'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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12月16日時点1567勝
吉兆コンビ?阪神ジュベナイルFはレッドアネモスで2度目V目指せ!
2018/12/7(金)
思わず2013年を思い出してしまうコンビだ。サンライズノヴァとのコンビでチャンピオンズカップに挑んだ戸崎騎手だが、残念ながら6着。今週はレッドアネモスとのタッグで阪神ジュベナイルフィリーズに臨むが、このレースでこの勝負服といえば、2013年のレッドリヴェールを思い出すファンもいるのではないか。ジョッキーにとっては所縁のある一戦。テン乗りで未知数ではあるが、好結果を期待したい。
-:今週もよろしくお願いします!まず、先週のレースから伺うと、チャンピオンズカップ(G1)はサンライズノヴァ(牡4、栗東・音無厩舎)に騎乗。6着という結果でしたが、いかがでしたか。
圭太:よろしくお願いします。サンライズノヴァはいつもよりテンションが高かったですね…。これまで乗せていただいてきて、こんなことはなかったので意外でしたね。ゲートの中は落ち着いていたんですけど、他の馬が立ち上がったりして待たされてしまいましたから。ゲートも遅れてしまい、最後は詰めてきてくれているんですけどね…。
-:現地にいなかったので比較はつきませんでしたが、普段の出遅れとはまた違ったわけですね。
圭太:いつも東京を中心に長距離輸送をしてきて、競馬に臨んでいるので、そういったこともあるのかもしれないですね。汗をかくようなことは今までなかったです。
-:成績どおり東京は得意な馬ですから、また来年に期待します。今週は阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)が行われますが、長いファンの方なら、このレースで、この勝負服というとピンときそうなものですね。
圭太:ハハハ(笑)。そうかもしれませんけど、馬も厩舎も違いますから。
▲2013年にレッドリヴェールで阪神JFを制覇
-:厩舎は違いますが、今年はレッドアネモス(牝2、栗東・友道厩舎)と挑むことになりますね。追い切りだけでの騎乗ですが、調教の指示と感触はどうでしたか?
圭太:誘導馬を前に追いかける形の併せ馬でした。少し踏み遅れたかな、と思ったのですが、仕掛けてからの反応はよかったですね。乗りやすいイメージでしたし、仕上がりもいいと思いますよ。
-:現時点でマイルを2戦して2連勝。あくまで追い切りを乗っただけでは、この馬のセールスポイントと距離適性はどう感じますか。
圭太:センスのよさはありそうですね。距離はマイルくらいかな…と思いますが、楽しみな馬ですね。
-:気性的にはどうでしょうか。2週連続ウッドで長めに追われていて、ここへ向けて態勢は整っていそうですが。
圭太:落ち着いていましたよ。聞くところ、競馬場にいくとテンションが上がるとは聞いていますが、そんな気配はなかったですね。それでも、ここまでの2戦が遠征しての競馬ですし、近郊の競馬場でどんな走りをしてくれるか、楽しみですね。
▲1週前追い切りに騎乗する戸崎騎手(最内)
-:土曜は中山での騎乗。師走ステークスではクインズサターン(牡5、栗東・野中厩舎)に騎乗されますね。
圭太:コーナー4つの競馬にもだんだんと対応してくれていますね。決め手を活かすには東京の方がいいですが、力があるのは確かなので。
-:未勝利馬では3Rのウインレフィナード(牡2、美浦・畠山吉厩舎)、4Rのメッシーナ(牝2、美浦・萩原厩舎)と楽しみです。
圭太:ウインレフィナードはどこへいっても安定していますよね。ひと息入れて、仕切り直しになりますが、好勝負してくれると思います。メッシーナは追い切りに乗せていただきました。素質は感じますね。ただ、まだゆるさのある印象で、追ってからが甘くなるイメージもありました。能力を秘めている雰囲気はあるので、それが実戦で発揮できるといいですが。
-:霞ヶ浦特別のフリージングレイン(牡4、美浦・古賀慎厩舎)は前走が惜しくも2着。勝ち馬は昇級しても上級条件で好走したり、1番人気に支持されているほどですね。
