サウジアラビアに続き海外での勝利目指し、今週はドバイワールドカップデーに挑む戸崎騎手。騎乗馬(チュウワウィザード・マテラスカイ・ピンクカメハメハ)こそサウジと同じでも競馬場・相手関係などは様変わりし、ジョッキー自身はドバイで初騎乗。レースを2日後に迫った最中、ドバイ現地から生の声を届けてくれた。

ドバイワールドカップのチュウワウィザードは前走以上のデキ

——先週の競馬を終えて、ドバイへ向かったそうですが、追い切りや枠順抽選会を終えられたそうですね。ドバイでの日々はいかがですか。

やっぱりサウジアラビアとは違いますね。街並みそのものもそうですが、サウジは競馬場とホテルの行き来しかできなかったこともあり、少しは余裕をもって過ごせています。気温は30度を超えるくらいの暑さ。

でも、ホテルなどはエアコンが利き過ぎているくらいで暑さを感じないレベルですね。今回はホテルにもジムが併設されていることもあり、体は動かし易いですし、普段通りのトレーニングができないとしても1週間くらいなので、良い体調でレースには臨めそうです。

——UAEダービーピンクカメハメハには追い切りにも乗られたそうですね。

サウジで勝たせてもらいましたが、今回は300m距離が延びることが課題になりそうです。馬場はサウジの方がフカフカしていて、ドバイの方が締まったような感覚。馬場の質という意味では合いそうですけどね。ただ、どんな馬に合うかは僕としては未知数です。

戸崎

2つ目のダービー制覇を目指すピンクカメハメハ

——ゴールデンシャヒーンマテラスカイドバイワールドカップチュウワウィザードは過去にもドバイ遠征の経験がありますね(昨年のチュウワウィザードはレースが中止)。

マテラスカイは馬も慣れたものなのか、馬が落ち着いていてむしろ信頼したくなるもの。一昨年にも好走していますし、馬場も合いそうですからね。チュウワウィザードはサウジの時も状態が良いと思っていましたが、前回よりも状態が上がっているように思いました。気持ちも更に入っていますし、環境にも対応できていますね。前回が見せ場なく終わってしまったものの、コーナーが増える分、条件も良くなりますね。

——ドバイ自体は日本の関係者にもう馴染みあるものですが、ジョッキー自身、環境への対応はどうでしょうか。

香港やイギリスにいった時は日本と検量の流れが違ったりするところに慣れていましたが、ちょっと間隔が空いた分、サウジの時は不慣れなところもありましたね。それと比べれば一度経験して当日の流れにはスムーズにいけそうですね。といっても、わからないことはあると思いますけど。

——ドバイの風景などはどうですか。

世界一のビルがあったり、電車や観覧車も世界一だそうで、「世界一」が好きな国なんだなと思いますね。何かとスケールが大きいというか。

——ただ、(坂井)瑠星先生がいるので心配ないでしょうか?

そうですね(笑)。向こうで車を運転して競馬場にも行ったりしていたそうで大したもんですよ。

戸崎

ドバイワールドカップに挑むチュウワウィザード

道悪の鬼!またも芝の重馬場で勝利

——先週の話題もドバイからお願いします。まず、フリオーソ産駒のリュードマンは勝ち馬こそ強かったものの、見せ場なく終わってしまいましたね。

脚抜きの良い馬場も敗因の一つでしょうが、内枠で砂をかぶり続けてモマれる競馬で気分を害してしまったようです。もっと走れていいでしょうからね。

——スピカSのグランスピードはそれまで差し切りで勝ち星を挙げられていた中で、一転しての先行策ですね。

厩舎から行ってほしいとは言われていたんです。でも、馬場もこなしてくれて、惜しい競馬でしたね。

——ラパンセソバージュラヴィンジャーと差し切り。それにしても、芝の道悪でまたしても勝利とお見事でしたね。

ラパンセソバージュは良い時に乗せてもらっているのでしょうけど、以前は気性的にも力を出しきれなかったそうですからね。今は充実していますし、パンパンの良馬場だったら正直厳しかったかもしれませんが、こういう馬場も良かったです。

ラヴィンジャーは驚きましたね。良いところを走れていたとはいえ、スイスイと走れていて、強い内容でした。前走も馬が良くなっている兆候はありましたけど、先生とも話したところ、馬が力を付けてくれているのかなと思いますね。

戸崎

——ヴァンデリオンは流れにさえ乗れていれば……という惜しい内容でした。

ゲートの中がうるさくて、スタートを出られなかったですね。最後も良い伸びでしたし、このクラスは卒業できる能力はありますね。

——ジジは勝ち馬が強かったとはいえ、内枠もアダになりましたね。

そうですね。前の馬が下がってきて、動けず、自分がイメージしていた、やりたかった競馬ができなかったです。

——ホワイトロッジは中京1400mになって差し切りでした。

とても乗りやすい馬ですね。1400mになったことがレースをしやすかったのかなと思います。それにしても、中京の芝自体は馬場が荒れている割に内が残る馬場でしたね。

——スプリングS(G2)ヴェイルネビュラファルコンS(G3)ショックアクションはどうでしたか。

ヴェイルネビュラは良い雰囲気でレースに挑めましたが、着順が伴わなかった点は悔いが残るところ。ただ、精神的にも成長を感じましたし、追い出してからバランスを取り切れていないところもありましたからね。良馬場だったら、もっとやれていたように思います。ショックアクションは元値が高かっただけに良い頃の走りができていないところは気がかりですね。

——さあ、もう2日後。日本では土曜深夜に数多くのファンがドバイワールドカップデーでの騎乗を見届けると思います。

僕自体はサウジアラビアに続いて海外で乗せていただくことに嬉しく思います。しっかり騎乗して、声援に応えられればと思います。

——前回のサウジアラビアでは地方競馬教養センター時代の同期であり、元騎手で現在調教助手の方が矢作厩舎のスタッフとして帯同されていたそうですが、今回も行かれていらっしゃるのですか?

いや、今回は来ていませんけど、前回の時は同期で同じタイミングで行けることは嬉しく感じましたね。

——他には地方競馬を代表する森泰斗騎手もいたりと、素晴らしい世代ですね。そして、半期下の後輩であり、同じ年齢の繁田健一騎手の調教師転身が明らかになりましたね。帰国後はまた隔離もあるそうですが、引き続きお話を伺えればと思います。よろしくお願いします。

よろしくお願いします!

※次回は4月2日(金)に更新予定です!当コーナーは電話で取材を行っております。