと思っていた矢先に「福島はこう乗らないと勝てない」と読み切ったのが田辺君でした。先行勢が止まる中、一気の脚で差し切る見事なレースをしてくれました。さすが福島と言えば田辺!という騎乗でした。
今週は福島で七夕賞、小倉ではプロキオンSが行われます。特に注目はプロキオンSに出走のヤマニンウルスになります。圧倒的なレースを続けているだけに楽しみにしています。2番手にはハピが選ばれるでしょう。乗れている菱田君だけに期待したいなと思っています。
その他に穴馬としてマイペースで逃げればのレガーメペスカにも期待しています。初めから全てが上手くいくわけではありません。失敗から学び、真っ直ぐ実るようになったきゅうりのように駆け抜けるのはどの馬か。この週末も競馬を楽しみましょう!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。