'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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12月16日時点1567勝
祝・メモリアル達成!武蔵野Sはサンライズノヴァと2年連続挑戦!
2018/11/9(金)
6年連続年間100勝を達成!先週日曜、JBC騎乗のため訪れた京都競馬3Rでコパノマーティンに騎乗し、年間100勝を達成した戸崎騎手。表彰式では、大井競馬在籍時代からの大先輩・的場文男騎手が祝福するというサプライズ。節目の勝利がさらに華やかになった。今週は東京、福島と転戦するが、残すところ年内も1ヶ月半。ラストスパートに期待したい。
-:先日はJRA年間100勝達成、おめでとうございました!こうしたメモリアルや節目を達成するのも関東圏が多い気もするので、色々と珍しい光景になりましたね。
圭太:ありがとうございます。そうですね…年間100勝という大台は、毎年目標の一つではありましたからね。まずは達成できたことを嬉しく思います。そして、プラカードを持ってくれたのが(大井競馬在籍時代の大先輩)的場文男さんですから。夢のようなことですよね。このタイミングじゃないと実現しなかったと思いますし、今後もこういうことがあるかどうか、あるかどうかでいったらなかなかないでしょうから。
-:当日は古巣・南関東の人も多く乗られていたとはいえ、その中でも的場さんですからね。驚いたファンや関係者は多いと思います。
圭太:地方競馬だと、勝ってすぐに表彰することもないですし、(表彰式があるという)知ってはいたとしても流れが違いますもんね。それにあのタイミングだと同年代の南関東の騎手たちもまだ乗る準備をしていなかったですから。その中で、マネージャーの熊野が的場さんに声を掛けてくれたようで、的場さんにも感謝ですし、周りにも感謝です。
-:それがまた京都という場所で実現するのも貴重でしたね。今年はJBCがJRAの舞台で行われることについてはいかがでしたか?
圭太:地方競馬出身としては、JBCは盛り上がってほしいイベントではありますし、こうして中央の舞台でやることで今後、いい波及効果があればとは思います。来年は浦和ということで、関西のファンの人にも関東開催でも目を向けてほしいですね。
-:そして、今週は東京、福島での騎乗となります。土曜の武蔵野ステークス(G3)はもはやおなじみ、サンライズノヴァ(牡4、栗東・音無厩舎)とのコンビですね。
圭太:今年のフェブラリーSでも健闘しているように、再び重賞をとっておかしくない馬だと思います。コースも問題ないですし、持ち味を発揮してくれたらいいですね。
-:課題としては、スタートであったり、多頭数ということで馬群を捌けるか。あとは展開も気になりますね。
圭太:そうですね。前回もあれだけ出遅れた中で巻き返してくれるように力はありますから。ペースはおそらく遅いんじゃないですかね…。東京のダート1600mはそこまで忙しくならないですから。フェブラリーSなんかはハイペースになりますけど、今回のメンバーだと遅くはなるんじゃないかなと。
-:馬場は今回水分を含みそうで、この馬にとってはいいんじゃないかと思います。あとは枠ですかね。
圭太:そうですね。なるべくゴチャつき過ぎないような並びのほうがいいですね。
-:土曜から日曜へかけて、めぼしいところのお話を伺うと、三鷹特別のグランドボヌール(牡4、栗東・鈴木孝厩舎)は5月に勝たれましたね。
圭太:いいスピードのある馬ですね。僕が乗せていただいた時は強い勝ち方でしたし、同じ舞台。降級して同条件なので期待しています。
-:先週土曜は東京、日曜は京都で乗られていました。芝の感触はどうでしたか?
