元騎手という視点から最新競馬ニュースを大胆解説。愛する競馬を良くするために、時には厳しく物申させていただきます。週末重賞の見所と注目馬もピックアップ!
2025
2025/1/8(水)
皆様、新年が明けました!私はTHE正月太り真っ盛りとなっています。お節に朝からお酒と、家族総出でワイワイと過ごしました。1年の初めに全員が揃うことは我が家では恒例となっていますし、また今年も頑張ろうと思える日々になっています。皆様もお忙しいとは思いますが、是非ご実家に顔を出してあげてくださいね。
まずは昨年暮れのホープフルSを振り返りましょう。初の右回りで少し走りにくいところはあったと思います。前走は余裕残しで勝ち切っていたことからも期待していましたがクロワデュノールの走りは圧巻でした。鞍上の北村友君は大怪我から復帰してから初のG1勝利となりました。
もう馬に乗れないかもしれない、結果を出せないかもしれない、そんな不安と戦った年月は誰にも理解できないものだと思います。それでも諦めず、積み重ね、掴んだG1勝利は格別のものだったでしょう。是非、このコンビで騎手の夢ダービーをもぎ獲ってほしいと思います。
2025年初重賞 東西金杯も行われました。京都金杯では短期免許を取得したキング騎手が早速重賞勝利をサクラトゥジュールとのコンビで挙げました。彼女のパワフルで強い性格は、一騎手として見習うべきところが沢山あるなと思うほど素晴らしいですね。
最後の直線で他馬を弾き飛ばして罰金となったのは褒められることではありませんが、あの強さと判断の速さ、サクラトゥジュールが走るならばこのパターンと理解し持ってくる手腕は性別関係なく素晴らしい勝利だったと思います。もしJRA所属になって1キロ減があると考えると是非乗って欲しいという馬主さんは多いはずです。
今週は3日間開催になります。名馬が生まれやすいレースシンザン記念が中京で行われます。まず、注目を集めるのがアルテヴェローチェになるのではないでしょうか。朝日杯FSでは勝ちに行かず、大事にされたことがここで活きるのではないか?と思っています。
そこにマイネルチケットがどういう走りをするのかも非常に楽しみです。開幕週で馬場が早くも傷んできていたことから勇気を出して大外一気を狙う馬にも注目し、お年玉をGETしましょう!2025年もよろしくお願いいたします。
プロフィール
松田 幸春 - Yukiharu Matsuda
北海道生まれ(出身地は京都)。1969年騎手デビュー。通算成績は3908戦377勝で、その中にはディアマンテ(エリザベス女王杯)、リニアクイン(オークス)、ミヤマポピー(エリザベス女王杯)など伝説の名馬の勝利も含まれる。1987年にアイルランドの研修生として日本人騎手では始めて海外の騎乗を経験しており、知る人ぞ知る国際派のパイオニア。1992年2月の引退後は調教助手に転じ、解散まで伊藤修司厩舎の屋台骨を支え、その後は鮫島一歩厩舎で幾多の名馬を育て上げた。時代を渡り歩いた関西競馬界の証人であり、アドバイスを求めに来る後輩は後を絶たない。