'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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11月18日時点1558勝
香港、中山、阪神の一週間!阪神JFは2連勝マウレア騎乗!
2017/12/8(金)
今週は香港で行われた国際騎手招待競走に出場した戸崎騎手だが、週末は中山、阪神と転戦。土日メインは馴染みのある馬たちと挑むことになるが、結果次第では将来も拓ける一戦だけに、是が非でも好結果といってほしいところだ。
戸崎騎手が出演したトークショーの模様も動画で配信中!
-:香港にて、ロンジンインターナショナルジョッキーズチャンピオンシップに3年連続で出場。お疲れさまでした!結果は6位ということでしたが、あの特殊コースですので、全体的に序盤の位置どりがスムーズにいかなかったでしょうか。
圭太:そうですね。一言で言えば不完全燃焼です。躓いたりした馬もいましたが、自分としてももう少しいいポジションをとれれば良かったです。それが馬ありきの結果なのかはわかりませんが、残念な結果ではありました。
-:3年連続での出場ということですが、イベント全体を通しての雰囲気に変化はありましたか?
圭太:正直、特には変わりなかったです。ただ、記念品を毎年いただけるのですが、ヘルメット、ゴーグルと来て、今年はステッキ。こうして見ると、何度もこさせていただいたのだなと、感慨深いものがありましたよ。
ご本人提供写真、ハッピーバレー競馬場にて
-:また、来年も出場出来るといいですね!そして、日曜の阪神ジュベナイルフィリーズですが、マウレア(牝2、美浦・手塚厩舎)は2枠4番に決まりましたね。
圭太:競馬はしやすい枠ですよね。それに、内のほうがいいなともともと思っていましたから。
-:改めてこの馬のセールスポイントはどこになりますか?
圭太:一番は根性ですね。まず、ひるまないですから。前回も狭いところで競馬をしましたが、精神面は2歳離れしていますよ。
-:そんな意味でも、この枠は良さそうですね。一方で勝ちタイムが速くはない点はどうでしょう。
圭太:ただ、前回もタイトな競馬になりましたし、流れもありますからね。こんな数字で底をつくことはないと思います。
-:お姉さんのアユサンは右回りに替わった阪神JFで外に膨れたりしていましたよね。
圭太:ええ。ただ、マウレアは特にクセがあるとは思いませんし、大丈夫じゃないでしょうか。チャンスのある一頭だと思いますから、狙っていきたいです。
-:同じく日曜阪神からは、高砂特別のメイプルキング(牡4、美浦・高市厩舎)、3Rのレーヴドリーブ(牝2、栗東・高野厩舎)は騎乗されていますね。
圭太:メイプルキングは前にも言いましたが、イイ時の雰囲気さえあれば、やれて不思議ではないですね。右回りもおそらく大丈夫でしょう。レーヴドリーブは新馬戦の相手も強かったですから。使って良くなりそうです。
-:土曜中山には、師走ステークスにチャンピオンズカップ除外のサンライズノヴァ(牡3、栗東・音無厩舎)かいますね。
圭太:前走はふがいない競馬をさせてしまいましたが、能力は間違いなくある馬。コースも替わりますが、G1を意識するなら、賞金は加算しないといけませんし、コースどうこうは言ってられないですから。
-:最終レースのクラークキー(牡3、美浦・池上弘厩舎)や4Rのクリッパー(牝2、美浦・高橋文厩舎)も気になります。
圭太:クラークキーは久々に乗せていただきますが、前回に乗った時は成長も感じましたよ。コースは問わない印象ですし、競馬は上手。メンバーと枠の並び次第で期待できます。クリッパーはいいフットワークと身のこなしですよね。楽しみです。
-:8Rのタケルラグーン(牡5、美浦・池上弘厩舎)とアクアラインSのチュラカーギー(牝4、美浦・中舘厩舎)はおなじみになってきましたね。
圭太:タケルラグーンはどうしても終い一辺倒になりますが、確実にいい脚は持っていますよ。展開やメンバー次第です。チュラカーギーはとにかく行ければという馬。外枠がいいですね。
-:先週のレースでは、チャンピオンズカップはローズプリンスダム(牡3、美浦・畠山吉厩舎)に騎乗されましたね。
圭太:返し馬から、さすが重賞を勝っている馬だなといい雰囲気は感じました。流れを考慮しても、大外枠からいいところにハマってくれましたよ。馬はまだ若いですし、いい経験にはなったはず。レースは上手な馬ですね。
-:しかし、前残りの中、勝ち馬は差し切りでしたね。
圭太:前が残る展開ですもんね……。さすがライアンだなと。
-:同じ中京では、ナンヨーマーズ(牡3、栗東・清水久厩舎)、カリーニョミノル(牝3、栗東・北出厩舎)と明暗が分かれましたね。
圭太:ナンヨーマーズはチャンスは十分とみていましたが、どうも前回ほどの行きっぷりがなく……。馬場なのか、状態なのかわからないですね。カリーニョミノルは前走よりもずいぶん良くなっていましたよ。詰めの甘さを状態面でカバーしてくれました。
-:ステイヤーズSのシルクドリーマー(牡8、美浦・黒岩厩舎)は一瞬やったかと思いました。
圭太:いい感じで運べましたし、力が上の馬と同じ競馬をしても、と思い、早めに仕掛けました。型は悪くなかったですが、久々で重さがある分の差が出ましたね。
-:ファドーグ(セ6、美浦・奥平雅厩舎)やシャルドネゴールド(牡2、栗東・池江寿厩舎)はどうでしたか?
圭太:ファドーグは初めて乗せていただきましたが、馬は良かったですし、チャンスだと思いました。立ち回りは上手くいきましたし、何のロスもなかったのですが……。シャルドネゴールドはいいところで競馬は出来ましたね。ただ、途中から外にモタれはじめ、スピードに乗り切れない様子。前向きさや器用さも感じましたし、いい馬でしたね。
-:そして、ハンドリー(牝2、美浦・青木厩舎)はフリオーソ産駒初騎乗でしたね。
圭太:う~ん、気難しい馬でしたね。向こう正面からゴネてましたし、追い通しになりましから。
-:似ている部分などはありましたか?
圭太:フリオーソは大きな馬でしたから。あまり共通点はなかったかな……(笑)。
-:しかし、香港は分かる人には分かるはずですが、いつもよりリラックス、自然に乗れていたようにみえました。違いますか?
圭太:そうですか(笑)?まあ、普通ですよ。もう要領もわかってますし、現地の人も顔も覚えてくれていたりね。最後の馬はすごく引っかかることで有名な馬らしく、調教師さんやモレイラ、ティータン、パートンなんかが気をつけて!と口を揃えていて、映像をみても、ドキドキしましたが、無事に乗れましたから。
-:ただ、コース的には難易度が高いですし、条件の有利不利は出やすそうですね。
圭太:枠やテンでのダッシュ力は求められますね。ただ、差しもききますし、面白いですよ。G1みたいにスピードのある馬だと、むしろ馬の能力を活かせないコースですが、乗り甲斐はありますね。
-:また、出場の機会があれば観に行きたいものです。来週は中山とのことで、慌しい日々が続くかと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。
圭太:ありがとうございます。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は12月15日(金)に更新予定です!
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。