'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
12月23日時点1569勝
6月は土日メイン連勝発進!次週はいよいよイベント出演!
2018/6/15(金)
先週は土日東京メインをV。惜しくも2週連続2着に敗れたG1を含め、この春はメインレースでの好成績が目立つ戸崎騎手。競馬ラボ本『馬券新格言100』では「今年は11Rの成績が課題」といっていただけにそれを克服する成績が続いていることは好感だ。今週もメインレースは人気馬に騎乗するだけに、引き続き好結果となるか。期待したい。
-:先週は土日ともに東京で騎乗されて、メインレースジャック!おめでとうございました。まずはエプソムカップ(G3)のサトノアーサー(牡4、栗東・池江寿厩舎)ですが、調教を通じても今回が初騎乗。いかがでしたか?
圭太:ありがとうございました!戦前は当然ながらレース映像を観たり、馬のタイプは掴んでいたつもりだったのですが、イメージとは違いましたね。結果、馬の調子もよかったのでしょうし、能力の高さを感じました。
-:「イメージの違い」は具体的にどのあたりに感じられましたか?
圭太:やっぱりスタートですね。驚きましたよ。それに二の脚も決して速いとは思っていなかったので。大外枠を引いて、組み立てが苦しくなりそうだと思っていただけに意外でしたよ。
-:日曜は午前から雨も降っていて、あの馬場はどうでしたか?
圭太:決してそれほど悪くはなかったですよ。ドボドボの馬場ではなかったですから。直線でも外に進路をとれて、いいところを走れたと思いますし、一概にああいう馬場も苦手には感じませんでしたから。
-:エプソムCは出世レースですし、馬にとっては待望の重賞初制覇。今後が楽しみですね。
圭太:今回は状態もよかったと思いますが、身体もまだ完成されていない感は受けます。それだけに伸びしろも大きいと思うので、今後、伸びてくると思いますよ。
-:その前日、土曜のアハルテケステークスではサンライズノヴァ(牡4、栗東・音無厩舎)が勝利されました。
圭太:(やや間があり)…嬉しいですね。こういう馬で勝てて。コンスタントに走ってくれますし、毎度長距離輸送をこなしてくれますし、頭の下がる思いです。
-:スタートを見ると、今回も危ないかな…と不安がよぎりました(苦笑)。
圭太:いや、あれでも出たほうなんですよ。ただ、ニの脚がつかないところもあって、隣の馬に挟まれてしまい、あの位置に。でも、この馬に関しては、僕は前に行くつもりもないのでやることはシンプルでしたね。
-:なんとか賞金を加算することができましたね。
圭太:よかったです。状態面もキープしてくれましたし、いい具合に前も流れてくれましたよ。
-:そして、今週も東京での騎乗が続きます。日曜のユニコーンステークス(G3)ではハーベストムーン(牡3、栗東・浅見厩舎)に騎乗されますが、こちらはテン乗りですね。土曜メイン・ジューンSのルックトゥワイス(牡5、栗東・藤原英厩舎)はおなじみになりつつありますが、再び2000mのレースになりますね。
圭太:ハーベストムーンは観た限り、しぶとそうな印象ですね。レースもどんな形にも対応できそう。前にいける強みもありますし、そこを活かしたいですね。ルックトゥワイスは少頭数でメンバーも落ち着きましたし、距離も問題ないでしょう。いいレースになると思います。
-:土曜の騎乗馬では、6R(3歳未勝利)のダノンポピー(牝3、美浦・尾関厩舎)はコンビ継続。7R(3歳上500万下)のサノサマー(牡4、美浦・中舘厩舎)は前回、勝ち馬が強かったものの、久々の騎乗でメドを立てられましたね。
圭太:ダノンポピーは使いつつよくなっている手応えはありますね。それに、未勝利戦の相手もレベルは下がってくるでしょうから。サノサマーは東京コースがレースをしやすそうですね。降級ですし、力は上でしょうから、引き続き楽しみですよ。
-:日曜の騎乗馬では、5Rのエトワール(牝2、美浦・牧厩舎)、6Rのディザイアソング(牝2、美浦・金成厩舎)と2歳新馬の追い切りに騎乗されたようですね。
圭太:エトワールは身のこなし、フットワークはいい印象でした。精神面も悪さをするようなところがなく、問題はないですよ。ディザイアソングはやや使ってからかな、という気がしなくもないですが、楽しみにしています。2歳馬なので、未知数なところは大きいですけど。
-:4R(3歳未勝利)のシンボリティアラ(牝3、美浦・菊川厩舎)は4.2.3着と大崩れがありませんね。
圭太:ええ、いいスピードを持っていますし、それが持ち味ですよね。距離も短くなるので、その強みを活かしたいです。
-:先週のその他の騎乗馬についても少しお願いしたいところですが、アイヅヒリュウ(牡4、美浦・小笠厩舎)ははじめてのブリンカーが裏目にでてしまったでしょうか?
圭太:ブリンカーなのか何なのか…テンションが上がりすぎていましたね。レース前は詰めの甘さもあるので、ブリンカーをつけていいのかと思いましたが、いい方向に向いていなかった可能性は高いですね。
-:プロディガルサン(牡5、美浦・国枝厩舎)は6着。伸びきれずといいますか、差される形になってしまいましたね。
圭太:う~ん、馬場なのか、走りっぷりも悪かったですね。スローの中団追走であの馬場とはいえ、瞬発力勝負になったとはいえ、どうもつかみきれないレースでした。
-:ゴムマリ(牝3、美浦・浅野厩舎)とミュージアムヒル(牝3、美浦・古賀慎厩舎)で勝利を挙げられましたね!
圭太:ゴムマリはいい馬でしたね。これは楽な勝ち方だったと思います。ミュージアムヒルは乗りやすい印象。レースもどんな形でもできそうですし、並ばれてからがしぶとかったです。
-:そして、次週は宝塚記念(G1)でパフォーマプロミス(牡6、栗東・藤原英厩舎)に騎乗されますが、その前の木曜日には、イベントにも再び出演してくれるとのことで、よろしくお願いします!
圭太:よろしくお願いします。今回はレース回顧でしたっけ?なんでも聞いてもらって大丈夫ですよ。
-:当日来てくれたファンの方には、嬉しい特典も色々ありますので。ぜひおこしください。今回もありがとうございました!
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は6月22日(金)に更新予定です!
▲戸崎圭太騎手が再び出演!6月21日(木)、LOFT9 Shibuyaにて開催
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。