'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
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11月18日時点1558勝
札幌記念はクロコスミアに騎乗!&1000勝達成記念パーティー、いよいよチケット発売!!
2019/8/16(金)
夏競馬最大の一戦にクロコスミアと参戦。今週は土曜が新潟、日曜は札幌競馬に参戦する戸崎騎手。木曜の交流重賞・ブリーダーズゴールドカップも勝利し、週末の大一番へ向けて、1000勝達成記念パーティーの前売りチケット発売に向けて(?)、弾みをつけた。次週もWASJ参戦のため、札幌での騎乗を控えているが、躍動なるか。(聞き手:競馬ラボ・小野田)
戸崎騎手の1000勝達成記念パーティー・前売りチケットがいよいよ発売!
-:今週は1000勝達成記念パーティーのチケットも発売しますが、当然ながらジョッキーの本分はレースということで、まずは今週の騎乗馬から伺っていきたいと思います。札幌記念(G2)にはクロコスミアで挑まれますね!
圭太:レース自体は実力馬が集まって盛り上がると思いますし、楽しみですね。競馬は上手な馬で、どんなレースでも対応できるので、その強みを活かしたいなと思いますね。
▲ヴィクトリアマイルでは低評価を覆し3着に好走したクロコスミア
-:宝塚記念は残念ながら使えなかったですけど、この札幌コースでも自身の手綱で勝っていますね。
圭太:そうですし、東京でも走っているくらいでコースを問わない強みがあるのはこの馬ですね。
-:前回(ヴィクトリアマイル3着)は2017年8月以来の騎乗。以前との比較で何か感じる部分はありましたか。
圭太:シッカリした印象はありましたね。馬体重も以前より、ずいぶん増えていますからね。もともとセンス自体はあった馬なので、いい傾向だと思いますし、力を付けてきているのでしょうね。
-:現時点で枠は出ていないですけど、レースの流れや見立てはどうでしょうか。
圭太:基本的には先行できる持ち味があるでしょうし、そうなると思いますし、このコースなら、それで良いんじゃないかと思いますね。ただ、本来なら内枠がいいのでしょうが、他にも先行馬もおりますから、並びの問題もありますし、一概に内枠がいいとも思えません。
-:去年はめちゃくちゃペースが速かったですけど、今年はどうなるか…。台風が接近しておりますが、馬場が渋った場合はどうでしょう。
圭太:余程馬場が悪くならない限り、こなせそうですね。
-:土曜新潟は日本海Sのフェイズベロシティは随分と久々のコンビになりますね。
圭太:乗っていた頃から後々、走ってくるだろうなという雰囲気はありましたし、3歳時以来、久々の騎乗になりますので、楽しみですよね。
-:土曜新潟では2R(2歳未勝利)のアルカウン、3R(3歳未勝利)のドリームリッチとどうでしょう。
圭太:アルカウンは前走でスピードのあるところを見せてくれましたので、そこを活かした競馬をしたいですね。ドリームリッチはワンペースなところがありますね。なるべくいい位置で運びたいです。
-:7R(3歳未勝利)のシゲルグリンダイヤは惜しい競馬が続いています。コースがどうか、というところもありますが…。
圭太:ただ、能力が上位であることは間違いないですからね。未勝利戦も残りわずかなので、何とか結果を出したいです。
-:新発田城特別のアゴベイは追い切りに乗られたそうですね。
圭太:いい雰囲気でしたし、比較はつかないものの、状態も良さそうです。短いところが合っていそうな走りで、このクラスでは上位の素質を感じました。
-:先週のレース回顧もよろしくお願いします!ディメンシオンの関屋記念(G3)は4着。直線では一瞬良いところがあったと思います。
圭太:本追い切りではないですけど、2週前の追い切りに乗せていただいた時に、とても良い雰囲気で状態の良さも感じましたし、新潟コースが合っている馬なので、チャンスはあるのかと思っていましたね。返し馬の雰囲気も良くて、道中の感じも良かったので、直線も良い雰囲気で並び掛けはしたのですけど、それから脚色が一緒になってしまいました。結果は(0.1秒差の)4着でしたけど、差がないところで走れているので、今後が楽しみだと思いますね。
