3日間開催の前節は5勝の固め打ち。続く水曜の交流重賞オーバルスプリントではドライスタウトで勝利と気を吐いた。その浦和の舞台ではかねてからの一つの目標も達成できたという。週末の中山では15鞍に騎乗、天候による馬場状態は未知数だが、さらなる勝ち星加算を期待したい。

アサクサヴィーナスは休み明けの前走でも連対！ひと叩きで勝利へ

——今週も中山での騎乗。いつも通り騎乗経験のある馬から伺っていければと思いますが、土曜のスマートワンはどうでしょうか。

競馬は上手な一方で、もうワンパンチという面もあります。そこを乗り方で補えればと思います。

——カンナSのオンザヴィーナスは2戦で勝ち上がりました。

センスがあって、いいスピードのある馬です。ただ、タイプ的には中山の急坂は苦労しそうです。それに前日の雨予報も気がかりですね。

——九十九里特別のキントリヒは約1年ぶりのコンビです。

こちらは雨予報が歓迎という馬ですよね。長めの距離も合うと思っています。

——メイショウコバトは昇級初戦です。

力は通用しておかしくないのですが、不器用といいますか、ベストはローカルの1700ｍかと思います。1800ｍでは組み立てを工夫しなくてはいけないですね。

——日曜の新馬、エランは追い切りに乗られたようですね。

まだもう少し動けていないですね……。使った方がいいタイプかもしれないです。

——新潟で2着だったアサクサヴィーナスはどうでしょうか。

前走も返し馬で休み明けっぽい感があったところ、レースでは走ってくれました。ただ、直線の反応の鈍さは休み明けの分でしょうね。初めての右回りですし、トリッキーな中山のマイルになってガチャガチャした競馬にならないか、という心配もありますが、クラスを卒業できる馬だと思います。

——木更津特別のサザンステートはどうでしょうか。

条件はベストかもしれませんね。あとは昇級しての力関係がカギでしょうか。

——オールカマー(G2)のゼッフィーロは初コンビです。

安定して走っている印象ですね。末脚の持ち味はあるので上手く流れに乗った競馬がしたいです。

待ち望んだ「夢」が叶った浦和、次週は船橋で騎乗

——昨日はオーバルスプリントをドライスタウトで勝利。おめでとうございました！

ありがとうございます。実績的にも、斤量からも人気になるのは自然なことかなと思いましたが、惜敗もありましたし、まずは勝てたことが良かったです。

——どうも調教過程からすると、完調ではないのかなと感じました。状態面はどうでしたか。

レース後に先生から夏負けがあったといった話を聞かされました。確かに体の張りは物足りないなと思いました。本当にいい頃のデキには程遠いのですが、いい時だったら勝って当然というレベルの馬ですからね。

——序盤は内枠ながら多少外を回らされましたね。

2着馬からすれば、ドライスタウトがライバルだと感じるでしょうし、それは仕方ないですね。ただ、馬場も内が重いと思っていたので、それはそれで大丈夫でした。浦和もベストコースではないでしょうが、本来の走りができれば、勝っておかしくないですからね。

——そして、浦和競馬場ではエキストラ騎乗もありました。

昨日は二ついい事があった日でしたね。重賞を勝てたことと、もう一つがこのレースでした。

——コロナの問題もあって地方競馬でのエキストラ騎乗が叶わず、南関東時代の僚友である繁田健一調教師の管理馬に騎乗されるのは初でしたか。

前々からそういった話はしていたんですよね。ようやく乗せてもらえたし、乗れたんですよね。夢が叶いました。ただねえ、アイツ、セリで現場にいなかったんですよ(笑)。

——記念すべき初コンビだったのに。

今度は一緒に口取りしたいですね。今回は大輔(真島大輔調教師・元騎手)の鞍を使ったんですけどね。水曜の体重が重めだったので軽い鞍を借りたんですよね。

——何かと昔ながらの縁に富んだ一戦ということでしたか。先週はルーチェロッサが3着でした。

今回はスタートも出て、二の脚がついて流れに乗れました。以前の印象ではキレる脚を使えていたのですが、最後はジリっぽかったですね。その分は使い詰めの影響かもしれません。

——サザンエルフはモマれ強くなってきたという話のようでしたが、モマれ弱い競馬に感じました。

その通りですね。それにコーナーもあまり上手じゃない印象でした。こういうモマれる形でも東京の方が対応できたのかもしれません。

——新馬のオメガウインクは2着でした。

追い切りからいい走りでしたし、内容も良かったですね。

——ヴァナルガンドは待望の勝利でした。

力は証明していましたからね。厳しい展開になりながらも力でカバーしてくれましたよ。

——アスコルティアーモもしぶとい内容でした。

思っていたよりスタートを出てくれました。展開も想定より楽になって長く脚を使えましたね。走り方も良くなれば、もっとパフォーマンスを上げられると思います。

——ダルダヌスはまたしても内枠からの差し切りでした。

難しさのある馬ですが、この馬の展開になってくれましたね。とはいえ、前が止まったという訳でもなく、思っていた以上にキレる脚を使いましたし、内容も良かったです。

——デコラシオンは得意の中山でしたね。

中山になったのは良かったです。展開もイメージ通りでした。ただ、直線も力んだり気持ちよく走れていなかった面がありましたね。トモの状態もひと息だったらしいので、その分で道中も逆に落ち着いて走っていたり、気ムラな面をみせていましたね。

——ピンクセイラーはテン乗りでした。

テンションが高い面もありましたが、間隔が開いた分我慢して走ってくれましたね。フットワークも柔らかみがあり、強い内容でした。

——アイベラは格上挑戦ながら健闘しました。

追い切りではいい感触。ただ、道中からハミ取りがひと息でした。前走も難しさをみせていたように何か精神面に課題があるのかもしれません。

——フランスゴデイナはモマれ弱いと言われていた馬ですが、厳しい流れを押し切りました。

前走より馬がしっかりした印象です。スタートは出たものの、周りが速くてモマれる形。馬群の中でも辛抱がききましたし、その辺りは成長もあるのかもしれません。

——ゴッドファーザーはどうでしたか。

レースに行けば気持ちも入って、追い切りで感じた緩さは感じさせませんでした。こんなに違う馬なんだなと思ったほどです。ただ、現状はもっと距離を詰めて良いのかもしれません。

——次週、日本テレビ盃(Jpn2)ではセキフウに騎乗されますね。

ずいぶん久々に乗せていただきますね。前走の勝ちっぷりは良かったので楽しみです。ある程度、展開に左右される面はありますが、この馬の流れになってほしいです。

——今週もありがとうございました！

ありがとうございます。

※次回は9月29日(金)に更新予定です！