元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
新 米
2024/9/5(木)
皆様、こんにちは!あっという間に9月を迎えました。お米不足が問題になっていますが、我が家の回りでは新米の稲刈りが始まっています。この新米たちで皆さんの米不足がなくなればいいなと願っています。やっぱり焼肉を食べる時でも日本人としてお米は大事ですからね(笑)。
競馬界の新米 2歳の重賞、小倉2歳Sを振り返りましょう。勝利したのはエイシンワンドと中京1200mの神 幸君のコンビでした。福永厩舎の初重賞制覇やセイウンコウセイの高松宮記念などスプリント重賞の勝ち方を知っているんだなと思わされる走りでした。エイシンワンドは新馬戦でも非凡な走りをしていただけに楽しみにしていましたが、今回も圧巻でしたし、何よりもデビュー戦のセンスが本物だったことが陣営としても収穫だったと思います。
2着にはエイシンワンドにデビュー戦で負けたクラスペディアが入りました。その新馬戦のレベルが高かったことが分かりますし、何より小崎君が素晴らしかったと思います。積極的な海外遠征で経験をし、自分に足りないものを鍛え続けてきた彼です。もっと評価されていい騎手だと思っており、次こそはと期待しています。
今週からは中山、中京の2場開催となります。特に注目しているのは中山で行われる京成杯オータムHになります。開幕週の中山だけにセルバーグの逃げ切りやアスコリピチェーノがレベルの違いを見せるか、またエエヤンやディオ、ディスペランツァにも注目しています。夏競馬で勝てなかったという皆様にとっては、育てた稲刈りの時がきたかもしれない楽しみなレースです!実りの秋だからこそ挑戦を!!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。