-:先生が(藤原英昭)先生なので、今回はどういった話やプランがあったのですか。
圭太:今回は先生が新潟に来ていなかったので、いつも程、事前にキッチリと作戦を立てるということはなかったですけど、助手さんから「状態も良いので、勝ちに行く強気な競馬を」ということは言われましたね。
-:以前に一度レースでも乗られていたと思いますけど、追い切りでも2週前とはいえ、乗られて、そこからの違い、上積みは感じられましたか。
圭太:2週前も感じは良かったので、そこからスイッチが入った感じですかね。
-:適性的にはやっぱり新潟や左回りですか。
圭太:どうなんですかねぇ。特に新潟だけという感じもないですけどね。牡馬相手でも、これだけやれていますし、牝馬同士なら、という感じですね。
-:土曜日の(2歳新馬4着の)ロードユリシスはいかがだったですか。
圭太:ドッシリとした馬で、返し馬でも物見もなく、賢い馬という感じでしたね。スタートも良くて、センスも良かったのですけど、終わってみるとちょっと1800が少し長い印象は受けましたかね。ただ、未勝利戦に入ったら、上位の存在だと思います。
-:(3歳以上1勝クラス5着の)レッドクーゲルは昇級初戦でした。
圭太:う~ん、ちょっとペースが落ち着きましたね。コーナーからちょっとモタつくところがあるので、直線が長いコースの方がもっと構えられて、良い脚を使える印象を改めて受けましたね。
-:新潟の2400は距離こそ長いのですが、結局、内回りで直線は短いですからね。
圭太:そうですね。中山でずっとモタつくようなところというか、もうワンパンチというところだったのですけど、東京に行って良い脚だったので、中山に近いレースになった感じがしますね。
-:(村上特別1着の)エクセランフィーユは初騎乗での勝利となりました。
圭太:とても乗りやすくて、競馬をしやすい馬でしたね。最後は切れるというよりも、時計的には切れているのでしょうけど、乗り味や反応からすると、追って追って伸びるタイプでしたね。まだ体が完成しきれていないところもありますし、それでこれだけやれるので、先々楽しみだと思いますね。
-:この血統(父フランケル)だと、うるさいところもある感じがしたのですが、問題なかったですか。
圭太:特にはないですね。
-:(三面川特別2着の)アルミレーナは、結果的にゲートが…という結果に見えました。
圭太:ゲートですね。課題だったので気を付けていたのですけど、それでも出遅れてしまって、位置取りの差でしたけどね。以前よりも馬はかなり良くなっているので、今後も楽しみですね。レースもしやすくなっていますし、ゲートだけかと思います。
-:距離はどうですか。
圭太:ある程度、距離は対応できそうな感じはしますけどね。長くということじゃなくて、幅広くということですけど、コース形態によるんじゃないですかね。
-:(新潟日報賞2着の)モアナはどうだったでしょうか。
圭太:結果として、早い段階で脚を使ってしまった感じはありますかね。前半はとても良い感じで、良い位置取りで行けたので、もっとジックリ行っても良かったという内容でしたけど、結果、このくらいの距離があった方が競馬はしやすいですね。
-:流れ的には速めのペースではありましたが、押し切れる位置だったとは思います。
圭太:多少、流れてはいましたよね。その後ろで構えられていたので、モアナに関しては、ちょうど良く行けたのかなと思いますけどね。
-:僕は、レノーア辺りがライバルなのかなという感じはしていたのですけど、勝ち馬(ジョイフル)が予想以上に切れた感じでしたね。
圭太:そうですね。強かったですね。
-:(3歳以上2勝クラス2着の)アカツキジョーはいかがだったでしょうか。前走からは変わり身がありました。
