'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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混戦3歳牡馬路線の主役になれ!サトノアレスとスプリングSへ
2017/3/17(金)
群雄割拠の3歳牡馬路線。皐月賞の様相も徐々に固まりつつあるが、急上昇をみせ、2歳王者に輝いたサトノアレスの3歳初戦には注目が集まるところだろう。その鞍上に早々と指名された戸崎騎手の手腕にも期待が懸かるが、自身にとっても、牡牝ともにクラシックのお手馬は手薄な状況だけに、力が入ることは想像できる。残念ながら、フラワーCの騎乗馬は直前に故障が判明してしまったが、見どころの多い3日間開催を中心に語ってもらった。
サトノアレスは率直に楽しみですね。追い切りに乗せていただいて、いい動きでしたし、乗りやすいイメージでしたよ。
-:今週は三日間開催。中でも個人的に注目させていただいているのがスプリングS(G2)のサトノアレス(牡3、美浦・藤沢和厩舎)。ただし、こちらは追い切りにだけしか騎乗していないだけに、多くは語れないと思いますが、その雰囲気はいかがでしたか?
圭太:率直に楽しみですね。追い切りに乗せていただいて、いい動きでしたし、乗りやすいイメージでしたよ。以前、乗っていた人などに聞いても、だんだん距離もこなせるようなってきている、とのことで、僕も短距離一辺倒という印象は受けませんでした。
-:マイルでハマっていた感も受けますが、あとは距離さえこなせば、というところですね。
サトノアレスの1週前追い切りに騎乗
圭太:レースにいって、どういう感覚を受けるか、そこ次第になると思いますが、今は楽しみしかありませんよ。
-:しかし、フラワーC(G3)のコーラルプリンセス(牝3、美浦・高橋裕厩舎)は枠順確定前に出走取消。骨折とのことで……。
圭太:ハッ!?いや~日経賞(G2)のクリプトグラム(牡5、栗東・藤原英厩舎)も回避と聞いていましたし、そういう流れなんですかね……。
-:ちょっとツキはありませんが、結果で流れを変えたいですね。土曜のファルコンS(G3)のコウソクストレート(牡3、美浦・中舘厩舎)は3戦騎乗されました。
圭太:能力はあるのですが、テンションが上がってしまうようになったので、そこが課題ですかね。レース前からかなりスイッチが入った状態なので。
-:だから、後方からソロっと乗るような競馬になると。ちなみに、今回はハミを替えて臨むなんて話もあるようですね。
圭太:操縦自体は難しくないんですよ。ただ、替えたことで馬が落ち着けるならば、それは良いのかもしれませんね。
-:ちなみに、前走は初の関西圏での競馬、道悪なども堪えたのか、かなり着順を落としていましたね。
圭太:僕は乗っていませんが、けっこうな馬場でしたよね、あの時。ただ、馬自体はちょっと悪くなるくらいなら、こなせるタイプじゃないかな。ちなみに、先週の中京は少し馬場が掘れるようなところもあったので、合うかもしれませんね。
-:続いて、土曜中京から、恵那特別のコンテナ(牡5、栗東・牧浦厩舎)はテン乗り。ただ、気になるのが、超大型馬。「あまり大型は得意ではない」とだいぶ前に言っていた記憶があります。
圭太:いや、最近、それがそういう感覚も薄れてきたんですよね。だから、楽しみですよ。
-:そうなんですね。それは期待です!続いて、伊勢特別のモンドアルジェンテ(牡5、美浦・萩原厩舎)は充実していますね。
圭太:前回負けた馬(マイネルトゥラン)もオープンまで行って、重賞にも出ていたほど。良くなっていますよね。
-:その前走はマクってくる馬もいて、前の馬たちには苦しい展開だったのかなとは推測しましたが、それでも、前の2頭で後続を千切りましたよね。
圭太:そうそう。3着には5馬身差ですからね。ゲートも安定してきましたし、良い勝負してほしいですね。
2走前は中京で快勝したモンドアルジェンテ
-:月曜中山7R(4歳上500万下)のニシノカブケ(牡5、美浦・萱野厩舎)は前走から巻き返してほしいところです。
圭太:やはり東京より、中山のほうがハマるでしょうね。速い脚のないタイプで、不器用なところもありますが、コース替わりで上手く導いてあげたいです。
-:鎌ヶ谷特別のビヨンジオール(牡5、美浦・的場厩舎)は以前、勝ったコンビに戻りますね。
圭太:気になるのはもともと気性が難しいタイプ。前回の競馬がどう出るか……。
-:テン乗りの外国人騎手で、勢い良く引っかかってしまいましたね。確か戸崎騎手は同じレースにも乗っていたと思います。
圭太:大事に教えていったのが、悪いほうに出なければいいですね。馬そのものは乗り難しさがありますが、展開がハマれば、このクラスは勝てる馬。現に勝っていますしね。
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。