'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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11月18日時点1558勝
さあ東京開催開幕!根岸S・サンライズノヴァ&愛知杯・ランドネで土日Vなるか?
2019/1/25(金)
急遽、インフルエンザが発覚で先週は土日ともに乗り替わりになってしまった戸崎騎手。2017年夏には海外での騎乗、2015年には騎乗停止などはあったが、JRA移籍以降は長期の騎乗停止もなければ、ケガ知らず。異例の休養だった。早くも1月は最終週となるが、東京開催も始まり、楽しみな重賞での騎乗も増えてくるところ。束の間の休息分も、巻き返しに期待したい。
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-:先週は残念ながらインフルエンザということで乗り替わりに。僕も毎週のようにお話は聞かせてもらっていますが、シャーガーカップ以外、あまり休まれた記憶がないだけにビックリでした。
圭太:ファンや関係者の皆さんにはご迷惑をおかけして、申し訳ないです。JRAに入ってからは騎乗停止がありましたね。
-:そうでしたか…記憶がないくらいです(※2015年1月31日から2月1日まで2日間の騎乗停止)。しかし、食生活であったり、体調管理には人一倍気を遣われている方なので、そういう時は誰しもあるということですね。
圭太:そうですね。おそらく食事などの管理は一番僕がやっているはずですから。しかし、ミスはミスですから。
-:しかし、金曜の時点ではあまり体調が悪そうには感じなかったですね。
圭太:そうなんです。熱も38度もなかったくらいですから。
-:客観的に競馬を観る感覚はどうでしたか?
圭太:乗れない寂しさ…いや悔しさはありました。でも、自分だったら、こう乗るかな、なんて思いながら、土日はずっと競馬を観ていましたね。
-:騎乗予定だったところでは、サトノシャークやアメリカジョッキークラブカップのシャケトラなどが勝たれていましたが、どう観られましたか?
圭太:シャケトラに関しては1年1ヶ月ぶりですよね。それで勝つのは並大抵のことではない…。厩舎も、馬も流石だな、と思いました。乗る予定ではあったので、自分でもどんなレースをしようかとは考えていましたからね。乗っていたら、どうだったのかなとは思いますね。
-:今週ですが、土日ともに重賞に騎乗予定。土曜の中京では、残念ながらはこべら賞のグランソヴァール(牡3、美浦・尾関厩舎)は除外ということで、これは楽しみにしていたので、驚きでした。愛知杯(G3)にはランドネ(牝4、栗東・角居厩舎)と挑まれますね。
圭太:グランソヴァールは1頭だけ除外とは、本当に残念ですね…。ランドネは戦歴をみての通り、先行力を活かした競馬になるんじゃないかと思いますね。当時は僕が乗っていませんが、紫苑Sでも3着でしたし、このハンデなら当時よりも行き脚がつきそうです。
-:馬体をみても、フットワークをみても、雄大な馬ですよね。
圭太:そうですね。どちらかといえば、キレ味よりもパワーが勝った印象です。
-:気性的にはどんな馬ですか?
圭太:おとなしいですよ。性格面で問題あるようなことはないですから。
-:日曜東京の根岸ステークス(G3)ではサンライズノヴァ(牡5、栗東・音無厩舎)はもはやお馴染みの存在ですが、昨年はこのレースで2着でした。特性などは何度も聞きすぎているので、バックナンバーを読んで欲しいです(笑)。ただ、どうしても、体型やらフットワークをみると、ワンターンでこそ、という馬ですね。
圭太:そうですね。前走は能力云々よりも、この馬には条件が合わなかったと思います。その点、今回はベスト条件じゃないでしょうか。どうしても、不器用といいますか、小脚が使えるようなタイプではないですからね。
-:身体は大きい割にシルエットはすっきりした印象を受けます。この一年での成長はありますか?
圭太:徐々に勝ちきれるようになってきたところは成長の証じゃないですかね。
-:今回は展開的に、テンでやり合うようなことはなさそうなメンツですし、差しがきくといいですが…。
圭太:そうですね。どちらかといえば、そんなに速くならないような感はありますからね。
-:その他のところでは、日曜1Rのベルキューティ(牝3、美浦・田村厩舎)は前回で騎乗、セントポーリア賞のカントル(牡3、栗東・藤原英厩舎)には追い切りで乗られたようですね。
圭太:ベルキューティは1200mも忙しい感じがありましたからね。クラスは突破できる馬ですよ。カントルはいい馬ですね。ただ、まだ若さもありますし、集中して走りきれるか。今後の課題になってくるんじゃないでしょうか。
-:先週、タップリ話は伺っているので、今週はこんなところかと思いますが…最後に、先週お休みだったことでファンへ向けて、一言あればお願いします!
圭太:はい…インフルエンザには気をつけましょう。
-:ありがとうございました。
(聞き手:競馬ラボ・小野田)
※次回はきさらぎ賞に出走するアガラスなどの話題を2月1日(金)に更新予定です!
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プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。