
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

3月31日時点1604勝
主戦も惚れ込む大物候補 ルージュバックがきさらぎ賞でベールを脱ぐ
2015/2/1(日)
ずっと乗り続けたい背中の感触
-:ここ2戦は左回りが続いて、今回は右回りという条件になりますが、追い切りではもちろん右回りのコースを走っています。レースでコースが替わることに対する見立て、不安はありますか?
圭太:(キッパリと)ナイです。こなしてくれるだろうと。
-:あとは輸送ですか?飼い食いが悪いなんて話も耳にします。
圭太:そうですね。レースでは全然そういうところを見せないのですが、精神的にはやっぱり繊細な部分はあるんだろうなと思いますよ。ご飯(飼い葉)を食べるというのは、育てる上では一番大事なところだと思うのでね。
-:理想を言えば、輸送もありますが、減らないでほしいところですね。
圭太:そうですね。体重はちょっと気にかけてみたいと思いますね。
-:返し馬や、レースまでの気配はどんな馬ですか?
圭太:そういうところでは堂々としているんですよね。2戦目でイレ込みを気にしていたのですが、特に変わるところはなく良かったです。しかし、女の子ですし、どうなっていくか分からないですが、能力は確実にあると分かっているので、そういう課題を克服して、良い成長をしてもらえたらと思いますね。
-:僕も戸崎騎手を注目する上で、ルージュバックを贔屓目で見ていますが、牡馬を含めても今の世代の中では、やっぱりトップクラスのパフォーマンスは見せている気はします。
圭太:そうですよね。そう思います。
「いずれにせよ、僕自身ずっと乗れれば良いな、ということ切には願っていますね」
-:あと気になるのは、2戦を使って、きさらぎ賞に行くというのは、割とファンの中でも「牝馬路線じゃないんだ?」という印象も受けます。これからの予定、ビジョンはあるのですか?
圭太:分からないです。何も聞いていないですね。いずれにせよ、僕自身ずっと乗れれば良いな、ということ切には願っていますね。
-:結果的には、もちろんそういう方向(牡馬路線)に行く可能性もある訳ですね。これだけのパフォーマンスをして、牡馬をまた倒した、となってくると。
圭太:そういう考えもあって、なのかもしれないのでね。
-:厩舎の評価も高いのではないでしょうか?
圭太:やはり期待はしていますよね。「厩舎に帰ってきたよ」とか、声も掛けてくれますしね。わざわざそういう声を掛けられることは普段ではないので、それこそスタッフも馬を信じているんだろうし、期待はしていますよね。
-:今回は相手もより一層強くなると思うので、そこでどんな走りをしてくれますかね。
圭太:輸送であったり、牡馬であったり、右回りであったり、色々克服する部分はあると思うんですよね。本当に強ければ、そういうところも気にせず、という感じだと思うので、そうであってもらいたいなと思いますね。

ハイペース、道悪は課題か
-:現状での距離、条件面の適性はどうなってきそうですか?
圭太:う~ん、どうなんですかね。まあ、器用さもありますしね。ただ、ずっとゆったりとしたレースなので、力を発揮するには流れがゆったりとした方が良いな、という印象はあります。それに、小回りよりは広いコースの方が良いかな、という感じですね。距離云々というよりは、そういう適性の差かな。
-:コースに関しては見た目的にもそれは感じます。それに、ペースの問題ということですか。確かに前回もレコードは出ていますが、5ハロンで61秒くらいのペースでそんなに速くは流れていないですよね。あの入りで行って、レコードを出すのですから、それもそれで凄いなと。
圭太:凄いですよね。
-:直線でのエンジンの掛け方というのは、どれ程の力の出し具合だったのでしょうか?
圭太:まだ余力がありましたね。ステッキもさほど打っていないですし、それだけ反応も速いので、それから追ってどれぐらいの結果になったかはわからないですが、全ては出し切っていないと思うんです。
閑話休題 戸崎流「馬を追う」とは
-:もちろん、ステッキを入れてしっかり追ったからといって、競馬では20馬身差とかになる訳じゃないですからね。コンマ何秒がもう少し広がる、というくらいの差だと思います。
戸崎圭太騎手マネージャー:その辺は、真面目に走る馬でいえば、一緒ですからね。結局、ちょっと止めちゃうとか、そういう癖があるような馬は、やっぱり“馬を動かす人”“動かさない人”では違ってくることになるんで。
圭太:そこも僕は、道中のコンタクトありきだと思うんです。
-:これもちょっと話が逸れますが、ゴール前での首の位置というのは、接戦の時は重要だったりしますか?
圭太:そこまでは考えられないですよね。ゴール前で接戦の時は、僕は(馬にハミを)くれちゃいますけどね。
-:それ以外でもレースを見ていたら、首を下げるようにしているように、僕は見えたことがあったんです。レース写真を見たら、そうやっている感じに見えたので、それはやっぱり大きかったのかなという気はしたんですが?
圭太:それも、パフォーマンスというか、気持ちだけであって、実際はどうなのか分からないですよね。ただ、接戦の時はやっぱり前には乗りますね。うわっという感じで、ハミもくれちゃうし。

