'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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12月16日時点1567勝
桜花賞はプリモシーンと挑戦!自身初のクラシック制覇なるか?
2018/4/6(金)
注目の集まった大阪杯は残念ながら結果を残すことができなかった戸崎騎手。なかなか晴れやかな結果に手が届かないが、そうはいっても次のレースがやってくる。今週は桜花賞。自らが重賞ウィナーへと導いたプリモシーンと参戦も、レースと好相性のディープ産駒ということもあり、期待はふくらむ。ここまでのうっぷんを晴らす騎乗となるか、期待をもって見守りたいところだ。
●さあ桜花賞!!プリモシーンの勝算や如何に?
-:今週は桜花賞(G1)が行われますが、プリモシーン(牝3、美浦・木村厩舎)は7枠15番に決定しましたね。枠の見通しとしてはいかがですか?
圭太:う~ん、もう少し内でもよかったという思いはありますし、外でモマれずに乗れる利点もあると思います。極端な内でなければとは思っていましたからね、与えられたところでがんばりたいですね。
-:この馬とのコンビは3度目になりますが、中山での新馬は2着でしたね。
圭太:新馬の時から素質を感じていましたし、負けた相手も桜花賞に出てきているように、レベルの高い争いだったと思います。敗れはしましたが、勝ち馬のほうがスムーズに運んでいましたからね。決して力負けとは思っていないです。G1にいけるような馬だと思っていましたし、ステップアップしてきてくれましたから。
-:フェアリーSは他に乗ってきた馬もいた中で上手く立ち回って重賞初勝利でした。
圭太:テンションの上がりやすい馬でそこが課題だと思っていました。リズムよく走ってくれましたし、落ち着きもありましたね。デビュー戦より身体もしっかりしてきましたよ。
-:今週金曜は関西地方が雨のようですが、馬場はどうですか?
圭太:本音をいえばパンパンの馬場がベストです。阪神は時計が速かったので、乾いてくれたらいいですね。
-:乗ったことのあるアーモンドアイなど、粒ぞろいの一戦ですね。
圭太:レベルの高い争いにはなると思います。僕もクラシックで勝ったことがありませんし、チャンスがある一頭だと思うのでベストを尽くしたいですね。
-:同じく日曜阪神の忘れな草賞ではアモーレミオ(牝3、美浦・勢司厩舎)に騎乗されます。
圭太:もともと素質を感じていました。勝つまでに3戦は要しましたが、引き続き楽しみですよ。
オークスに向けて賞金を加算しておきたいアモーレミオ
-:天王寺特別のキタサンガンバ(牡5、美浦・小笠厩舎)も改めてといったところでしょうか。
圭太:前回は力みがみられたので、そこが課題ですね。能力自体はこのクラスでもやれるはずなのでね。
-:水曜は栗東まで赴いたとのことで、ニュージーランドトロフィー(G2)のケイアイノーテック(牡3、栗東・平田厩舎)に騎乗されたようですね。
圭太:はい、率直にいい馬だと感じました。反応もしっかりしているし、足どりもしっかりしていましたよ。いいイメージは受けました。
-:土曜中山ですと、2R(3歳未勝利)のカガスター(牡3、美浦・高市厩舎)もチャンスではないでしょうか。
圭太:いつも強い相手にくるしめられてしまいますが、力はありますからね。今度こそ決めたいです。
●初コンビのサトノダイヤモンドは7着
-:そして、先週の大阪杯(G1)ですが、サトノダイヤモンド(牡5、栗東・池江寿厩舎)に騎乗されて7着でした。
圭太:枠も内でいいかと思ったのですが、考えていたより、もう一つ前の位置をとれなかったですね……。ペースも遅くて動けず、歯がゆいレースでした。
-:後半は流れましたが、前半が遅かった分、団子状態で進んだレースでしたね。
圭太:ハナの後ろにとりつけていないと、あの枠とあのペースでは厳しかったですね。リズムを崩した走りでしたし、スムーズにいけていたら、もっと違う走りになったと思いますが……。
-:明石特別のホットファイヤー(牡5、栗東・松元茂厩舎)はどうでしたか?
圭太:ペースが非常に遅かったですね。出だしもよくなかったのはありますが、自分から動いていったものの、もう少し流れるペースがあう馬かもしれません。
-:ダービー卿CT(G3)のレッドアンシェル(牡4、栗東・庄野厩舎)はいかがでしたか。
圭太:レースで乗る前はセンスのいいタイプと感じていました。レースでは思っていたほど進みもよくなかったし、状態ももう一つだったかもしれないですね。コース形態も中山よりは広いコースがよかったのかもしれないですし、テンションが大人しいというのもイメージと違って気になりました。結果的には輸送もあわなかったのかもしれません。
-:初出走のタンタフエルサ(牡3、美浦・国枝厩舎)はどうでしょうか。
圭太:能力はあると思いますよ。まだゆるさもあるので、広いコースになればもっとレースはしやすいですね。
-:なかなか絶好調時のようにはいかない日々が続きますが、クラシックも始まります。心機一転といきたいですね。
圭太:そうですね。一つ一つしっかりがんばりたいです。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は4月13日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。