圭太:1200mの馬だと思いました。競馬でも先行して脚を溜めて行けば、1200で切れる馬ですよね。順調に使えないというか、弱さも感じられたので、状態が鍵になりますかね。レースが終わってからも心配なところがありました。
-:レース間隔も空いているので、そういうところもあるのかもしれないですね。
圭太:そうですね。前走、東京で乗った時は正直、良いイメージはなかったのですけど、1200だったら良い走りが出来そうですね。
-:日曜日の(2歳未勝利2着の)ヴォールヴィコントはいかがだったでしょうか。
圭太:もう少しでしたけど、1200mながらペースも落ち着いていましたし、前にいた強い馬(コスモカッティーボ)に残られた結果でしたね。この馬としても、こういう競馬の形も出来ますので、強さは見せられた感じはしますね。
-:(2歳新馬6着の)ロードアルビオンはいかがだったでしょうか。
圭太:装鞍からパドックとテンションが高くて、馬っ気を出して、随分と若さを見せていたようです。返し馬に行ってからは我慢をしてくれていましたけど、全体的にはまだ集中力を欠いている様子でした。ゲートの中でも馬っ気を出して、泣いていたりしていましたので、その辺が解消されれば、ですね。フットワーク的にはバネがあって良いモノがありますし、まだ非力なところもあるので、その辺も力が付いてくると、良くなってくるんじゃないでしょうか。
-:(3歳以上1勝クラス1着の)レトロフィットはいかがでしたか。
圭太:未勝利で勝った時が良いイメージで、1勝クラスでも、と思っていました。この馬は面白い馬です。というのも、ちょっとコーナーではモタつくんですよね。コーナーでモタついて、手応えがないのかなと思っていても、直線でまたハミを取って、かなり良い脚を繰り出すという。未勝利もそんな感じで勝ちましたけどね。
-:そうなると、東京のマイルの方が良いのですか。
圭太:いや、それがまたちょっと違うんですよね。でも、上のクラスでも慣れてきたら、やれるそうですし、まだまだ楽しみです。
-:状態面がどうなのかなという感じがしましたが、どうでしたか。
圭太:先生は「状態は良い」と言っていましたけどね。もちろん悪くなかったですよ。
-:(豊栄特別10着の)ミカリーニョはどうでしたか。
圭太:1600mで勝っている馬ですけど、気持ちが集中しきれていないというか、今は(1400よりも)距離があった方が良い感じは受けましたね。ゲートを出てからも、二の脚が付かないですし、直線はジリジリ追い上げているのですけど、もう少し距離があって、良いところで進められれば、という感じはしました。
-:(柳都S3着の)アームズレングスは昇級でも対応しました。
圭太:今回もゲートの中での仕草があまり良くなくて、それでも競馬は上手でしたし、最後もシッカリ追い上げてきているので、このクラスは卒業できる感じはしますね。安定して走ってこられていますし、良い感じで来ていると思います。
-:最後に(3歳以上1勝クラス5着の)モアナブルーは千直戦の大外枠からの競馬でした。
圭太:あの枠(18番)でしたので、この馬にはちょっと速いかなと思ったのですけど、囲まれるよりもスムーズに走らせた方がと思って主張して行きました。ただ、最後は苦しくなりましたね。
▲1000勝達成記念ジャンパーも完成!
▲木曜はブリーダーズゴールドカップで重賞制覇!
-:ちなみに、今週はノーザンホースパークで行われた、ノーザンホースフェスに参加されたそうですね。
圭太:以前にも参加させていただきましたが、毎度、行う内容も違っていて、非常にいい経験をさせてもらいました。僕はウエスタン競技に参加させてもらったのですが、初めての経験でしたからね。行ってよかったと思います。
-:そして、かねてからお伝えしている9月16日の1000勝達成記念パーティーもいよいよ前売りチケットは発売です!動画でもコメントをいただきましたが、是非、ファンなら足を運んで欲しいBIGイベントです。よろしくお願いします!
圭太:僕からも、よろしくお願いします!
※次回は8月23日(金)に更新予定です!プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。