マネ:だって、馬が収縮して上がっているのを、人間が押したからといって下がらないですからね。木馬じゃないんだから、馬の動きを矯正的な走りには出来ないですよね。
-:ファンが思っているほど、追えるとか筋力の差はないということですか?
圭太:気持ちだけですよね。
マネ:伸び切ったところを上がって来るのを、もうちょっと我慢して、なんてことがあるのかもしれませんが、難しい話ですよ。
圭太:あとちょっと、ハミは掛けておくよりは、放した方がちょっと(の差)はあると思います。ただ、首を押したからといって、絶対に下がることはないですよ。
-:あれは、本人の先着したい、差したいという思いが実ったということですね。
約3ヶ月ぶりの実戦 成長を感じたい一戦
-:さて、話はだいぶ逸れましたが、輸送も長いよりも短い方が良いタイプですよね。
圭太:そうですよね。それは人間と一緒ですもんね。ただ、関西のG1馬はそれが当たり前だったりするし、何とも言えないですよね。
-:今回も不安なく臨める一戦と。
圭太:そうですね。ワクワクというか、不安よりも楽しみの方が大きいですね。
-:2戦して、両方とも強い勝ち方をしているので、あまり悪いところは知らないのかもしれないですが、当日この馬を見た時に、気配やデキが分かる要素があったら、教えていただきたいのですが?
圭太:イレ込んでいてほしくはないですね。そこは多分、マイナスだと思います。あとは、体重がガクンと減っているなんてことはマイナスだと思いますね。
「緩い馬場がどうか、という印象はしています。2戦目で、東京の入りの2コーナーの馬場が緩んでいたのですが、少し走りがノメって変わっていたので」
-:あとは、苦手にする馬もいるであろう京都の下り坂はいかがでしょうか?
圭太:まあ、そういうところは……どうなのかな?という程度ですね。それと、ちょっと緩い馬場がどうか、という印象はしています。2戦目で、東京の入りの2コーナーの馬場が緩んでいたのですが、少し走りがノメって変わっていたので。
-:京都ならそんなには悪くなるということはないでしょうが、今後、梅雨の時季を迎えて、余程の雨が降ったら、そんな時は気をつけたほうが良さそうですね。
圭太:ただ、走りとしては大丈夫な走りなんです。ちゃんと(体が)起きて走るので。成長していれば、それも克服してくれると思います。自分で支えられると思いますから。
-:現状では、ということですね。
圭太:間隔が空いたのでね。この期間の成長がどう出るかわからないですが。
-:いずれにしても、楽しみな一戦です。意気込みをいただければと思います。
圭太:ここ2戦は、本当に強いパフォーマンスを見せているので、関係者もそうですし、ファンも期待している一戦だと思います。もちろん僕も楽しみにしていますし、良いパフォーマンスが出来たらなと思っています。成長も感じたいですし、自信を持って楽しんできたいと思います。
-:もちろん成長を感じられそうな気配はあるということですね。
圭太:そうですね。走る馬って、自然と成長するんでね。ああ~、良くなったなと感じると思うので、そういう感触もほしいかなと。
-:ソエで休んだ分が、良い方に向いてくれればという感じですね。
圭太:そうですね。そんなアクシデントも、良い方向に向いてくるのではないかと、そう信じています。何にせよ楽しみですよ。
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。