'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!
12月16日時点1567勝
夏の新潟で躍進!さらに勝ち星加算となるか!?
2024/8/16(金)
先週は6勝の固め打ちで夏の新潟リーディングではトップに躍り出ている。中でも新馬戦では先週の3連勝を含め、現在6戦連続連対と好成績だ。新潟での騎乗は今週と最終週になる。さらに勝ち星を挙げられるだろうか。
今週はテン乗り多めのラインナップ
——次週は札幌での騎乗となりますが、先週も固め打ち!ここまでの新潟では12勝と素晴らしいですね。リーディングも意識できそうな成績です。
はい……。
——まだ、開催が終わってないので星勘定は最後になってからの方がいいですか?
そうですね(笑)。
——他の騎手もいつ固め打ちしてくるかおかしくないですもんね。今週は台風の接近で色々懸念することもありましたね。
そうですね。場合によれば木曜から移動するか、金曜に来るまで行くか、色々と考えました。今の時点で言えばいつも通りにいけるのかなと。早目には移動するつもりですが、一番は間に合わないのが良くないですからね。
——開催は問題なさそうな良かったですが、土曜の騎乗馬ではエリカヴァリエンテのみ、騎乗経験がありますね。
前走はいい走りをみせてくれて、チャンスはあると思います。もう少し力を抜いて走れるといいですが、そこは能力でカバーしてくれればと思います。
——日曜ではルージュアベリアはダートになります。
前走は距離の問題もあったかと思います。ダートは以前に経験していますが、走れていいようにかんじます。
——ノルドヴェストの前走は粗削りながらも見せ場がありましたね。
このクラスを卒業できる存在だと思います。気性からも色々と課題はありますが、上手くアプローチしたいですね。コース自体はこなせると思うので対応してくれればいいですね。
——メズメライザーは2走前に乗られましたね。
モマれ弱さもあり、2走前は出し切れなかったレース運びになってしまいました。枠順や隊列が噛み合ってほしいですね。
——サンダーアラートは福島に続いての続戦です。
前走がもうワンパンチだったので、ここでも同様に頑張ってほしいです。
——レース回顧を窺うと、クラスターC(Jpn3)のクロジシジョーは2着でした。課題の休み明けも克服しました。
返し馬から雰囲気が良かったです。厩務員さんによれば「一度叩いた方がいいかな」とのことでしたが、頑張ってくれましたね。ペースも落ち着いてしまい、馬場も軽くて、前が有利になってしまいましたが、3キロの差があっただけにチャンスはあると思っていたので悔しいですね。
——関屋記念(G3)のジュンブロッサムは3着でした。
ある程度の位置をとって競馬をしたいと考えていました。ただ、スタートもひと息、流れに乗るのもどうも行きっぷりは悪かったです。流れや結果を見ての通り、序盤の位置がもう少し取れていれば…という内容でしたね。
——これまでの戦歴からも瞬発力や高速馬場に対応できるイメージはありました。
最後の脚は非常に良かったですね。他の競馬場でもやれる能力はあると思います。
——テウメッサは差し切り勝ちでした。
一頭だけ後ろから来ているようにいい勝ちっぷりでしたね。前走より動きも良かったです。ワンターンであれば1800mの距離でもこなせますね。
——マスカレードボールはなかなか大変なレースぶりでしたね……。
道中は遊び遊びで掴みきれない馬でしたね。エンジンが掛かってからは能力のあるところをみせましたが、左にモタれるところがありました。
——追い切りでもこういった内容になる気配はありましたか?
気難しさを感じなかったわけではありませんが、いや~ここまでとは驚きましたね。
——コスモフレディは連戦でしたが、勝ち切りましたね。
今回は精神状態が良かったですね。道中の集中力も良かったです。
——ルクスフロンティアは厳しい流れの中で頑張りましたね。
けっこうハミの取り方が難しい馬だと感じていました。ただ、ペースも速かったのでリズム重視で運んで、乗りやすく運べたのですが、やはり流れの分、なし崩しに脚を使ってしまいましたね。それでも厳しい流れを粘っていたようにオープンでもやれると思います。もっと長い距離をこなしてきていましたが、1800mの距離も問題なく感じました。
——スティールブルーは初騎乗でした。
後ろからの馬が上位にきていますが、こちらも決して主張したわけではないんですよね。戦歴からも勝ち負けになるかと思いましたが…。
——ポトマックテソーロは千直戦を制されました。
スピードを活かせましたね。北海道からの輸送だったと思いますが、暑い中でよく頑張ってくれました。
——だいぶ前は千直が面白いと仰っていましたが、勝たれたのは相当久しぶりですね。2019年のナランフレグ以来だったようです。
いや~久しぶりでしたね。そんなに開いているとは思わなかったです。
セナマリンはすごくレースが上手で乗りやすかったです。まだ緩さもありますし、しっかりしてくればまだまだ良くなりそうです。ジーティーマンもかなり緩さはありますが、フットワークも良かったです。いい位置で運べたのも良かったですよ。
——セナマリンの口取りでは安田翔伍調教師と肩を組むシーンも。写真だけ見ている方からすると、何があったのかなと思いました。
肩を組んできたからそうしただけですよ。翔伍先制とは誕生日が一緒なんですよね、歳は違いますけど。
——そして、今度は黒髪になられていましたね。お子さんの父母会でもありましたか?(笑)
久々じゃないかなと。特に理由はなくて毎回、色は変えているのでその一環です。ちょうど髪を切りに行くタイミングでそうなっただけです。
——サラフォーコンは距離短縮で2着でしたね。
思っていた以上に対応してくれました。もう少し体を使ってくれるといいですが、もう少しでしたね。
——それでもクリストフ・ルメールさんが今年は新潟を拠点にされるという中で、今夏は健闘されていると思います。6月からの2歳新馬戦では10勝、勝率32%、連対率61%と好成績ですね。
勝たせていただいている感覚はありますね。これはもう本当にいい馬に乗せていただいているからなのでね。
——夏の高校野球が進んでいます。今年は観られていますか?
可能な限りはチェックしていますよ!
——現時点で栃木県は石橋高校が2回戦を突破しましたね。
おそらく自分の地元(壬生町)からかなり近い学校なんじゃないかなと。所在する下野市に特別ゆかりがあるとか、よく行った記憶はないですけどね。応援しています。
——WASJのため次週は札幌での騎乗。また次週もよろしくお願いします!
よろしくお願いします!
プロフィール
戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングだった。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。