圭太:いい馬ですね。身のこなしがいいというか、身体を上手く使って走れるイメージを受けましたよ。
-:その他のレース回顧もよろしくお願いします。中京最終レースのモルゲンロート(牡5、美浦・竹内厩舎)は2着でしたね。
圭太:馬はしっかりしたイメージでしたね。競馬も特に注文はつかず、上手く運べたと思うのですが、勝ち馬の後ろで運んでいながら突き放されたように、今回は相手も強かったですね。
-:ラブリーイレブン(牝3、栗東・松元茂厩舎)で勝利されましたね。
圭太:映像をみると、いつも後方からのイメージ。ただ、今回はゲートも出てくれて、先行できたことが勝因だったかと思います。
-:カリーニョミノル(牝4、栗東・北出厩舎)は2年連続、中京で勝利となりませんでした。
圭太:スタートしてからの位置取りですかね…。そこで行き脚がつかないあたりが年齢を重ねたことによるかもしれません。
-:インシュラー(セ4、美浦・宗像厩舎)は先週伺い忘れてしまいましたが、中山替わりと距離延長がどうかと思っていました。
圭太:この馬もテンションが高かったですね。その分、距離延長も堪えた感はあります。これなら距離が短くてもいいかもしれませんね。
-:ステイヤーズS(G2)のララエクラテール(牡6、栗東・今野厩舎)はどうでしたか。
圭太:走りはまとまっているというか、フットワークは好印象を受けましたよ。なかなかこういう条件も少ないですからね…少し距離が長い感はありました。多少ささる面はあったものの、問題ない範囲。格上挑戦でよく頑張っていると思います。
-:ボスジラ(牡2、美浦・国枝厩舎)は8着でした。
圭太:問題なく運べたと思います。ただ、ラストは甘くなってしまいましたね…。
-:今週も読者の方から質問がきております。「地元・壬生町(みぶまち)の魅力を教えてください」という質問からです。
圭太:う~ん、魅力ですか…。
-:「壬生・ふるさと夢大使」ですね(苦笑)。
圭太:壬生町おもちゃ博物館は有名ですね。
-:わかりました(笑)。「プライベートでゴルフが趣味と聞いていますが、カラオケはプライベートで行きますか?もし、行くなら、誰のどんな曲を歌いますか?」とのことです。
圭太:まず、いかないですね。自発的にいくことはほぼないです。お付き合いで流れの中でいくことはあるのですが、そんな時に歌わされますよね?そこで何を選んだらいいか、全くわからないくらいで。基本、歌うことが好きではないです。
-:僕も以前、そんな光景をみさせてもらったことがありますが…。「自分の騎乗馬が前走から距離短縮である場合と距離延長である場合とでは、馬の行き脚や自らの意識で、明確な変化はありますか?」という硬派な質問もありました。
圭太:映像をまず観るので、やはり以前とは位置取りの差がでてきますよね。距離延長なら前向きさがでてくることもありますし、逆ならどうやって脚を溜めようかと考えます。もちろん馬の個性もあるので、一概にはいえないですけどね。
-:他には「長期の休みがあったらやりたいこと、行きたいところはありますか?」とのことです。
圭太:ああ、全くないですからね。
-:中央に入ってからはほぼないですよね。あっても年末年始ですか。
圭太:それもなくなりましたからね。行くなら旅行はいきたいですね。やはり海外の競馬を観てみたい思いはあります。国は問わず。どこというのはないので、それは機会があれば、という思いはありますよ。前はそんなことを一切思わなかったんですけど。
-:ということで、他にも質問やこんな企画をやってほしいという意見があれば、keita_tosaki@keibalab.jpまで[お名前またはペンネーム]をお書き添えの上、メールでご連絡ください。いつでも募集しております。次週もよろしくお願いします!
圭太:ありがとうございました。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回は12月14日(金)に更新予定です!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。