圭太:東京は「普通」ですかね。前でもなく、差しでもなく平均的に感じました。ペースに左右されるところはありそうです。京都はBコース替わりということもあり、あまり外を回すと厳しいですかね。前も残るイメージでした。
-:日曜の福島では、2R(3歳上500万下)のカリーニョミノル(牝4、栗東・北出厩舎)、6R(3歳上500万下)のオーケストラ(牡3、美浦・斎藤誠厩舎)、7R(3歳上500万下)のパルクデラモール(牝3、美浦・鹿戸雄厩舎)、8R(3歳上500万下)のダウンタウンキラリ(牝3、美浦・池上和厩舎)と勝利されたコンビですね。
圭太:カリーニョミノルはさすがに久々の分の仕上がりは全くわかりませんが、降級でクラスも戻るわけですからね。レースは上手いタイプで、小回りもよさそうですよ。オーケストラはこの舞台で圧勝。相手に恵まれたかもしれませんが、能力の高さは感じました。同じコースで引き続き期待したいですね。
パルクデラモールは一度叩いたことがプラスに働きそうな感触はあります。福島でも実績がありますし、前走は相手も手ごわかったですから。ダウンタウンキラリの前回は連闘ながら具合のよさを感じました。今回も前走のデキなら、と思います。
-:福島記念(G3)はサーブルオールに騎乗予定でしたが…結果的に除外。マルターズアポジー(牡6、美浦・堀井厩舎)とのコンビになりましたね。
圭太:はい、乗せていただいたことはありませんが、コース自体は合っているイメージは受けます。今年はなかなか結果が残せていないかもしれないですが、力のある馬でしょうからね。
-:JBCはクラシック(マイネルバサラ)とスプリント(ネロ)に騎乗。いかがでしたか?
圭太:マイネルバサラはレースが上手な馬ですが、戦前から把握していたとおり、どうしても3~4コーナーで置かれてしまいますね。この馬にとっては馬場も乾きすぎていたかもしれません。ネロは前の2頭が抜けて速かったこともありますが、もまれてしまったのが痛かったですね…。
-:スペードクイーン(牝5、栗東・西村厩舎)、コパノマーティン(牡2、栗東・村山厩舎)とどうでしたか?
圭太:スペードクイーンは以前乗せていただきましたが、当時より落ち着きも感じました。馬場を利した競馬ができたと思います。コパノマーティンは人気こそなかったようですが、いい時に乗せてもらいましたね。スタートも二の足もよく、終始スムーズでした。
-:ダノンフォワード(牡3、栗東・藤原英厩舎)は前回、後退してから盛り返すという競馬でした。今回は昇級して3着でしたね。
圭太:直線では多少置かれるところはありましたが、がんばっていると思いますよ。
-:サンチェサピーク(牡4、美浦・加藤征厩舎)は調教で太めだったようですが、2着まできましたね。
圭太:やっぱりそこは能力の高さでしょうね。最後は苦しくなりましたが、チャンスはすぐ回ってきそうですよ。
-:京王杯2歳ステークス(G2)のココフィーユ(牝2、美浦・斎藤誠厩舎)はかなりの上がり勝負。おしくも4着でした。
圭太:ペースは遅い中でも、上手に走ってくれましたよ。相手も強かったでしょうし、これくらいの方はよさそうですね。
-:エトワール(牝2、美浦・牧厩舎)、グランソヴァール(牡2、美浦・尾関厩舎)と連勝されましたね。
圭太:エトワールは大接戦でしたが、最後は勝負根性をみせてくれました。一度交わされながらも盛り返してくれましたからね。ここ2戦は不利を受ける競馬続きだったので、なるべくスムーズに走らせてあげたかったんです。グランソヴァールは強いですね。いい馬だと思います。
-:なかなか楽しみになりそうな勝ちっぷりでしたが、相手も手薄に感じていました。それだけにこの馬のコメントが一番気になっていました。
圭太:ええ、いい感触でした。
-:次週はマイルチャンピオンシップ(G1)でミッキーグローリー(牡5、美浦・国枝厩舎)に騎乗とのこと。追い切りに乗られたお話などは次回伺えればと思います。今週もありがとうございました!
圭太:ありがとうございます。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は11月16日(金)に更新予定です!
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。