
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

4月21日時点1609勝
土日で牝馬重賞に騎乗!超良血フローレスマジックとオークス前哨戦へ
2017/4/21(金)
騎乗馬の回避・出走取消など、当人ではままならない部分でかみ合わせの悪さを感じるところだが、今週は土日にわたって牝馬重賞に騎乗する戸崎騎手。ただし、土曜の福島牝馬ステークスはステイゴールド産駒のワンブレスアウェイが回避し、同じ産駒のクロコスミアが回ってくるあたりは何かの縁?クイーンCに続く騎乗となる日曜のフローラS(フローレスマジック)を含め、景気づけの一発を期待したいところだ。
(フローレスマジックは)もちろん現時点でも能力は高いと思いますが、これからもっと良くなりそうなイメージですね。
-:今週は土曜が福島、日曜が東京での騎乗。土日いずれも牝馬重賞ですが、相性のいい牝馬レース。いい結果がついてくれば、と思います。さて、早速ですが、日曜のフローラS(G2)にはフローレスマジック(牝3、美浦・木村厩舎)で臨まれます。前走時の追い切りでは、将来性があるような印象を口にしていた記憶があります。
圭太:そうですね。もちろん現時点でも能力は高いと思いますが、これからもっと良くなりそうなイメージですね。

-:騎乗されていたサトノアラジンやラキシスと血統的にも奥手ですよね。
圭太:ただ、サトノアラジンは僕が乗っていた頃はまだ伸びて走っていたような感じ。それは今だからこそ分かる感覚でもありますが……。その点、フローレスマジックはもっと走りがまとまっていますよね。もちろん、まだ変わってきそうですし、兄との比較でもあり、似た雰囲気もあるのですが。
-:パッと見ると、胴が長くて、距離が延びるというか、ユッタリと走れるところは良さそうですね。
圭太:そう、むしろ現状は距離延長がプラスに出そうですね。性格面も真面目な馬ですし、前走よりも上積みが見込めれば……。
-:前走も速い決着の中の結果でしたし、2走前にはリスグラシューの2着、前走はレーヌミノルに先着と戦ってきた相手も上のはずです。ちなみに、土曜は雨なんて予報もありますね。
圭太:道悪のときに乗っていないのでハッキリとは言えませんが、大丈夫じゃないかな。東京ですし、開幕週なので、日曜に残るほどそんなに悪くはならないと思いますけどね。

-:続いて、土曜の福島牝馬S(G3)にはクロコスミア(牝4、栗東・西浦厩舎)で臨まれます。テン乗りですが、ステイゴールドの牝馬といえば、以前も結果を残されており、相性が良いんじゃないかと勝手に思ってしまいます。
圭太:レースぶりを見ると、先行力があって、しぶとそう。如何にも福島替わりは良さそうかと思います。
-:一つ余談を話させていただくと、もともとは同じステイゴールド産駒のワンブレスアウェイ(牝4、美浦・古賀慎厩舎)で挑まれる予定でした。今年の面子を思うと、どんなレースになっていたか、残念ですね。
圭太:そうですね。ただ、代わりに乗せていただくことになったクロコスミアもチャンスはあると思うのでね。楽しみですよ。
-:時系列順に戻らせていただくと、土曜福島1R(3歳未勝利)のノリノリコユキ(牝3、美浦・勢司厩舎)です。福島は久々の騎乗ですね。
圭太:久々ですね。良い点でいえば、距離が短くなるところですが、あまり忙し過ぎる展開になると厳しい。そこを上手くフォローしたいです。
-:6Rのウェイアップハイ、8R(4歳上500万下)のキョウエイスコールと騎乗経験馬が続きます。
圭太:ウェイアップハイ(牝4、美浦・高橋文厩舎)は千七になるのが良さそうですね。キョウエイスコール(牡4、美浦・勢司厩舎)は少し決め手に欠けるきらいはありますが、堅実なのでね。
-:ウェイアップハイは前走で勝ち馬が最内枠、こちらは大外枠。もう勝ちに等しい結果でしたよね。日曜東京1R(3歳未勝利)のキュンメルは意外な敗戦でした。
圭太:正直なところ、前走は新馬の時よりも、幾らかピリッとしたところが足りなかったです。距離が延びるのも良いでしょう。間隔も詰めているので、巻き返したいですね。

-:石和特別のサトノキングダム(牡4、美浦・国枝厩舎)は兄がドバイWCを制したアニマルキングダムという血統馬で早くから期待されていましたよね。
圭太:一度、使って臨むわけですし、ここはキッチリ決めたいですね。そこに尽きます。
-:最終レース(4歳上1000万下)のクラシコ(牡5、美浦・堀厩舎)は戦歴から、ここでは大威張りですよね。
圭太:久々で楽しみですが、最近、走っていますもんね。これも結果が求められるところです。良い結果で一週間を締めくくりたいですね。
-:今週は東京らしいと言いますか、なかなか楽しみなラインナップ。スカッとした結果が期待出来そうですね!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。