今週から舞台が東京に移るが、開幕週の重賞・根岸ステークスにはソリストサンダーで挑む。当然ながら前走で武蔵野Sを制していることからも次戦のフェブラリーSを視野に入れた一戦になるが、久々の距離でどう対応できるだろうか。JRA通算1200勝にも迫っており、見せ場の多い東京になれば理想だ

距離短縮でも対応可能の感触

——今週は東京での騎乗になりますが、一番の注目は根岸ステークス(G3)ソリストサンダーですね。

前走で重賞を初めて勝ってくれましたし、勢いはあると思います。この距離にも対応できると思うので、ここでもいい勝負をしてほしいです。

戸崎

——1400mの距離は2年ぶりになります。

それでしっかり脚が溜まるかどうかですが、流れに戸惑うようなことはないと思うんですよね。だから枠なんかもそこまで気にならないです。もともと行きっぷりがいいくらいのタイプですからね。

——状態の確認はできていないと思いますが、昨夏のエルムSでの敗因が季節的なものだとすると、この時季はいいんじゃないでしょうか。

そう思います。冬場の方が良さそうだと思いますし、フェブラリーSへ向けてもいい走りを期待しています。

——土曜1Rから順に伺うとルージュヴィーヴルはエクリリストワールの下という血統です。

追い切りでは動けているのですが、もう少し嚙み合ってほしいところ。ダート替わりは良さそうです。

——クロッカスSのトウシンマカオは朝日杯FSを終えてすぐにここを使うことが明らかになっていましたね。

追い切りの雰囲気では順調にきています。以前は距離が短い方がいいと思っていたものの、マイルにも対応してくれて、どこがベストなのかわかりかねる部分はありますが、この距離も京王杯(2歳S)でこなしてくれていますからね。もともと完成度の高い馬ですし、前走からガラッと変わった感じはありませんが、いい走りをしてくれるんじゃないでしょうか。

——日曜のロンコーネは2着続きです。

東京でも中山でも対応してくれていますし、このクラスは卒業できる馬だと思います。

——バイオアートセルヴァンなども続けて騎乗です。

バイオアートは新馬の段階から追い切りは動いていましたが、レースでも上手に走ってくれました。一度使って良くなるでしょうし、楽しみですね。セルヴァンもこの条件は合っていると思います。あとは相手次第ですね。

——レモンポップは2歳時の走りからすると、クリアしてほしいクラスですね。

戸崎

当時は相当期待をしていました。なかなか勝ち切れない現状のようですが、条件は合うと思います。

——セントポーリア賞は強い相手もいますが、ドゥラドーレスは追い切りに乗られたようですね。

ポテンシャルは高いと思います。ただ、まだ緩さもあるので、出来上がるのはまだ先々かなという感触もあります。現状でどこまで走れるかですね。

久々に大井での騎乗もスローペースに泣く

——TCK女王盃(Jpn3)ブランクチェックは3着でした。状態はどうでしたか。

状態は良かったと思います。前走の勝ちっぷりが良かっただけに期待はしていたのですが、離されて負けたのは意外でしたね。

——良いメンバーが揃っただけに展開はもう少し流れると思いました。

交流重賞で着差が僅かな結果だったり、密集した馬群になることは珍しいですもんね。それだけメンバーも良かったと思いますが、自分もあんなに遅くなるとは思わなかったです。しかも5F通過時点で遅いのはまだしも、その後も流れなかったんですよね。

——以前は距離に不安があったブランクチェックですが、前走の内容と今回の走りを踏まえると、適性も違ってきた感じはしますね。

以前なら芝スタートだったからなのか、スタートも二の脚も良い印象。それが今回ももう一列前に行けるかと思ったところで、そう行けなかったですからね。イメージが変わってきているのは確かです。

——改めてペースが噛み合うレースがあればと思いますが、アメリカJCC(G2)ラストドラフトはどうだったでしょうか。

道中でちょっと噛んでしまった分、最後の反応に響きましたね。状態は良かったと思うのですが……。

戸崎

——サクラアスターはダートに戻るのは良さそうでしたが。

門別でよく1200mを走っていましたね。競馬は上手ですが、ちょっとワンペースな印象。大崩れはしない堅実なタイプになりそうです。

——アスクヒーローはここ2戦がもう一つでしたが、中山に戻ってそれなりには挽回できましたね。

中山はいいかなと思いましたが、乗り味が凄くいい割に動ききれない感。次はダートでもいいんじゃないかという話はさせていただきました。

——ヴァシリエフスキーは昇級初戦。他にも昇級して間もない存在がライバルでした。

前走もいい勝ち方をしてくれて、戦歴は空いているものの、いい状態でした。レースも内容は良かったと思いますが、マークされた分の差ですね。

——レイヴンズコーは絡まれなければ……といったところじゃないですか。

レースなのでしょうがないことなのですが、いじめられた分ですね。もう勝ちに近いところまでは来ています。

——スペクタクルはテン乗りでの勝利でした。

戸崎

思っていたよりも後ろからになりましたが、最後の脚は良かったですし、ああいう競馬もできるなら幅は広がりそうです。

——今までのイメージだともう少しスタートは良かったイメージがあったのですが、芝スタートもよくないのでしょうか。

そんなこともないんじゃないですか。以前はスムーズに流れに乗れていましたから。でも、内枠はあまりよくないかもしれません。

——大トビだけにスムーズな競馬がベストのようですが、今回は砂を被ったことも行きっぷりが悪くなりましたか。

そうですね。砂で戸惑う部分はありましたから。

——それにしても、先週の中山ダートは含水率が1%レベルに下がっていましたね。

好みで言えば好きじゃない馬場ですね。かなり乾燥して走れる馬を選ぶ感触です。芝も3~4コーナーではモタつく馬も多かったです。

——次週の東京新聞杯(G3)カテドラル、再来週の共同通信杯(G3)レッドモンレーヴということですし、通算1200勝も近々の達成を期待しています。

頑張ります。

——今週もありがとうございました!

※次回は2月4日(金)に更新予定です!当コーナーは電話で取材を行っております。