'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
勝利数
11月18日時点1558勝
両目開いて 京成杯はメートルダールとのタッグ!
2016/1/15(金)
京成杯は2連勝中メートルダールとのコンビ
-:3日間開催が終わったばかりで、早速、開催がやってきますね。今週は京成杯(G3)に注目が集まりますが、メートルダール(牡3、美浦・戸田厩舎)は未勝利、葉牡丹賞につづいてのコンビとなります。
戸崎圭太騎手:先週、追い切りにも乗せてもらったのですが、良い状態で来ていると感じています。
-:前回は着差以上の力差あるレースに映りましたが、接戦だけにヒヤヒヤしましたね。
圭太:ゲートを出てからはフワっとして、行き脚がつかずあの位置からになりました。道中の感じは良かったのですが、抜け出してから内にささるようなところもあって。おっしゃるように普通なら力差はもっとあるはずですよ。
-:まだ、完成途上といいますか、将来もっと良くなってきそうなタイプであることは、以前から仰っていましたが、それでも2連勝ですからね。
圭太:そうですね。先々、良くなってくるタイプとは思いますが、同じコースをこなしたことも大きいですね。どんな競馬になるかは未知数ですが、なんとか良い結果を残したいですね。
▲将来を嘱望されているメートルダールは3連勝で重賞制覇となるか
-:土曜のメイン・カーバンクルS(OP)にはゴールドペガサス(牡4、美浦・佐藤吉厩舎)に騎乗されますが、以前乗られた時は2着でしたね。
圭太:どんな競馬でも出来る印象でレース巧者ですよね。ハンデも手頃ですし、力が入るところです。
-:その他では日曜8R(4歳上1000万下)のアンヴァリッド(牡4、美浦・古賀慎厩舎)は2走前にクロスクリーガー、リアファル、ノンコノユメ、ホワイトフーガらと相対し、3着という実績の持ち主です。
圭太:う~ん、前走は休み明けもあったとはいえ、案外な結果に終わってしまったのが気がかりです。もともと良い素質は感じていたので、このクラスでやれて不思議ではないのですが。
-:日曜中山12R(4歳上1000万下)のディスキーダンス(牡5、美浦・手塚厩舎)は前走があと一歩の2着。中山の長丁場で安定していますね。
圭太:そうですね。チャンスはあるはずですし、中山のうちに何とか勝てれば。決めたいですね。
スローに泣いた3日間開催
-:続いて、3日間開催は3勝でしたね。各々のレースを振り返ってもらえますか?
圭太:ユークリッド(牡3、美浦・尾関厩舎)はテンにモタモタするところもあり、道中で急かさないように運んだのですが、直線は良い伸びをみせてくれましたね。ルグランシェクル(牡3、美浦・斎藤誠厩舎)は一旦交わされたものの、そこから差し返してくれました。結果的に順当勝ちとはいえ、今回は馬に助けられた一戦です。ルミナリースピン(牡3、美浦・奥平厩舎)はハナに行くつもりだったのですが、速い馬がいたので、抑える形に。しかし、結果的に幅が広がる競馬でした。
-:フェアリーS(G3)のアルジャンテ(牝3、美浦・尾関厩舎)は良いところがなく終わってしまいました。
圭太:序盤や直線など、けっこうレースがゴチャつきましたね。ぶつけられたのは堪えましたし、結果的には外枠が不利な流れになりました。スローにも泣きました。
-:制裁にならなかったものも含め、パトロール映像を見ると、アクシデントの多い一戦でしたね。続いてグランシルク(牡4、美浦・戸田厩舎)はあと一歩の競馬でした。
圭太:もともと後方からレースを進めようと思っていたのですが、きょうはペースが遅かったですね。しかし、中山は思っていたように良いタイプですね。敗れはしましたが、良い走りはみせてくれましたよ。
▲デビュー2戦目で勝利を果たしたユークリッド
-:スティーグリッツ(牡4、栗東・友道厩舎)は菊花賞でも注目を集めた馬ですが、伸び切れず4着でした。
圭太:こちらもスローになったのが堪えましたね。おそらくスパっと切れるよりは脚を長く使うタイプ。もう少し流れて欲しかったですね。少しゲートでイレ込んでいましたが、久々も問題なく仕上がっていましたよ。
-:勝ち馬は2走前に降しているわけですし、力差は本来ないはずですものね。水曜日はTCK女王盃(Jpn3)でタマノブリュネット(牝4、美浦・高柳厩舎)に騎乗されました。
圭太:追い切りに乗せてもらって、状態の良さは感じていましたし、どんなレースぶりになるかはイメージがついていました。競馬が上手ですし、終いも確実。馬群を割る根性もあるように、良い馬ですね。
-:結果的にはもう少し流れた方が理想でしたか?
圭太:そうかもしれませんが、ただ、今回に関しては流れによって勝ち馬を上回ったとは思えなかったのも事実です。ホワイトフーガは力をつけていますね。
※次回は1月22日(金)に公開予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。