元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
入れ替わり立ち代わり
2024/10/24(木)
皆様、こんにちは!最近コンビニに行く機会が昔より増えたのですが、商品の多さや入れ替わる早さにビックリしています。知らぬ間に出た商品が知らぬ間になくなっていることもあるんだろうなと、驚きと共に世間の早さに感心してしまいました。特に最近は7-11(セブンイレブン)のほっけがお気に入りなので、皆さまもトライしてみてください。
先週行われた2024最後のクラシック菊花賞を振り返りましょう。先頭がコンビニ商品のごとく入れ替わる乱戦を制したのはアーバンシックとルメールのコンビでした。スタートから逃げると思われたメイショウタバルがポジションに収まったことでハナ争いに異変が起こりました。1番人気のダノンデサイルやコスモキュランダがここで噛んでしまったことで抑える競馬へと切り替えました。
特に典ちゃんとしては折り合いをつけるためにも内に入れることを選択。しかし、ペースが必要以上に落ち着いたためハナがくるくると変わる展開になり、前から馬が降りてくる悪循環に巻き込まれ後方まで下げる必要がでました。ここで外に出していればという声もあがりそうですがそんな簡単なことではなく、また馬の気性や今後を考えた時、その選択は難しかったと思います。
そんな激流を関係ない位置でずっと同じペースで走らせたのがルメールでした。ジョッキーカメラで確認したスピードはほぼ一定で、まさにステイヤーの勝たせ方の見本のような騎乗でした。3着に入ったアドマイヤテラの豊ちゃんはMr.淀の技を見せつけてくれましたし、非常に面白いやり合いがあったレースでした。
今週は超豪華メンバーが揃った天皇賞(秋)が行われます。私の本命はリバティアイランドになります。調教の動きから帰って来た女王の勝利を期待してしまいます。展開としても1番競馬がしやすいのではないでしょうか。逆にコース、展開とドウデュースにとっては難しくなると思っています。しかし、レジェンドの腕でそれすらも関係ない走りを見せてほしいなと思っています。天皇賞(秋)は7ではなく11レースですよ!お楽しみに!!
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。