'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
11月18日時点1558勝
2017年最後の騎乗!ホープフルSはシャルルマーニュで一発狙う!
2017/12/27(水)
いよいよ2017年のJRA開催もオーラス。残念ながら4年連続リーディングとならなかった戸崎騎手だが、一つでも勝ち星を稼いで、一年を締めくくってほしいものだ。そして、今年からG1に格上げされたホープフルステークスは大混戦ムード。ここも一矢報いることが出来るか、年内ラストウィークも熱いご声援をいただきたい。
「(シャルルマーニュは)道中はリラックスしてリズムよく走れましたし、長い直線でも4着馬に交わされなかったですし、期待できる素質は感じましたよ」
-:27日は園田で兵庫ゴールドトロフィー(Jpn3)、サイタスリーレッド(牡4、栗東・佐藤正厩舎)の手綱をとられますが、明後日は中山でJRA最後の開催ですね。早速ですが、ホープフルS(G1)はシャルルマーニュ(牡2、栗東・清水久厩舎)とのコンビ。前走は東スポ杯2歳Sでも3着に粘られていました!モーリスの全弟のルーカスが注目を集めていますが、着差やペースを考慮するとヒケはとらない走りをみせたと思います。
圭太:そうですね。しぶとい走りはみせてくれましたよ。こちらの持ち味を考えると、スイスイ運んだほうが良いタイプかと思います。
-:厩舎に伺ったところ、タメても切れるかもしれない、という可能性も示唆されていましたが、一連の競馬を見ると、今の中山の馬場、中山替わりは良さそうですね。
圭太:ただ、ペースは速かったですが、前は3頭いたものの、すんなり行けているのでプレッシャーが軽いのは事実。あれが多頭数で同じペースだったらどうなるか、という懸念もあります。
-:あまりそこは気にしていなかったですが、確かに考えてみればそうですね。
圭太:道中はリラックスしてリズムよく走れましたし、長い直線でも4着馬に交わされなかったですし、期待できる素質は感じましたよ。あとは比較的、行く馬が多い点は気になるところです。
-:あと、中山の坂を2度登るコースも気になります。
圭太:そこは未知数ですね。しかし、キャリアの浅い馬ばかりですし、チャンスのある一頭であることには違いないと思います。枠も良いところを引けたと思うのでね。厩舎も流れが良いと思いますので、そこにあやかりたいです。
-:3R(2歳未勝利)のモカチョウサン(牝2、美浦・中舘厩舎)も騎乗されていた一頭ですね。
圭太:前走がらしくない競馬だったのが気になるところですが、2走前の走りからはこのクラスを勝てて不思議ではないはずなんです。
「サトノクロニクルは距離も長いところはこなせそうですし、中山も問題ありません。来年以降が楽しみですね」
-:先週のレースでは、有馬記念(G1)はサトノクロニクル(牡3、栗東・池江寿厩舎)に騎乗されましたね。結果、9着でした。
圭太:初めて跨がらせていただきましたが、心身ともに若さがある印象でした。でも、フットワークなどは良いものを持っていると思いましたし、まだ3歳ということを考えれば、楽しみな馬だと思いますよ。枠は良かったですし、距離ロスのないよう運びましたが、速くなってからは置かれる感じでした。最後もジリジリとは伸びているのですが……。
-:パドックの雰囲気を見ると、確かに元気が良いところはありそうですね。
圭太:でも、普段からあんな感じみたいですよ。距離も長いところはこなせそうですし、中山も問題ありません。来年以降が楽しみですね。
-:有馬記念の雰囲気はいかがでしたか?
圭太:まあ、盛り上がっていましたね。売上が前年比で下がっていたのが意外だったほどです。
-:同じく思いました。微増はわかりますが、下がるとは。中山芝の具合はどうでしたか?
圭太:先週のレース前はあまり掴めなかったのですが、良い状態で内外差がないですね。距離損はないように運びたいですが、ペースが速くなれば差しもききますね。
-:その他のレースでは、有馬記念後のブラックバード(セ5、美浦・武市厩舎)はどうでしたか?パドックでひっくり返ったなんて聞きましたが。
圭太:特に影響はなさそうでしたよ。ただ、前回もそうですが、内にササってしまう点がね……。
-:ヒカリトップメモリ(牝4、美浦・池上弘厩舎)は4着。こちらはいかがでしたか?
圭太:う~ん、結果外を選択してしまいましたが、内から捌いていけばよかったなと思います。勝てる能力はある馬ですしね。
-:パフォーマプロミス(牡5、栗東・藤原英厩舎)、カラリエーヴァ(牝2、美浦・中川厩舎)で勝たれましたね。
圭太:パフォーマプロミスはソツなく乗れたのが良かったですね。力はある馬ですし、順当かと。カラリエーヴァは新馬でも能力を感じていましたし、レースぶりも運びやすかったですよ。ただ、テンションが上がっていたので、そこが今後は課題になりそうです。
-:年内の更新ですが、これが最後となります。今年の振り返りはまた改めてお願いしたいのですが、今年一年もありがとうございました。イベント出演、カレンダー制作など色々お世話になりました。
圭太:こちらこそありがとうございました。
-:年明けもちょっと企画させていただいておりますが、【コチラの似顔絵コンテストも開催中】(専用ページへ)です。これで3回目になりますが(笑)。
圭太:そろそろ飽きられそうですし(笑)、どれだけ集まるか未知数ですが、楽しみですね。
-:このコーナー自体は年明けの更新となりますが、またよろしくお願いいたします。まずはホープフルステークス、頑張ってください。
圭太:ありがとうございます。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は1月5日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。