'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
12月16日時点1567勝
東京最終週は土曜11鞍、日曜7鞍に騎乗!
2018/11/23(金)
G1以外で一矢報いてほしい。一時はJC出走予定馬の騎乗依頼が舞い込んだ戸崎騎手だが、残念ながら回避。結果、JRA移籍以降、初めてジャパンカップでの乗鞍がなくなった。G1が全てではないが、日本人最多勝を誇るだけにやはり大舞台に名がないのは残念なもの。そのうっぷん晴らしとはならないが、その他のレースで見せ場を作って欲しい一週間だ。
-:残念ながらジャパンカップの騎乗はなくなってしまいましたが、土日でかなりの乗り数。可能な範囲で語っていただければと思います。今週もよろしくお願いします!先に先週のマイルチャンピオンシップ(G1)はミッキーグローリー(牡5、美浦・国枝厩舎)に騎乗。5着という結果でしたね。
圭太:追い切りから具合のよさは感じていました。イメージとしては中団より前につけられれば、という意識。ただ、周りが速く、置かれてしまいましたね。そこから切り替えて、終いに徹したのですが、4角でも振られてしまいましたね。それでも、最後はいい脚をみせてくれました。
-:調教は動いていますが、この大きさ。状態は良かったとのことですが、太くはなかったですか?
圭太:う~ん…状態は良かったと思いますよ。でも、もう少し引き締まっても動きやすいのかもしれませんね。
-:ペース的にはどう想定されていましたか?流れていた場合、どうだったのかも気になりました。
圭太:思っていた通り遅かったですね。ただ、速すぎると脚もダラっとなっていたかもしれません。未知数ですが、この馬には悪くないペースだったかもしれませんよ。
-:僕は速くなるのかと思ってしまいましたが…負けたとはいえ、馬はG1でもめどのつく内容でしたね。
圭太:そうですね。この先もまだまだ楽しみだと思います。
-:今週ですが、土曜だとキャピタルSのハクサンルドルフ(牡5、栗東・西園厩舎)は引き続きの騎乗ですね。
圭太:いまの東京は上がりが速いので、正直にいえば時計はかかってほしいですね。前回も少し前目につけようと思ったのですが、これまでの競馬がしみついていたようで…。上がりが掛かってくれれば、持ち味が活きると思います。
-:銀嶺ステークスのスマートダンディー(牡4、栗東・石橋厩舎)は前走で騎乗、8R(歳上1000万下)のフィスキオ(牡4、美浦・栗田徹厩舎)は昇級となりますね。
圭太:スマートダンディーは距離短縮で決め手が活きるかもしれませんね。フィスキオは力のある馬だと思いますよ。
-:2歳未勝利のサピアウォーフ(牝2、美浦・斎藤誠厩舎)は前走が惜しい内容でした。
圭太:そうですね。勝ったかと思う競馬でした。でも、一戦ごとに着実に良くなっていそうですよ。
-:日曜はウェルカムSのイストワールファム(牝4、美浦・古賀慎厩舎)、シャングリラ賞のアメリカンファクト(牡3、美浦・戸田厩舎)、ベゴニア賞あたりのアントリューズ(牡2、美浦・栗田徹厩舎)が継続騎乗ですね。
圭太:イストワールファムは前走が強い競馬でしたね。再昇級ですが、力をつけていそうです。アメリカンファクトは前走でモタついていたのが気になるところですが、そこに気をつけたいです。アントリューズの前走は順当勝ちといった内容でしたね。まだ、身体の緩さもあって、よくなりそうな余地はまだまだあるのですが…現状でどれだけやってくれるか、ですね。
-:先週のレースについてもよろしくお願いします。東スポ杯2歳ステークスのクリノガウディー(牡2、栗東・藤沢則厩舎)は7着。個人的には力のある馬とみていましたが、伏兵扱いの評価でしたね。
圭太:ええ、雰囲気のある馬で良くなってきそうです。ただし、まだ身体もゆるいし、ハミに頼って走るようなところが見受けられました。テンションも高かったし、新馬を使ったばかりで、当時とは違った競馬になったのは輸送の影響もあるかもしれませんね。それでも、いい感触のある馬ですよ。
-:サンクロワ(牡5、美浦・斎藤誠厩舎)は6着。久々続きでしたが、仕上がりもまだまだでしたか?
圭太:いや、そんなことはなかったですね。あの感じでいけたのが、ギアが入ると思ったのですが、そこからがアレっという感じ。動かなくなってきているのか、ワンペースっぽい走りでしたね。
-:シングフォーユー(牝2、美浦・牧厩舎)は重賞ウィナーの妹でしたね。
圭太:フットワークはいい雰囲気でしたね。ただ、まだ幼さも残るので。
-:最後にロダルキラー(牡2、美浦・高橋裕厩舎)で勝たれました。
圭太:正直いえば半信半疑でした。力はあると思っていたのですが、前走は重さも感じていたので。ただ、追い切りも強めてくれた分、動きもよくなっていましたね。まだ身体も精神面も幼さが残りつつあるところですが、今後も伸び代がありそうです。
-:最後に次週は土曜が中山、日曜が中京とのことですね。チャンピオンズC(G1)にはサンライズノヴァ(牡4、栗東・音無厩舎)と挑まれますが、中京ダート1800mのポイントがあれば教えてください。
圭太:難しいイメージはあまりないですね。どちらかといえば前残り傾向が強いですね。チャンピオンズCになると、差しがききやすいイメージもあるのですが、ペースが流れますからね。スタート直後の坂はそんなには気にならないですよ。
-:今週は手短ですが、こんなところで。今後、少し違った企画も考えていますので、またトライさせてください!12月も宜しくお願いします!
圭太:宜しくお願いします!
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は11月30日(金)に更新予定です!
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[備考]
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。